読書感想文〜推し、燃ゆ(宇佐美りん)〜
実家には納戸があった。(納戸と言っても、若い人は分からないだろう。大きめのクローゼットと言っていいのか)
ティッシュやトイレットペーパーなどの日常品が雑多に入れられていたが、納戸のメインは、本棚。天井に届きそうなほど高い本棚には、父の愛蔵本が綺麗に並べられていた。
父は読書家で、様々な本を読んでいた。夏目漱石、森鴎外、藤沢周平、司馬遼太郎、浅田次郎、椎名誠、重松清・・・。高校生の頃、納戸で山田詠美を見つけたときは、思わず「え!?」と声が出た。「放課後の音符」だった。ジャンル問