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#詩
4月「春嶺の彩‐野生のサクラ、ヤマザクラ‐に想う」
暖かい日が増えてくると、山の芽吹きが始まる
薄黄緑色~白っぽい黄色が山をおおう
そのなかに、ぽつりぽつりと
赤茶色の葉と白い花が、織りあうようにピンク色の樹冠を作っている
野生のサクラ-ヤマザクラだろう
他にも、わたしの住む地方では
オオシマザクラ、エドヒガン、マメザクラなども見かける
毎日のように山を眺めているが
野生のサクラたちはみな、思い思いのタイミングで花開く
一気に咲く木もあれば、の
3月「ヨモギが芽吹く頃に」
早春の森を歩いていると、足元に芽吹きはじめたヨモギを見かける
指先でつまむようにそっと触れる
薄黄緑色のとても柔らかい葉
和菓子のような―誰もが良く知っている―春らしい香りがする
ヨモギは草餅に炒め物、汁物の薬味など料理に
煎じてお茶やうがい薬に、そしてヨモギ蒸しと、薬草としても利用される
また、葉の裏には毛が生えていて、それをあつめたのが艾(もぐさ)
日本にヨモギがやってきたのは平安時代
仏