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心を少しでも動かしたなら、その瞬間も大事な一瞬。
「とにかくうちに帰ります」の解説文で、作者の津村さんを、こんな風に紹介していた。
この、「こうやって書かれるまで思い出さんかった!」は、津村作品を読むとよく、本当によく思う。
つまり津村さんは、「取るに足らないとされていること」や、「確実に起こっているけれど覚えておくまでもないとされていること」を積極的に書いてくれる。
重要なのは、「とされていること」という点である。
この出来事は、この気持ちは、本当に取るに足らないことなのか?
覚えておくまでもないことなのか?
それが彼らの、私たちの日常にある限り、そしてそれがわずかでも心を動かしたの
なら、それはとても切実な、大切な瞬間なのではないのか?
津村作品には、空港で泣きながら抱き合う恋人は出て来ないし、世界の終わりを予して絶望する人間も出てこない。ドラマティックとされる瞬間や出来事は現れないけれども、でもそれらと同じ熱量で日常に光を当てている。
毎夏ワンルームのベランダでゴーヤのグリーンカーテンを作ることに血道を上げること。調子の悪いパソコンの起動をモニタの前でずっと待つこと。大量の録画映像のどれをBDに保存するか迷うこと。
どれも自分たちの日常で起こっている限り、「取るに足らないこと」とは言わせない。
津村さんは、とにかく見ている。
ある感情を、出来事を、真剣に見てくれている。
すごくよく表してくれていて、うなずけた。
津村さんは、登場人物の行動や様子をすごく細かく書いてくれる。
頭の中で、登場人物が鮮明に、まるでドラマの映像のように思い描ける。
そして、登場人物が一瞬一瞬に考えていることも具体的に書いてくれる。
そこに共感し、自分がまるでのりうつったかのように感じさせる。
私も日々の日常で、
自分の行動や一瞬一瞬考えていることを文章にしたら、お話の主人公みたいに、自分の人生というお話の主人公になれるかな。
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