未来のことを想像する繰り返しが生きる希望に

よしもとばななさんの、『さきちゃんたちの夜』

私には恋人もいるし、友達もいるし、母もいるし、父だってなんだかんだ言って遊びに来るだろうし、赤ちゃんも見に行ってよさそうだし、行かなくてもよさそうだし、
いくらでも身の絞り方はあるじゃないか。
祖父母だって私を愛したまま死んだのだし。
父のイタリアンは最高だし、いつでも食べに行けるし。
また豆スープを配って忙しい日々になるだろうし。
あのハンドクリームの子も来るかな......。
その想像の広がりは私を再び自由にした。

P130

想像してみよう。
未来を。
いくらでも道はあるのだ。
どんな未来が来るか想像して、
ワクワクして、
時に打ちのめされるけど、
がっくり来ることもあるけど、
そんな未来の想像を繰り返すことで、
生きる希望がわいてくるんじゃないだろうか。
そんなことを感じた。

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