より良い支援者は待ち上手
こんにちは、愛音です
しつこくまとわりついていた鬱がスーッと離れていくような感覚を最近は感じています。本気で一生鬱が消えなかったらどうしようと怖かったので、安心してきました。
こうして鬱が離れていくと、思い浮かぶのは職場での思い出です。利用者さんとの思い出は私の心を支えてくれています。それは生きるための支えだったり、今後働く上での支えでもあります。
私はピアサポーターという立場で仕事をしていました。職員だけど障害がある。障害があるけど職員。職員と利用者さんの間よりも利用者さん寄りに立っていました。利用者さんと障害のあるある話で盛り上がったり、共感したりしました。
「なんで愛音さんはこういう話(障害)が分かるの?」
「同じ体験、沢山しているからだよ」
「職員なのに?」
「あはは、私はそういう職員だから。障害を持ったままの職員」
「へー。珍しいけど、いてくれて嬉しい」
利用者さんは素直に言葉を返すので、びっくりする言葉も言われましたが、素直な感情を返してくれるのは本当に嬉しいことです。
作業中に様子がおかしい方には声をあまりかけず、メモでやり取りしてました。作業する部屋には他にも人がいるのでその中で「Aさん、どうしたの?具合悪いの?休む?どうする?」と聞いて言葉を返せる人ならいいですが、注目を浴びるのが苦手な人もいます。みんなの前では本音が言えない人もいました。だからそんな時はメモ用紙に
・休みたい
・もう少し作業してみる
・作業部屋を変えてほしい
・話を聞いてほしい
このようないくつかの選択肢を書いて指さしてもらいました。
一番の理想は自分でSOSを伝えることです。だから少し気になるときはメモも書かず様子を見ていました。また自分で伝えられる方の場合はサインを出すまで待ちました。
支援の仕事はモヤモヤするときもあります。様子がおかしいのは分かるけれど、毎回毎回早めにこちらが動くのではなく、待つのも支援。相手がサインを出すことを学ぶこともすごく大切だからです。仕事をしてしばらくは「あ~、声かけてあげたい!」このモヤモヤと闘いました。
でも仕事と利用者さんにも慣れていくと「この人なら自分で言える、あの人は様子見ても大丈夫、でもこの人はよく見てあげよう」が分かります。支援者が手をまわし過ぎないことは大切な支援です。支援は世話を焼くことではありません。相手の可能性を延ばすことでもあります。
きっと今も利用者さんたちは自分のペースで作業をして、職員とも話をしているでしょう。
頑張れ、皆さん。私もゆるりと頑張るからね。
*愛音*