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徘徊奇行文

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散歩して→昂って、沈んで、それを書いて、書き終わったら家に帰る!って趣味です。大体具合が悪いです^ᴗ.ᴗ^ ♬
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記事一覧

ことばの持つ意味に、顔も声も要らない

ことばの持つ意味に、顔も声も要らない

①友達とご飯屋さんに行った時の食べるスピードとか
②ヤなことあった日に着てた服のジンクスとか
③「友達」というには好きすぎるひとを呼ぶ言葉の種類とか
そういうことを深刻に悩みすぎている気がする

考えることをやめない限り、言葉は惜しまないことにした。
すぐ嘘に変わってもいいから、間違えていても人を傷つけていても最早いいので、言葉を惜しまないことにした。

私は何処の誰より捻くれているから、
どのタ

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満月ばかり見逃す

満月ばかり見逃す

私の家から東に向かうと駅がある。
今日の朝は7時半に家を出てみた。
駅の方向に歩いてみた。
東に向いた体が、真正面から朝日を浴びている。

朝起きて学校にちゃんと通ってたころは、朝は毎日眩しくて、帰りはちょうど西陽が眩しかったのを思い出した。

駅前には、制服をきた高校生がたくさんいて、私は彼らの群れの真ん中でのそのそと歩いた。同い年だろうなって綺麗な女の子たちは、みんな年下だった。同じ制服を着て

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8月もうおわり

8月もうおわり

冷蔵庫にマシュマロしかなくて、というか奇跡的にマシュマロだけがあって、炙って食べた。ガスコンロの前に突っ立ち、黙々炙り、食べきってしまった。茶色い木のお箸がかなり焦げた。胃の観点からは、白米のおかずにマシュマロを食べたということになっている。その後は、食べたあとに吐くやつをやっちまった。お昼ご飯を吐くって、人間じゃないですよ…人間離れ度は25くらい
嘔吐く声とか叫び声とかって人間じゃない声がするか

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悲しみを悲しみのままに、寝る!

悲しみを悲しみのままに、寝る!

たまには悲しい気持ちを悲しいままで終わらせないと、つまんない気がしました。
これまでずっと、私は悲しすぎて悲しすぎて、悲しい時間に人生の時間を盗まれすぎていた!
私は知っていた!苦しみながらも、泣きながらも、悲しみが悲しみで終わらぬよう、もがくことはできる。頭でしっかり考えて、私はちゃんと、立ち上がることができる。
だから私は誰よりも早く立ち上がれるように、感情を急いで通り越して、無駄のない思考を

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夏の夕べ

夏の夕べ

そんで、半袖のセーラー服を着てみたら、去年の夏の匂いがくっきりしてきて、震え。ぇー。全部置いてきました。わたし。
全て、思い出しました。

ちょうど一年前の夏のはじまり、わたしは景色を撮ることを辞めて、自分の顔しか撮らなくなった。なんてあほらしい話。
歩きながら考えたことをメモに残すことも忘れて、自撮りばかり。
バカバカしいな。

今日はね、少し悲しいことがあった。
泣きたい時に涙が出なくなってし

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今日高3になった私は春の中

今日高3になった私は春の中

受験したくない!みんなみたいに講習会の話とかできない。

わたしはこうやって、知らない街の知らない道を歌い踊るように歩きながら、春の花屋の奇跡みたいな可愛らしさに泣きそうになって、歩き慣れたデカい公園で子供或いは幸せそうな大人をぼんやりと、ほうっ、と眺めながら春の桜の下のベンチで背景と化すこと、それが1番似合っているよ

帰りたくない、ここで溶けてなくなりたい
今年、君とここに来れなくても
もうい

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オレンジ/8の字/夏は終わる

オレンジ/8の字/夏は終わる

いいことばっかだった。
悪いことなんてひとつもない夏だった。
本当にいい夏だった。

いい夏だった。
帰り道に何度もそう繰り返していた。
16時過ぎ、神田駅のプラットホームは、少し傾いた未だ白い太陽の光に照らされている。

なんだか眩しい日々だった。
白く眩しく、金色みたいに柔らかい、昼下がりの光のような日々だった。
同じ言葉を胸が苦しくなるまでに繰り返した。
いい夏だった。
ほんとうに、いい夏だ

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六月もうおわり

六月もうおわり

あんまりダラダラ漕ぐものだから、
歩いた方が速い気がした。
強い直射日光がうざったい。
アスファルトも家の壁も電柱も、光りすぎて目が疲れてきた。
汗は頬を伝って、顎から一粒ずつ落ちていく。

坂の途中にある公園に、
ざざざざ、と自転車を滑り込ませる。
「じてんしゃおきば」でブレーキをかけて、カゴから荷物を掴んだ。

日陰になっている階段を何段か登って座り込む。
足元にリュックを置いた。
中身の入っ

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四月の雨は濡れない

四月の雨は濡れない

もう高校生になるらしい。
なんど同じことを自覚しただろう

皆は全部忘れちゃうからわたしが、
いつもみたいに。

シャッフル再生から始まるバス停の反射光
部活のない日の放課後
覚えていても仕方がないね。

ーーー
カタチを持たない所にかえりたい。
書き手は存在してはいけないから、
三人称視点シューティングみたいに生きているように感じる。

歩いた道は私の物になればいいと思っている
カーブミラーに景

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徘徊奇行文

徘徊奇行文

誰かに出会うため、家を出た。

いつからか注意書きや禁止事項で溢れてしまった
公園と自分勝手な告白ジンクス。
懐かしい場所で、最近の流行歌を聞く、
なんでもない矛盾。

生まれて初めての告白
バイバイのメール
知らないこと。

2月、私の手からチョコレートを奪っては、
ひとくちかじって笑った彼

好きでもない人とイヤホンを分け合って、ベンチで手を繋いだ。わたしだけが知っている曲を流した。

制服姿

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