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六月もうおわり

あんまりダラダラ漕ぐものだから、
歩いた方が速い気がした。
強い直射日光がうざったい。
アスファルトも家の壁も電柱も、光りすぎて目が疲れてきた。
汗は頬を伝って、顎から一粒ずつ落ちていく。

坂の途中にある公園に、
ざざざざ、と自転車を滑り込ませる。
「じてんしゃおきば」でブレーキをかけて、カゴから荷物を掴んだ。

日陰になっている階段を何段か登って座り込む。
足元にリュックを置いた。
中身の入っていないリュックはへたっと倒れて1つ下の段に転がり落ちた。

木の形に影がゆれている。落ち葉と枝も散らばっている。コンクリートはひんやり冷たく、蟻が歩いている。
湿っぽいみためだが、数メートル先に差し込む光は眩しく、見上げれば葉っぱの影から覗く空は晴天で、風もカラッと心地よかったから、見た目ほどじめじめとはしていなかった。


自転車を置いたまま公園の敷地を出ると、カッと太陽が皮膚を照らした。鳥が頭の上を飛んだ。
セキセイインコだった。

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