【とわの庭】読書感想文。
今回ご紹介する作品は、こちら。
【とわの庭 / 小川糸】
全盲の"とわ"の半生を描いた物語。
可愛らしい装丁に目を惹かれ、図書館で借りた。
序盤はとてもふわふわした童話のような雰囲気で
母娘の愛情やお庭にいるお友達など
たくさんの優しい世界に包まれていたのだが、
徐々に読み進めていくと、不穏な空気に・・。
読むのを止めようか迷ったほど
哀しくて辛い出来事の連続。
こんなにもどん底に突き落とされる感覚を
読み手が感じるのは、かなりの恐怖に感じた。
とわがどうしてこんな目に?何故??
と、疑問が湧くばかり。
しかし、読み進めていくうちに
後半は数々の素敵な出逢いやドラマがあり、
とわの成長へと繋がった。
当たり前のように平和に過ごすことって
実は奇跡ということを改めて思うことができた。
もちろん、目が見えるのはとても便利。
でも、目が見えないことにより
様々なことを自分なりに思い浮かべながら
楽しむことも素敵な個性であり魅力に感じる。
とわのお家でみんなでお茶会をしながら
お庭のガーデニングをゆっくりと堪能したいな。
辛い出来事を乗り越えて前向きに生きる
とあの姿を思い浮かべながら
涙が頬を伝ってくるのを肌で感じた。
初めて読む小川糸先生の作品でしたが、
すっかりお気に入りとなり、
今回は図書館で借りたものなので
近々自分用に購入して、母にも貸そうと決めた。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました♥