気づけば来る冬の話
にくまん!
息子は突然そう言った。
「どこ?」
そう聞くと
息子は空を指さした。
空には半月1つしかなく
にくまんに見えそうな雲は一つもなかった。
「ママには見えないな~。お空にあるの?」
「うん!」
「パパがいつもくれるやつ!!!」
また勝手に買い与えて と思った。
肉まんはんぶんにして仲良くたべてたんだろうな。
今はそんなことを思いながら今夜の満月を見る。
「今夜、肉まん食べたいんだけど」
息子からメッセージが来ていた。
塾から帰ってくるから30分後か、
だから3つ買った。
然有琉 湊(さあり みなと)
<あととがきー<
月も人も気づいたら大きくなっているもの。
そして気づいたら…….。
今夜はどんな月なんだろ。
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