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職場の苦手なメンバーと付き合うための逆転の発想/しくじりマネジメント

こんにちは。
マネジャーも、リーダーも、人間。職場に苦手な人っていますよね…
心の奥底で異動しないかなーと思ってしまったり。

今回は、苦手なメンバーとの関わり方について、
そして、実は苦手なメンバーが大事だったりする…そんな考え方について、実体験をもとにお伝えします。

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苦手なメンバーとのコミュニケーション量を見える化してみよう

マネジャーとして3年目くらいの時に、21名ものメンバーを抱えていました。
営業職と企画職が混在し、若手とベテランが混在し、仲のいいメンバーと苦手なメンバーが混在するカオスなグループ。

「自分の好き嫌いでメンバーに不公平・不平等があってはいけない。全員と満遍なくコミュニケーションを取ろう」と思い、日々を過ごしていました。

ですが、どうしても濃淡が出てしまっている気がしたので、毎日のメンバー一人ひとりとの会話量を、○△×で記録してみました。

すると!!
1週間に1回しか会話していないメンバーがいたり、毎日会話しているメンバーがいたり…

「こんなに偏りが出てしまっていたんだ…」

その時はじめて、苦手なメンバーを無意識に避けてしまっていたことに気づきました。

複数のメンバーがいる場合、無意識のうちにコミュニケーション量に偏りが出てしまっていないか、注意することが必要です。
コミュニケーションは質で担保している!? いえいえ、量が大事です。
特に苦手だな…と感じるメンバーはコミュニケーション量が減ってしまっていないか、振り返ってみましょう。


苦手なメンバーに言われた「自分のことしか考えていないですよね」

僕が苦手だったAさんは、悪い人ではない(むしろいい人)ですが、表情が読みにくく何を考えているのか分からない人でした(少なくとも僕にとっては)。
僕は性格的にざっくりしていて、とりあえずやってみよう!というタイプなのですが、Aさんは「これは確認しましたか?」「こういう影響もありますが、どう考えてますか?」とやる前の事前確認が多く、僕はいつも心の中で「とりあえず、やってみたらいいじゃん…」と思っていました。

まぁ、どちらが正しいという話ではなく、仕事の進め方の違いですね。

Aさんとは毎週1on1もやっていたのですが、なかなか盛り上がらず、話題に困っていました。

どんな仕事を今後したいか?自分の強みをどんな風に生かしたいか?
Aさんにもっと仕事を楽しんでもらいたい、もっと成長してほしいと考えて色々質問しても一問一答になってしまい、お互いの理解が深まりません。

全然話してくれないし、僕のこと嫌いなんだろうな…と悩みましたが、
気に入られたいわけじゃないし、仕方ないか…と諦めてもいました。

そんなとき、ある社内アンケートに書かれたAさんからのコメントに、衝撃を受けました。

「仮谷さんは、自分のことしか考えていない」

なぜこんなことを書かれたのか見当もつかず、どうしたらいいのかわかりませんでした。
そして、しばらくして僕は部署を異動になりました。


起きていた2つのしくじり。好かれるのを待っていても、何も変わらない。

Aさんになぜそう言われてしまったのか、今ならわかります。
それは信頼関係が全く形成できていなかったからです。

では、なぜ信頼関係が形成できなかったのか。
それは自己開示が足りなかったからです。

僕の考え方に、2つのしくじりがあったのだと思います。

しくじり①:メンバーが信頼するから自分も信頼するのか、自分が信頼するからメンバーも信頼してくれるのか

前述のとおり、Aさんは僕のことを嫌いなのだろうと勝手に決めつけていました。心を開いてくれている感じがなかったので、僕自身も自然と心を閉ざしていたのです。

Aさんのことを、信頼できていなかったと思います。

にもかかわらず、A さんが信頼してくれていないと嘆いていました。
順番が違いますよね…。

信じるから、信じてもらえる
自分が信頼していないのに信頼されることを望むのは、おこがましいことでした。


しくじり②:結果を出した人を信頼するのか、信頼した人が結果を出すのか

正直なところ、Aさんは成果を出せていませんでした。
だから、大きな仕事を任せていませんでした。
また、意図的ではなかったものの「Aさんには関係ないか…」と決めつけて、伝える情報を制限していたと思います。

だって、Aさんから新しい情報をもらうこともなかったから。
勝手に興味がないだろうと決めつけてしまっていたのです。

ですが、それだとAさんは結果を出しにくいですよね。仕事において、”情報”は非常に大切です。
情報を与えていたら、もっといいアイディアを出してくれていたかもしれません。
もっとスムーズに仕事を進められていたかもしれません。
僕が信頼できていないから、結果を出しにくい環境を作ってしまっていたのだと思います。


苦手なメンバーと関わる理由は、自分にないものを持っているから

「人を嫌いになってはいけない」という考えから、「嫌い」という感情を殺そうとする人もいますが、個人的には、人間なんだから仕方ないものだと思っています。
そりゃ誰しも好き嫌いはあるし、得手不得手もあります。

ただ、距離をとるのはやめたほうが良いです。
なぜなら、苦手なメンバーが自分にはない考えをもっていることが非常に多いからです。
フラットに接することをお勧めします。きっと仲良くはならなくとも、WINWINな関係になれるはずです。

Aさんとはその後、もう一度同じ部署で働く機会があったのです。

あるサービスの企画をAさんと一緒に取り組むことになりました。
案の定Aさんからは、
「これは他部署に確認していますか?」
「もう少しスケジュールにゆとりを持ちませんか?」
と細かく確認がありました。
僕の中では企画イメージはある程度できていたものの、Aさんを信じて、進め方を任せてみることにしました。

結果的には、進める中でいくつも想定外の事態が発生し、当初の僕の考えで進めていたら、大変な問題が起きるところでした。
Aさんのおかげで、リスクを潰しながら着実に進められたのです。

さらに、こんなこともありました。
想定外の事態が起きたので、Aさんに声をかけると、すでにリカバリープランまで作成していたのです。
「準備が早いね」と伝えると、「こういうこともあり得るかと思い、準備していました」とのこと。

本当にこれには助けられました。

僕にはない考え方や機転により、トラブルを回避できたことはもちろんよかったですし、僕自身がAさんのような仕事の進め方を学ぶ機会にもなりました。


合わないメンバーと仲良くなる必要はありません。
単なる考え方の違いであり、どちらが正しいというわけでもないことがほとんどです。
相手を尊重し、むしろ自分を高める機会にできると良いですね。


終わりに

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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今後もマネジメント場面における悩ましい場面を失敗談をベースにナレッジを発信していきますので、良ければフォローいただき、またご覧いただけると嬉しいですmm

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仮谷泰祐|働くを愉しく
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