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わたしの本棚

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#文春新書

わたしの本棚142夜~「人生を豊かにする歴史・時代小説教室」

わたしの本棚142夜~「人生を豊かにする歴史・時代小説教室」

 とてもわかりやすい本で、面白かったです。3人の作家の先生(安部龍太郎氏、門井慶喜氏、畠中恵氏)のデビューまでの努力、目指す方向をオール読物編集長の川田氏がインタビュー形式で聞き書きされています。同時に、新人賞応募者向けの実践的アドバイスも書かれています。何より、歴史・時代小説の創作過程が現代小説とは全く違うというのがよくわかります。実際の歴史の出来事や人物をベースに書かれたものが歴史小説、舞台は

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わたしの本棚116夜~「知的ヒントの見つけ方」

わたしの本棚116夜~「知的ヒントの見つけ方」

 立花隆氏が亡くなってから、追悼特集がテレビやネット、雑誌、本などのメデイアであり、近くの本屋さんや図書館も追悼コーナーが設けられています。そんなか、手に取った1冊です。文藝春秋の巻頭を飾った随筆(2014年8月号から2017年12月号)、特集記事と別のメデイアに頼まれて話をした記事をまとめた構成になっていました。

☆知的ヒントの見つけ方 立花隆著 文藝春秋 文春新書 920円+税

 「知の巨

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わたしの本棚109夜~「在宅ひとり死のススメ」

わたしの本棚109夜~「在宅ひとり死のススメ」

 今年は、在宅死に関する書籍、映画が話題になっています。長尾和宏先生の「痛くない死に方」(高橋伴明監督で映画化)、南杏子先生の「いのちの停車場」(成島出監督で映画化)どちらも医師の立場から在宅死の在り方、終末医療のあり方を問う作品で、読みごたえ、観ごたえありました。どんどん高齢化社会になっていく日本では避けては通れない問題です。そして、おひとりさまの立場から、上野千鶴子先生が書かれたのが「在宅ひと

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わたしの本棚98夜~「なんで家族を続けるの?」

わたしの本棚98夜~「なんで家族を続けるの?」

 面白かったです。樹木希林と内田裕也の娘として、家族団らんを知らずに育った内田也哉子。両親の不和で、巨大なブラックホールを抱えて思春期を過ごした中野信子。両親が仲良く、子どもがふたりぐらいいる、というのを理想の家族とする日本の、家族の模範形態。異議あり。いろんな家族のあり方を問う、多様な家族形態のなかでの幸せの追求、自身の家族をセキララに語るふたりの対談集です。

☆「なんで家族をつづけるの?」内

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