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短編小説

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ごく普通の短編小説です。どれも面白いので是非。
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#短編小説

少女は成った

渋谷の交差点は狂乱とも取れるような喧騒で震えていた。僕のように落ち着いてる人たちもいたが…

秋村有意
2年前
1

隻羽の天使

隻羽の天使は飛べない 片っぽしか羽がないから   飛べないから天使なんかじゃないと、みんな…

秋村有意
2年前
2

不安

タバコを吸うことで、吐き出す時に何かこの心の奥にある不安も一緒に出るのではないかと思い、…

秋村有意
2年前
2

昨日、言葉で人を殺しました。

昨日、DMで話していた幼馴染を僕が言葉で殺してしまいました。僕が君なんて不必要だとか、生き…

秋村有意
2年前
3

if子

#1  もし、もしだよ? と君が頬を赤らめながら切り出してきた。僕は彼女と窓の奥にある美しい…

秋村有意
4年前
12

恐ろしいミッキー

#1  僕が寝ぼけていたというのもあるが、タンスの柄であるはずのミッキーがこちらを向いて話…

秋村有意
4年前
5

ネオン街

#1 僕にはそれが眩しすぎて、直視出来なかった。だからいつだって下を向いて、ネガティブに歩いた。上を向いて歩く必要はない。辛いなら、下を向こう。涙で道路を洪水させようじゃないか。 いつだって、喧騒にまみれた街を歩く時は、振られた時か上司に怒られた日だ。風俗で気を紛らわせようとしてやめる。単に面倒にだったり、女性に振られたのになんで女性に慰められなければいけないのだろうと考えてしまう。だから客引きに、声かけられても無視だ。断る返事もいらない、客引きそのものなど存在していないかの

春の大嵐

#1 その日のことを僕はしっかりと覚えている。4月のある日のことだ。僕は恋人のアパートに泊ま…

秋村有意
4年前

手紙

#1 彼女から届いた手紙。白いよく見かけるような便箋には、彼女が書いた力強い字が生き生きと…

秋村有意
4年前
3

贖罪

#1 きっかけは些細な僕の感情からだった。怒りとか、嫉妬とかそんなもの。そんなもののせいで…

秋村有意
4年前
4

桜の木を折る時

先輩が卒業した。共に撮った写真を見返すと、色々と馬鹿をした日々が脳裏に蘇った。そして学校…

秋村有意
3年前

人殺しのための音楽

#1   僕が仮に、そう仮に、人を殺したとして一体なんの問題があるというのだろう?   僕が殺…

秋村有意
3年前
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