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非凡であることに憧れている。 平凡ではない何かになりたい。 思考から溢れ出た言葉が知らぬ…
朝起きる。 これは、私が公開してる日記でよく見かける冒頭文。 日記は、およそ人が読むことを…
ひとつ、息をついてみる。 泣いてみるか、と考えるけれど、涙は出ない。「大丈夫」と呟いてみ…
薄氷、言葉の群れから遊離して一ヶ月ほど私の前にある。ほどほどに鬱陶しいが、「新年あけまし…
気がついたらもう冬で、冬と夏と秋を行ったり来たりを繰り返しているうちに、びっくりするぐら…
朝を祈ることができるというのは、たいへん眩しいことだなあと思う。 ある時、友人と行ったカ…
8月、私は東京の街に花束を抱えて立っていた。 絶え間なく響く蝉の音に、何度も引き直したアイラインが滲む。行き交う人々の楽しげな声は、私の形に馴染むことなく通り過ぎていく。 ここに来るまで、長い時間車に揺られながら左から右へ流れる景色を遠く見つめて、まるで小旅行だった道中、私の心は静かに影のところを歩いていた。 腕の中で竜胆が涼やかに咲く。 後悔と呼ぶほど明瞭なものでもない、もし流行り病がなければ、もしもう一度会えていたならと、考えても仕方のない想いがぐらり、ゆらり、揺蕩う
心がシャットダウンしているなと感じる。 きっとあれだろうか……と思い当たる節はいくつか。 …
書きたいことはたくさんあるはずなのに、言葉が浮かんではそのまま浮遊して、いつの間にかわた…
慣れた布団に包まれて、夜明けを待つ。 今夜の心臓は、まるで私の身体に溶け込むのを拒むよう…
あーあ、なんも書けなくて、困った困った。 どうやら、最近の私は疲れているようである。 人…
「あなたが、生まれることを選んで、望んだことよ。」 そう、言われ続けてきた。 あなたの魂は…
色素の薄い空を縁取った窓と向かい合わせに座り、半分閉まったカーテンもそのままで炬燵に足を…
三寒四温とは言うけれども、まだまだ寒い日が続く。前いたあの街では桜が咲いている季節なのに、こちらでは雪がチラつく。吐く息は真冬の如く昇っていく。この街に来てから、もう6年が経つ。 この街の中で、何度も何度も引っ越しを繰り返して、幾度となく初めましての春を迎えた。 初めまして こんにちは お名前は? この町の好きなところはどこですか? 私は、初めてだけど、なんとなくここが好きかなって思っていて…… 挨拶をしながら道を歩き、これから世話になるであろうスーパーやドラックストア