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SASUKEという、僕のハマった文字通りの泥沼
我々は、亡霊の沼地に吸い込まれた男たちです。
ということで、僕の今ハマっている沼は「SASUKE」。
あのTBSの大人気スポーツバラエティです。
日本に生まれた人であれば、誰でも一度は『そり立つ壁』を見たことがあるでしょう。
ん?見たことがない?
あなたが生まれた国は本当にJAPANですか?
まあ、流石にそれは冗談ですけど。
でもまあ、多分世間の80%ぐらいは『そり立つ壁』を知ってると思うんですよ。
でも、本気で目指している人が周りにいる方ってあんまりいないと思うんですよ。
大抵の人が年末テレビでながら見するとか、1stステージは真剣に観ててもお風呂入ったあとぐらいからはチャンネル変えたりしてると思うんですね。ちなみに、うちのオカンがこれです。
今日は僕がこの「SASUKE」という番組の魅力、そして「SASUKE」を観る人間から目指す人間になってより深い沼にハマっていった理由をお伝えしたいと思います。
「SASUKE」というコンテンツの魅力
まず、「SASUKE」の魅力の一つはシンプルさだと思っています。
色んなエリアがありますけど、結局は制限時間内に障害物を超えれるかどうか、これだけなんですよ。
どの世界のどんな人が見ても理解できる、単純明快なルール。
だからこそ今や「SASUKE」は世界で愛される番組に成長し、五輪の正式競技の一つにもなろうとしている訳です。
パッと見、どうやってもクリアできなさそうな障害物に挑む屈強な男たち。
絶対不可能なミッションに挑むって、なんかトム・クルーズみたいでカッコ良いじゃないですか。この感覚って、多分世界共通だと思うんですよ。
そして、挑戦者たちの人間ドラマ。
これもまた、我々の心を捉えて離さない訳です。
SASUKEの出場者のほとんどは、特別な経歴を持たない一般の方々です。
そんな方達が努力を積み重ねて、難関を突破していく。そのひたむきな姿が胸を打ちます。
最近は、一般の方以外でもSASUKEに打ち込んでいる人もいますね。
タレント、アイドル、芸人さん…彼らも忙しい仕事の間を縫って、トレーニングに明け暮れています。
芸能人枠が年々増えていることに不満を漏らす方もたまにいらっしゃいますけど、実際に目指している人たちは多分全然負担を持ってないと思います。少なくても、僕の周りではほとんど聞きません。
やればやるほど分かるんですけど、あの場に立って動くってだけでも本当大変なんですよ。
ましてや、1stステージの後半以降に進むなんてすごく大変。
生半可な練習じゃ最初のエリアさえクリアできないと僕らはよく分かっているので、ああやって本選で戦っていること自体に僕は敬意を評したいです。
近年は一般の方と芸能人の方の境目さえ曖昧になって、全員が仲間として応援し合っている姿が目立ちますね。
これがまた、熱いんですよね。
特に、昔からSASUKEを追っている人からすると色んなことを感じざるを得ないんです。
昔のSASUKEって、もっと殺伐としていたんですよ。他の出場者の挑戦に並走したりとか、落ちて泣いちゃうとか、そういうシーンってあんまりなかったんですよね。
でも、番組が始まって今年で28年目。
30年近くやっていれば出場者同士の仲も深まるし、成長や老いとの戦い、デビューや引退がある。
長い時間をかけてそれぞれのドラマが紡がれて、全員が「SASUKEをクリアする」という共通の目的を持つ仲間になっている。
スポーツとしてのシンプルさとその中で織りなされる人間ドラマ、これがSASUKEの魅力なんだと思います。
出場を目指すものとして
僕が本気でSASUKE出場を目指し始めたのは、2021年頃から。
きっかけは、コロナ禍で始めたトレーニングでした。
そこから、色んな仲間ができて。
30歳を超えてもこんなに刺激的な体験ができるよか、っていうぐらいの楽しい日々を送っています。
まず、SASUKEって目指している人たちがみんな気持ち良い人ばっかりなんですよ。
みんな真っ直ぐで、熱い奴ばっかり。
だから話しててすごく楽しいし、高め合える。
トレーニングも、一人でやっているよりみんなでやる方が絶対伸びるんです。
ライバルや仲間の存在って、本当に刺激になるんですよ。
相手の成長を見て自分も頑張ろうと思うし、積み重ねている努力の量を見せられると『こんなんじゃダメだ』と自分の意識も変わる。
そして、みんな自分より実力がない人のことも下に見たりしません。
むしろ良いところ見つけて真似しようとしたり、その人に何が足りないかを考えて積極的にアドバイスしようとします。
こんな温かい界隈、この世にありますか?
多分、全世界の人間がSASUKEを目指せば戦争は終わりますよ。
彼らと一緒に、SASUKEという一つの夢を目指すこと。これが、僕にとって本当に心地良いことなんですよ。
学生時代、部活に一生懸命に励んでいた人がいると思うんですけど。感覚的にはあれに近いと思います。
でも、あの感覚を30代も半ばになってビンビン感じれることって中々ないじゃないですか。
僕は学生時代スポーツをやっていなかったので、今まさしく青春の追体験をしているような。中学生とか高校生の頃のみたいな青春の再放送が始まったような。そんな感覚なんです。
そして、抜け出せぬ沼へ
コンテンツとしての面白さに加えて、出場を目指すものとしての楽しさを知ってしまった今、僕はこの沼からそう簡単に抜け出せそうにありません。
昔はちょっと奇異の目で見ていた家にセットを作っちゃう人のことも今はめちゃくちゃ理解できるし、なんなら本当は自宅にセットを作りたいです。賃貸じゃ無理なのよ。
よく、『本当に出れるの思っているの?』と聞かれることがありますけど。
僕は、本当に出れると思っています。
仲間と一緒にトライアウトを突破して、SASUKEに出場してみんなで結果を出すのが僕の夢です。
その気持ちに、何一つ偽りはありません。
あと、もう一つよく聞かれること。
『出れなかったらどうするの?』。
無論、出れなかったらめちゃくちゃ悔しいです。
でも、僕は出れなくても目指したことを後悔するとは思っていません。
前々から思っていることなんですけど、夢って目指し始めた時点で価値があるんですよ。
なぜなら、僕はもう生きがいと仲間を見つけているから。
僕が本当にハマっている沼は、目指す夢があることと一緒に頑張ってくれる仲間がいることそのものなのかもしれません。
まあでも、細かいことはなんでも良いんです。
僕はSASUKEが大好きで、同じ夢を待った仲間がたくさんいる。
その事実だけが、僕にとってのすべて。
これからも、この肩まで浸かった沼に更にハマっていこうと思います。
この記事を見てくださっている方。
お時間があれば是非、SASUKEをご覧になってみてください。
そして、よければYoutubeで公開されているSASUKE予選会も。
本選に出場している100人にも、トライアウトに出場した500人にも。
そして、ここにいないSASUKEを目指す数千人の人に、それぞれのドラマがあります。
そう考えると、少し見方が変わってくるんじゃないでしょうか。
そうなったら、きっとあなたも沼落ち確定です。