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エッセイ

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日常のあれこれについての記事です。 食べ物以外をまとめています。
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#冬

猫になりたかったから

毎年寒くなると、靴下の上にもこもこ靴下(ルームソックス)を履いている。しかしそれでも『もう一息暖かさが欲しい』と思うときがある。 ならばルーム"シューズ"を導入するのはどうだろう、とぼんやり思い至ったのが1~2ヶ月前。 どこに売っているのかもよくわからないまま、しまむら&ニトリへ。Nウォームタイプがいいのかしら……となんとなく仮決定したものの、そこから踏ん切りがつかず。気づけば12月に突入していた。 そんな折、Hanonさんの記事で無印良品にもルームシューズがあることを

泰然自若

目覚まし時計をとめ、髪をまとめ、服を着替え、お手洗いへ行く。 この流れは季節問わず同じだが、12月に入って少ししたあたりから、着替えとお手洗いの間に「居間にあるストーブの電源を入れる」が埋め込まれた。 動線上にはないため、これは冬季限定の新たなルート。 ナビで勝手に記されていく「軌跡」が分岐するイメージが浮かぶ。お手洗い後のルートは無数の点々で道が太くなっている。 *** 今年も順当に寒い。雪もどっさり降った。 しかし昨年に比べてどうか、と言われるとわからない。体

冬のおしゃれとタートルネック

休日の前夜に「せっかくだしおしゃれするぞ」と意気込んでみても、翌朝目覚め、布団からはみ出る顔に当たる冷気を感知してしまったら最後、おしゃれ度外視の防寒コーデになってしまう。 外に出る予定があったとしても、たいていは上着を着たまま、前も閉めっぱなしのまま帰宅する。「見えないところにこそ気を配れ」という話もあるが、私すら満足に目にできないのに、それで生地の寿命を1日以上縮めるのはなんとなくもったいない、という気になってしまう。 冬服はあたたかい材質であるがゆえに、ちょっと洗う

暖房をつけるが勝ち

職場の人が言っていた、「暖房のスイッチを押したら勝ちなんだよ」が忘れられないでいる。 *** このところ、野良猫が日向ぼっこする様子をよく目にするようになった。 一見微笑ましく思えるものの、その実は「暖を取る」ための手段であり、生命の危機を脱しようとしているに違いない。 かくいう私も、夏の間はあれだけ避けていた日光をありがたがるようになってきた。日傘で日陰を作っている場合ではない。黒い上着を身につけ、熱をさらに集めようとする本気っぷりである。 しかし困ったことに、家

冬の良いところ

もうこの時期が来てしまったか、と思う。 確かにもう11月も半ば過ぎたし、気温も初雪も例年通りらしい。 しかし、今年の夏は例年通りではなかったではないか。それをなんとか乗り切ってやっと秋が来たと思っていたのに、なんで冬は普通に来ちゃうんだよ。冬まで遅れたらいよいよ地球が危ないのかもしれないけど、これじゃ気持ちがついていかないよ!誰だよ、北海道がすごしやすいって言ったのは! すでに今季初の足しもやけも観測されたのだけど、ここで改めて夏と冬のどちらがマシなのかを考えてみること

大寒波とホットミルク

大寒波とは聞いていたけど、こんなに寒いとは思わなかった。 昨日はまだそこまででもなくて、風もなかったから問題なく外を出歩けたのだけど、今日はちょっと次元が違いましたね。 今朝の時点でもまだ大丈夫そうで(雪は全然大丈夫じゃなかったけど)、このへんは意外と平和なのかなと思っていた。しかし、昼過ぎに買い物に行こうと外に出たところ、数時間前とは様子が違うことに気がついた。 空気が、刺しにきている……。 今シーズン1ではないかと思うくらいの冷気。風は強くないのに、全方向から極寒

ココアを飲みたいと体が申しております

冬が本格化したからか、Twitterでたまたま見たからか、ここ数日ココアが飲みたくなっている。 冬になる前から、小腹が空いたらホットミルクを飲む習慣がある。スティックタイプ等ののほうじ茶ラテやキャラメルラテがあるときは、残り数を確認しながら「今日は飲むぞ!」とウキウキで飲む。ちなみに私はお湯ではなく牛乳で溶いてレンチンする派。より濃厚なのが好きなのだ。 スタバで「オールミルク」というカスタムがあるが、きっと私好みになるんだろうなと思う。たまに行くときに頼むことの多い抹茶テ

冬に取り残された3月の1コマ

うちの猫氏がストーブの前で座っている。 寒がりの彼女は、あの黒い長方形に明かりが灯るのを今か今かと待ちわびているに違いなかった。 こういうとき、彼女はたいてい静かに佇む。 こちらに特段アピールするでもなく、ひたすらストーブを眺めるのだ。 約1m後方からその姿を見つけ、じっと様子を窺う私。お尻の先から後頭部まで、少しも動く気配はない。 ……というところで、餃子包みに呼ばれた私は、台所へと向かうのだった。 ***** 皮がひっついており、1枚目から破りそうになりながら

私が求めていたエビじゃない……?

冬になると、スーパーで散見されるものの1つが鍋の素(液体)である。寄せ鍋、キムチ鍋、豆乳鍋、さらにはチーズ鍋など、一から作るのが大変そうなものも、具材さえ用意すれば簡単にできるのがありがたい。 先日、今まで見たことがない商品を見つけた。まだまだ雪は溶けそうにない季節、鍋の出演機会は確実にある。どれどれ、これは何鍋かなと近づいてみると、エビがメインの鍋だった。 私と母は、こういうエビ出汁を使った料理が好きである。エビ本体も好きだが、天ザルならエビ2本よりも、エビ1・シシトウ

カイロを捨てる方法

今季もカイロが必需品となって久しいが、未だに使用済みを捨てそびれる事案が発生しすぎている。 外だけでなく職場もそこまで暖かいわけではないため、出勤前に背中ないしはお腹、あるいは両方にカイロを貼り付けて家を出る。約8時間後、無事に帰宅するも、家も肌寒かったりするので、カイロにはもう少し仕事をしてもらう。結局お風呂に入る直前まで付けたままなのだが、優秀なカイロはまだ熱を持ってくれているのだ。 脱衣所に行く途中、あるいはインナーを脱ぐ直前にカイロの存在に気付くのだが、気になるの

遂にマフラーに手を出した

今季初めてマフラーを巻いた。 現在使っているのは、二、三年前に作った手編みのもの。棒針編みは十五年以上前に作って以来、二回目なはず。さらに一回目のときは編み目を落としたのか徐々に細くなってしまったという悲しい思い出があり、そのリベンジを誓って編み始めた結果、最初から最後まで極太の編み目ギチギチマフラーが完成した。 しかし、それによって防風効果は抜群で、ちょっとした風なら全く問題ない。ボリュームがあるおかげで首回りだけでなく、しようと思えば顔も守ることができる。オシャレを置

なんだかんだ言って、虫の中で唯一好き ~冬の訪れ~

暑い暑いと言っていたら気づいたら朝晩が肌寒くなり、あらあら秋かしらと思ったらもう10月でした。今年がもう3か月もないだと……? 時よ止まってくれ……でも早く休日になってほしい(矛盾)。 秋になっていることはそろそろ認めないといけないな、と思っていた矢先のこと。通勤時に白い綿毛を付けた小さな虫が一匹、ふわふわと目の前を通り過ぎた気がした。 え、雪虫……? ご存じのない方もいると思うが、雪虫とは体長5ミリ程度のアブラムシである。白腺物質を分泌する腺があるため全身が白い綿で覆

春なのに

四月に入って一週間が過ぎ、入学式も大体終了したころだろう(新入生の方々、おめでとうございます。今更ですが……)。 ああ、それなのに。 なぜ吹雪くのか。 寒くなることは知っていた。しかし、雪が降る、ましてや吹雪なんて聞いていないぞ! なんなら、前日までの予報だった雨マークは消えたと出かける前に聞き、ラッキーと思って家を出たのである。 そしたら、ちょうど帰りに大粒の雪がぶわぁぁぁって降っているではありませんか。 しかも、本当の冬よりは寒くないため、ぼたっとした水分多めの

雪道と靴

太陽の当たり具合の違いか、道沿いの建物の違いか、車道を挟む二つの歩道で雪の状態が異なることがある。気温が高い日はそれが如実で、どちらを選択するかで足元の行く末が決まってしまうのだ。 1つは良い感じに溶けて歩きやすくなる道。 全体的に道路が見えているわけではないが、雪道の部分も踏み固められていたり平坦な氷だったりして気を付ければ問題なく歩ける。 そしてもう1つは、じゃくじゃくの雪で溢れ、無数の足跡がくっきり残る道。 踏み固まる気配がないくらいの水分量を含む雪が道全体にあ