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雪道と靴
太陽の当たり具合の違いか、道沿いの建物の違いか、車道を挟む二つの歩道で雪の状態が異なることがある。気温が高い日はそれが如実で、どちらを選択するかで足元の行く末が決まってしまうのだ。
1つは良い感じに溶けて歩きやすくなる道。
全体的に道路が見えているわけではないが、雪道の部分も踏み固められていたり平坦な氷だったりして気を付ければ問題なく歩ける。
そしてもう1つは、じゃくじゃくの雪で溢れ、無数の足跡がくっきり残る道。
踏み固まる気配がないくらいの水分量を含む雪が道全体にあり、足は雪に沈むしうっかりすると横滑りしてしまう。最小限の影響で済みそうな箇所を常に探して足を運ばなければならないストレスと、選んだところで容赦なく靴の中に雪が入り込んでしまうストレスがすごい。
そのため、気温が高い日は道を慎重に選ばなくてはならない。途中で変更も可能だが、靴によっては序盤で履いている意味が半減してしまうかもしれない。
今日の私は選択を誤った。そして残念なことに、そのとき履いていた靴は耐水性に難ありというか隙間できてるんじゃないのというくらいの透水性なのである。もう少しマシな道でも数分で靴下が濡れ始めるからな。最初はそんなことなかったはずなので、おそらく壊れ始めているのだろう。わかっていたら履くなよという話だが、毎回「今日は乗り切れるはず……!」と靴のポテンシャルを信じて履いてしまうのだ。
しかし、さすがに観念しよう。
過去最速なんじゃないかと思うくらい両足がぐしょぐしょになったし、もう脱いでも一緒なんじゃないかという気持ちになったし、たまらず信号待ちのときに靴を見たら一部分布がめくれていたし(つま先部分ではないが)。
靴を替える決心がついたので、ぐしょぐしょの道を選択して良かったのかもしれない(ポジティブシンキング)。
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