【詩】 フェルマータ
人差し指で前髪をくるくると巻く無限ループは
甘味な遊び
優雅な悩み
窓を叩く雨音は
守られていることを教えてくれる
歌い出しの少し高い
あの歌を聴く
エンドレスにて
手を伸ばせば
触れられる距離
物言わぬディフェンバキアに今日はまだ
お水をやってはいない
悩みなのか迷いなのか
蜂蜜はスプーンでくるくると
金属音で溶かされて潜む
なんでもない日のミルクティーを
あの人にも届けたい午後
13時の鐘が鳴る
風が落ち葉を攫うように
打ち明けて
顔を上げて
そうしたら私は
あの国へゆこうか
重いスーツケースを引き摺って
果てしない持ち物リストを書こう
いちから順番に
バゲットなんかを小脇に抱えて
あの声を聞くまでずっと
あたたかなご支援をありがとうございます❤ みなさんのお心に寄り添えるような詩を形にしてゆきたいと思っています。