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ガジュマルの樹の下で、華やぐ少女たち



KOTA LAMA歴史地区 2023.06.25撮影


INDONESIAインドネシア,Semarangスマラン

KOTA LAMA歴史地区

ここに来ると、いつも期待を裏切らない〈出会い〉のようなものがある
面白い人物や出来事が、向こうからやってくるかのような錯覚を覚えるのだ

今朝はまず、この区画で映画撮影の現場に遭遇した
規制線の前にいた制服を着た警備員に訊いてみると、それはインドネシア映画で、高名な俳優が主役を務める戦争映画の大作を撮影中らしい

なるほど。近くのパーキングには映画に使われると思われるジープや、軍服が吊るされている

ここSemarangスマランは実は日本とも所縁が深い土地でもある
第二次大戦下に進軍してきた日本兵とインドネシア人の間で大きな衝突が起こり、その為の慰霊碑がこの街の中心地にあるのだ

Lawang Sewuラワンセウ

もしもその当時を舞台とした戦争ドラマが撮影されているとしたら、やはり日本人も参加しているのだろうか


巨大なガジュマルの樹が見守る裏路地のベンチ


映画撮影も気になったが、規制線が引かれて中を覗けないのであれば仕方ない


通りを大きく迂回し、古い町並みの迷路のような路地を縫って、いつもの
〈ガジュマルの樹の裏路地〉を目指す


裏路地1



通りを折れ、目的地の裏路地を曲がると・・・



裏路地2


ガジュマルの巨樹




度肝を抜かれた





デーン!!!!
撮影中のカメラアシスタントと女子高生たち



文字通りの〈黒山〉の人だかりで、少女たちの嬌声が路地に反響している
この路地ではいつも、常に100%で何かの撮影が行われているがー



路地に入った直後の風景


プロと思しきカメラマンに訊いてみると、今日は近くの女子高の記念撮影を行っているらしい

通りは完全に塞がれていたので、わたしも隅に寄って撮影の邪魔にならないように、そして興味深く見ていたが、また悪い虫が騒ぎ出してしまい、カメラマンに訊いてみた

ー”わたしも撮影トライしてもいいでしょうか?”

するといつも通りカメラマンはあっさりと

ー”Okayですよ”

日本でプロカメラマンの現場に立ち会ったことはないが、どこか印象としてピリピリしたものだという誤った認識のようなものを強く抱いている
しかし、これまでに偶然会ったインドネシアのプロたちの寛容さはいったいどうしたことだろう


かれらもまた、いつも自然体なのだ


では遠慮なく、と日本語で呟いて撮影開始


キャーキャーと嬌声をあげるインドネシアの女子高生たち


黒いジルバブがどこかエキゾチック


十人十色のキメポーズ


カメラマンの要望に応じて様々なポーズで撮影
合掌!!


さぁ、学校のジャケットを着てお色直しよー!!


キャー!キャー!キャー!


みんさん満面の笑み


みなさん、スマホの鏡機能でお化粧を確認するので、なかなか収拾がつかない現場


後ろはこのような状況


ガジュマルの樹の裏路地1
画面右奥が撮影中の女子高生たち


ガジュマルの樹の裏路地2


一時間ほどで全ての撮影が終わり、木陰でミネラルウォーターを飲んでいると、最前の彼女たちのひとりに、こう話しかけられた

ー”カムサハムニダ!!”

そして彼女たちは全員ぎゃはははと大爆笑しはじめた
どうやらわたしの事を韓国人と勘違いしているらしい・・・

日本人だよ、と返そうと一瞬思ったが、このまま韓国人を演じてみるのも面白いかもしれない

わたしはいった

ー”カムサハムニダ!!”

しかし、その後に激しく後悔した
なぜなら彼女たちの中に韓国語がペラペラな女の子がひとりいて、マシンガンのようにわたしに韓国語で話しかけてきたのだ

わたしは慌てて手を振り

ー”Saya orang Jepang!!”(わたしは日本人です)

と言い直す

すると彼女たちは、いったい何がそんなに面白いのか、またゲラゲラと笑いはじめて今度は


ー”アリガトー!!アリガトー!!


わたしもなんだか可笑しくなってきて気持ちよく、インドネシア語で

ーSama Sama!!(どういたしまして!!)


そして大きく手を振って路地をあとにする


まさか韓国人に勘違いされるとは(笑)


手前のリーダー格の女性が
”さぁ、みんなランチ行くよー!!”


路地の入口にて




メイン通りに無造作に置かれている年代物の自転車

ちょうどお昼どきで日差しもきつくなってきていたが、朝から元気な彼女たちの撮影に立ち会わせてもらったせいだろうか、気分が高揚していたこともあり、カメラを片手に久しぶりに地区内をくまなく散歩することに


KOTA LAMAの路地の壁にはこのようにオリエンタルなポスターがいつも無造作に貼られている


いったい誰が、どのような目的で漢語のポスターを貼っているのだろうか


アンティーク街
1960年代のロシアの雑誌


一冊300円程度のレトロ雑誌


HOW PEOPLE SHOULD LIVE!
”人はどう生きるべきなのか”


立ち寄ったカフェで冷たい珈琲を飲みながら今日の写真を確認



充足して、エネルギーをもらった六月の日曜日
明日からまた一週間頑張るか!!






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