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―初めての入院5日目 〜 地味に続いていた不快なもの 術後3日目 〜 ―

この日も熟睡はできず、何回かにわたって目を覚ます。生理やら、お腹の動きが刺激になり、やっぱりベッド上でモゾモゾ。最初に比べたら、大分マシになった痛みだが、それでも起き上がるのには苦労する。そこで思い付いたのが、少し角度をつけて寝ることだった。真っ平らで寝ると、なんとなく傷が引っ張られる感じがあるし、起き上がるにも時間がかる。でも角度をつけて寝れば、起き上がるまでの負担は少し軽くなった気がした。
激痛ではなかったが、とりあえず4︰45頃に痛み止めを飲み、そのまま起きてることに。

排尿回数は、手術前に比べ格段に減った。大して動いてないせいもあるかもしれない。特に飲水量を減らしてるつもりはないが、筋腫があった影響ではないか?と自分で思っていた。
朝おもむろに体重測定。なるべく残さず食べるようにしていたが、お粥200gではカロリーが少ないためか、また少し減っていた。食事も治療の一つだと、人生で初めて実感した。

今日から歩く意識をつけていく。リハビリとかはないので、完全に自己の認識だ。動かないのは楽だが、それで歩けるようになるわけではない。痛みがいつ消えるのかもわからないのに、何もしないとただの怠け者。今くらい良いじゃないか、と甘い囁きも聞こえるが、仕事復帰できないのも色々困る。
一応診断書には、1か月くらいの休養が必要的なことが書かれていたが、やはり給料が減るのは困るのだ。傷病手当を申請したとしても、いつもの給料には程遠い。入院・治療費だって心配なのに、、、。

そう考えると、予定通り退院できるかカウントダウンが始まる。あと◯日で帰れるようにならないと、という感じで。

そして、手術後から私を悩ませるもの。
左耳の奥で鳴り響く鼓動のようなもの。左首の一部(血管?)を抑えたり、顔を左に傾けると落ち着くやつ。調べたら耳鳴りの1種のようで、疲労や睡眠不足などからくる可能性もありとのこと。静かになった夜中は特に気になり、地味に不快。1度看護師さんに伝えていたが、土日だったこともあり、続いていれば週明け医師に伝えることにしていた。
そして週が明けた今朝、ぞろぞろと医師たちの回診がくる。出血が多く、貧血になりそうなので、薬が必要かもしれないと。体調を聞かれ、その左耳奥の鼓動のような耳鳴りについて話すと、『やはり貧血の薬が必要ですね』となった。
鼓動のような耳鳴りの原因の1種に、貧血とも記載されていたので、確かにそうかもしれないな、と自分を納得させていた。生理で余計貧血進んだかもしれないし。

それから少しずつ、歩いてみることに。
病棟の横にあるエレベーターエリアで、何往復かしてみる。相変わらず早歩きはできないので、一歩一歩ゆっくり、直線で30歩くらいを延々と。時間を見ながら、痛みや疲れが出てきたところで一旦止めた。スマホのアプリに歩数計があるので、チェックしてみると600歩ほど。

え? たったこれだけ?


普段 職場の行き帰りだけでも6000歩くらい歩く。家から最寄りの地下鉄まで、1000歩くらいは必要。しかも元のスピードで10分くらいなのに、今のスピードで一体何分なの?
さすがに焦る。時間も歩数もまだまだだ。こんなんじゃ買い物とか大変!!すぐに復帰しないとはいえ、こんなんじゃ仕事にならん!!
夕方に慌てて長めの歩行練習。午前と合わせて、全部で2000歩くらいまで延ばした。あとは水汲みとか、トイレとか何度か往復した。

夕方歩行練習を終え、トイレに行くと、ズボンが血で汚れている。まさかと思い、ベットを見てみると、シーツにも汚れが、、、。幸い防水シーツが敷いてあったので、それだけの交換で済んだが、いつから汚れていたか不明。もしや、あの歩行練習のときからずっと? それなら指摘してよー!!と恥ずかしくなる。エレベーターエリアなので、患者や医療者だけでなく、客人などの色んな人に見られたかもしれないと思うと絶望的になった。それからは、防水シーツの上にバスタオルを敷いて横になることにした。

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