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第弍拾五話、終わる世界
屋上のある部屋に引っ越してよかった。
去年改修工事が行われて、地面が水色になった。うっすらと空と混じるこの場所はなんだか特別な場所に思える。
なんとなく、ぼーっとしたくなって外に出たいけど不要不急の外出が制限されてる今、誰にも会わない外出場所に最適な気がする。
さっきまで、もう少し高いところにあった太陽がもうあの工事現場の頭のところまで来ている。
おそらくもう少しで、暗くなるんだろうなぁ。
僕は
異人(marebito)です。
なんとなく死んでもいいなぁという日がある。死にたい、とまでは思わないけれど。
少し感覚が敏感になってるのかもしれない。それは降らなかった大雪のせいでも、乗り過ごしてしまった満員電車のせいでもなく、雪が降らなかった事が悲しいからで、満員電車に乗る人の顔の一つになるのが嫌だったからだろう。
愛すべき日常と、愛すべき非日常の繰り返しを望んでいるのに、当たり前のようにその期待は裏切られて、裏切られたと思う
運命について思うこと
オカルトの話というとすぐにそういった情報に詳しい先輩や地元の老人が出て来て「あーあ、そのパターンね」って思うことがあるよね。
でもあれって、実はすごく理にかなってるんだよ。だって、そういう人がいなかったら誰も生還できないかもしれないんだから。
そうなっちゃうと語り継がれるわけもない。無事生還した人がさらにその対処法を学んで後世に伝えていくんだよ。
だから、ご都合主義っていうのはこと物語を結果から見