160円を「〇〇!」と言った中学1年生が体験したこと
バスケットボール部に所属している眼鏡をかけた中学1年生がソフトコンタクトレンズを購入した際、両目で一日約160円かかると知った際「高っか!」と言った。
「稼ぐ」体験学習を家庭で設定
我が家では今年4月より子供への金融教育の試験的な取り組みとして、まず「稼ぐ」というテーマで体験学習を開始した。
我が家の中学1年生の長男は勉強をすることで報酬を手に入れる設定にした。家事はやって当然という妻の考えがあり、報酬設定は勉強にしようということになった。唯一家事手伝いで報酬を手に入れることが出来るタスクは1歳になる妹をお風呂に入れるというものである。
中学1年生の息子は毎日70円~90円を「稼いで」いる。4月から始め、これまでで彼は累計10,040円稼いだことになっている。
始めた頃は金額設定が低かったり(1日20円~30円)タスク設定も模索中だったりでだったりで毎日「稼ぐ」という感じではなかったが、やっていれば軌道に乗るもので現在は一か月でだいたい1、500円程度「稼いで」いる感じだ。
「稼ぐ」体験が子供の金銭感覚の基準値を作る
4月より家庭内で「稼ぐ」体験を提供しすでに8か月が経っている。最近特に感じる子供の変化は「金銭感覚の基礎」が育ったという事だ。
100円を高いか安か決めるのは「基準値」だと思う。例えば、目黒でマンションを購入しようと思うと新築で6000万以上となるが、6000万円の内の100円であれば、とても小さな金額だと感じるだろう。しかし、自分が汗水流して働いて得たお金はたとえ100円であっても大切であり価値があり一言で「安い」と感じるわけではないのは私だけではないだろう。
金銭感覚とは「どのような視点から金額を見るか」という事がポイントになるわけだか、お金を「稼いだ」経験がない子供にとっては100円の価値は対比で定める為、1、000円がある以上100円は安いと言わざるを得ず、1、000円も約33、000円のスイッチと比べれば安いという事になる。
息子が小学校高学年になった頃、息子に10、000円程度のバットを買ったことがあったが、周りに置かれていたバットが2万円~3万円だったこと、更には同じチームメイトが使っていたバットは最上級モデルで5万円近くしたことも知っている為、本人は1万円のバットを「安いバット」と感じている様子だった。当然そんなはずがないのだが、、、
1万円のバットを安いといった息子が160円/日を高いと言った
今では中学1年生の息子が小学生の頃10,000円のバットは「安いバット」だったわけだが、自宅で「稼ぐ」体験学習を約8か月行った結果、彼の中で「比較」とは別の「労働に対する対価」という金銭感覚の基準値を手に入れることが出来たようだ。
それは「一日自分が頑張って稼げるお金=70円~90円」という基準値である。
金額設定が高いか安いかの議論は別にあるとして、彼はこの金額設定で毎日の自分の「稼ぎ」を手に入れている為、自然と「自分の1日分の労働対価は70円~90円」という金銭感覚の基準値の一つを手に入れることが出来たのである。
この基準値からみると、一日両目で160円するコンタクトレンズは「高い」という事が出来るようになったわけだ。
コンタクトを買った際に自然に出た言葉が「目が悪くならないように努力してくればよかった、、、」である。
金銭感覚の基準が出来たことによって、使わなくてもよかったものに160円/日払うことがなんともったいないことか少し理解を進める機会を手に入れることが出来たようである。
基準値があることから派生する「資産運用」に対する意欲
資産運用は大人向けのサービスだと考えている人が多数派である。しかし、限りある自分の所得を少しでも大きくしようというのは大人だけではなく子供も同じように考えることが出来るようだ。
前回の70%以上の保護者が取り組みたい資産運用でご紹介したように私は小学運用にトライし始めている。その経験もあって子供に資産運用は今の時代10円からでも出来るという事を簡単に説明したことがある。
中学1年生の息子はすでに「自分が稼げるお金=70円~90円/日」という基準値を持っている。逆に言えば自分で稼げるお金の上限でもある。そのような上限・基準値が得られたことで、なぜ「資産運用」を行うかの理由が体験的に理解できたようで、その理解が資産運用に強い興味を抱かせているようだ。
「株買ってみたい!」と息子が言い始めたのでそろそろ未成年証券口座を開いてあげようかと思っている。
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