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ぼくのポエム

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自分で書いた詩をまとめました。 過去作も含みます。 下書き的な側面もあります。 最後の方にその詩を書いた経緯なども載っています
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#自由詩

【詩】 思春期

際限なく湧き出てくる
青くみずみずしい感情の
処理に困ったA君は
その意欲を
バスケットボールに向けることに決めました。

よく弾む茶色い球を
3年ほど追いかけ続け
爽やかな思い出を作りました。

際限なく湧き出てくる
赤く浮足だった感情の
処理に困ったB君は
その期待を
同じクラスの一つ前の席にいる
Dさんに向けることに決めました。

密かに膨らました想像は
やがて豊かな妄想になり
その構想から

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【詩】 不眠症

彼はいわゆる「不眠症」とやらで

日々彼を苛立たせる問題の数々は

ほんの数時間の逃避にすら水を差す。

だから

彼の悩ましい現実は

いつまで経っても記憶にならず

生々しい体験のままである。

その苦悩

問題とやらに目を瞑り

深い呼吸をいくつかすれば

不眠は解消するのだろうが

如何んせん

目を瞑れなくなるという事こそが

不眠の症状であるため

彼は夜の静けさと騒々しさを

同時に

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【詩?】 僕の愛する『牧野ヶ池緑地』!!

【詩?】 僕の愛する『牧野ヶ池緑地』!!

僕の近所には緑地がある。
江戸時代に灌漑用に作られた人工池と,それを覆い隠すように茂る雑木林から成るその地を,人は『牧野ヶ池緑地』と呼んでいる。

僕の住んでいる名古屋市名東区は都会と言い切るにはやや味気ない部分がある。しかし,容易く喧騒を遠ざけることができるほど慎ましい街でもない。
だからこそ,手っ取り早く自然を感じることが出来るその場所が昔から好きだった。

アスファルトの浮いた遊歩道を歩く。

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