「個」の時代を生き抜く工夫とは? 自分の内なる声に従うマインドセット
「これからの時代、凡人である自分を受け入れ、その上で自分の価値観に素直に向き合うことが大切ということか」
昨日、「風の時代」について記事にまとめました。書く前はスピリチュアルな感じがして、「全部書いたあと、結局お蔵入りにするかも…」と思いながら書いてましたが、書き上げると自分でとても腹落ちした内容になりました。
というのも、ここ最近書いてきたことがつながって来たからです。そして、そこにさらに新しいインプットがあり、今回一つの考えに結実しました。
その思考のプロセスを共有したいと思います。テーマは「凡人がクリエイティブに生きていくためのマインドセット」です。
「風の時代」を理解する
昨日、「風の時代」とは何なのか、そしてその時代の変化を受けて我々はどうタフに生きていくべきかということを記事にまとめました。
風の時代とは「知性・コミュニケーション・個人等が重視される」時代のこと。これまでの「土の時代」の価値観である「金銭・物質・権威」は古びていく価値観となっていき、新しい価値観にシフトしていきます。そんな時代を生き抜く5つの視点として以下の点をピックアップしました。
1. 軽さを身に付ける
2. 「自分」の価値を伝える
3. 対話できる人を持つ
4. 自分を型にはめない
5. 競争から共創へ
そもそも風の時代とはどこから出てきた概念なのかについては先の記事に任すのでここでは触れません。「軽さ」「自分の価値観」「対話コミュニケーション」「自由な枠組み」「共創コラボレーション」この辺りが重要なキーワードだということを頭の隅に置いておきましょう。
「個人」の価値をどう作るか
そんな「風の時代」が「知性・コミュニケーション・個人等が重視される」時代だとした時に、引っかかるのが「個人等が重視される」という言葉。これは「個人の価値が問われる」と言い換えることもできます。そう考えると少し身構える人もいるのではないでしょうか。
「私にはそんな大それた付加価値を生み出せる存在じゃない…」といった気持ちになる人もいるでしょう。私もその一人だったりします。最近ではClubhouseなどで著名な方との接点が持てる一方で自分の存在を比較してしまい、小さく自分を見積もりかねない傾向にあるようにも思います。
そんな中で参考になるのが、先日書いた「オリジナル」でいるための工夫についての記事です。
この記事は130以上のスキをいただきました。たくさんの方に共感いただけ、とても嬉しく思ってます。この記事の最大のメッセージは「オリジナルな人は才能に溢れた人ではなく、普通の人。」ということ。コレ、すごくほっとするメッセージではないでしょうか。書いている私が実際にそうでした(笑)。
そして何より大切なことは「自分が自分らしくいる」ということ。それは比較や結果の論理に縛られずに「自分なら何ができるか」と、自分の感覚を軸に考え、行動することが大切ということです。
自分の中の宝物にきづく
そして今週になって新しく出会ったインプットがこちらの本。エリザベス・ギルバートさんの『BIG MAGIC「夢中になる」ことからはじめよう。』です。
エリザベス・ギルバートさんは「創造性をはぐくむには」というTEDスピーチをされている方です。ジュリア・ロバーツ主演の「食べて、祈って、恋をして」という映画をご覧になった方もいるかと思います。この映画の原作となった本を書かれた方としても有名ですね。
このTEDスピーチではアイデアをいかに捕まえ、創造的な活動をどう続けるのかについて語っており、2,000万回以上再生されています。大切なのは「結果を気にせずに踊り続けること」と語る彼女の言葉は、少しファンタジーの世界のようで、それでいて不思議な説得力があるのが魅力です。
そんな彼女の著書『BIG MAGIC「夢中になる」ことからはじめよう。』にはこんな一説があります。
あなたにどんな才能が隠れているのか、私には知るよしもありません。あなた自身でさえ、ほとんどわかっていないかもしれない。あなたの能力や夢、欲望、秘めたる素質とは、いったい何なのでしょうか。
ただひとつ、確かに言えることがあります。それは、すばらしい何かが、あなたのなかに手つかずで眠っているということ。なぜなら、人間とは存在そのものがおおいなる秘宝だからです。
この宝は、天が人類に対して仕組んだ悪戯のようなもの。仕掛けたほうも仕掛けられたほうも楽しめる、最古にして最大の悪戯です。天は、人間の奥深くに見たこともないような宝石を隠しておいて、私たちがそれを探しているあいだ、傍観者を決め込んでいるに違いない。そう、私は考えています。
この宝を探す旅――、それこそが、創造的な生き方にほかなりません。
したがって、宝探しに出かける勇気を持っているかどうかが、退屈な人生と心躍る人生を分けることになります。
この旅では、あなたが想像だにしていなかった宝を発見する場合も少なくないでしょう。その隠れた宝こそ、「ビッグ・マジック」なのです。
なかなかワクワクする語り口ですね。本書は「自分の中に眠る宝」を目覚めさせ、本当に望む、自分だけの人生を生きるための方法についてまとめています。「宝探しに出かける勇気」を持ちましょうと語り掛けてきます。
ずうずうしく「意思表明」をする大切さ
本書では自由に創造し、自由に探求するためには「断固とした権利意識」を持つ必要があると説きます。権利意識とは、「私はここにいて良い」とひたすら信じ続ける心のありようのことです。著書の中ではこんな一説で説明されています。
それを打ち破るのが、よい意味でのずうずうしさ。言い換えれば、「存在する権利と、それに由来する自己表現の権利」の意識です。
創造的人間としての自分を他人に認めてもらうためには、まずあなた自身について定義しなければなりません。それは、あなたの意思を宣言することでもあります。まずは、そこから始めましょう。背中をまっすぐにして立ち、大きな声で。
私は作家です。
私は歌手です。
私は俳優です。
私は庭師です。
私はダンサーです。
私は発明家です。
私は写真家です。
私は料理人です。
私はデザイナーです。
私には、いろいろいな顔があります。
私は自分がまだ何ものかわからないけれど、それを見つけようという好奇心でいっぱいです!
さあ、声に出して。「私はここにいる」と発信しましょう。そうして、あなたがここにいることをあなた自身にも教えてあげてください。世界とか他人に対するこの意思表示は、自分自身に対しても行われなければ意味がないのです。
宣言を聞いたとたん、あなたの魂は動きはじめるでしょう。大喜びで協力してくれるでしょう。なにせ、そのための魂なのだから。魂は、あなたが自らの存在意義に目覚めるのを、もう何年も待ち続けてきたのです。
でも、対話の口火を切るのは、かならずあなたです。そして、この対話を続ける権利をつねに自覚していてください。
意思と権利を表明すれば、あとは奇跡が起きるのを待つだけ、というわけにはいきません。毎日、表明を繰り返してください。成人してからの私は、来る日も来る日も、「私は作家である」と自分を定義し、意志を維持し続けなければなりませんでした。「何があっても創造的生活を送る」「成果があろうとなかろうと、心配と心細さで胸がつぶれそうになっても、創作活動は決して投げ出さない」。そう、自分の魂と世界全体に向かって、繰り返し言い聞かせたのです。
上手い下手、経験の有り無しは、関係ありません。自分が何者で何がしたいのか、自分で決めてしまうことの大切さを謳っています。表現の自由ですね。これは我々全員が持ち合わせている権利です。どんなときも、この意識は強く持っていたいですね。
そしてギルバートさんは、クリエイティブな活動を何歳で始めようと、決して遅すぎることはないとも述べています。最高に創造的で、情熱的な人生はいつからでも始められると強調しています。
年齢や環境のせいにして諦めるのは、簡単です。でも、そこからは何も生まれません。いくつになっても、「何かに夢中になる」生き方ができると素敵ですよね。
自分がしたい事=対話できる「場所」づくり
ここからは私の感じたことを書きます。ここまでいろんな情報がつながり、ある一つの考えにたどり着きました。キーワードとなったのは「対話の口火を切るのは、かならずあなたです。」という言葉。
私は昨年からnoteをコツコツ続けてきました。自分が日々学んだことや、疑問に思ったことに向き合い、構造的に理解するために毎日記事を作ってきました。そんな毎日も300日が過ぎ、今年に入ってある感覚が芽生えています。
それは「対話したい」という感情です。
記事を書くと読んだ方から時にはコメントを頂いたり、スキをもらったりします。これも大切なコミュニケーションです。コメントにお返事することで言葉のキャッチボールもあります。しかし、何かが足りないような気がしています。それは「対話できる『場所』」なのかもしれません。
フランクに集まってお互いの存在を知り、対話を重ねて、関係を積み上げる。そんな、家でも職場でもない「第3の場所」。居心地の良いカフェのような場所を求めているのかも知れません。
まとめ
「風の時代」、「Originals」そして「Big Magic」これらのインプットがつながり、自分の中で情報が一つになっていく感覚があります。世の中は確実に「個の時代」にシフトしてきていますが、それは人よりも抜きん出た特別な個性を追い求めるということではありません。
何か特別な存在になる必要はなく、個人としての自分に素直に向き合うことの大切さを改めて感じます。そんな「みんな違って、みんな良い」という個性を表現できる「対話できる場」が今求められているのかも知れません。
Clubhouseはそんなニーズに下支えされたサービスなのかもしれませんが、私にはちょっとフィットしない感覚があります。もっとミニマムで、もっとフレンドリーな場所があるといいなとぼんやり思ったりします。
自分のやりたいことに素直に向き合い、図々しく意思表明することがこの「風の時代」には許されるのかも知れません。そう思って、サークルをつくりました。詳しくはこちらの記事にまとめました。
noteを続けていて何かもう少し人の体温を感じながら刺激を求めている人、もしくはもう少しだけ誰かの刺激になりたい人、心地よい穏やかな空気感の中でつながりを感じながらインプットとアウトプットをしたい人。そんな人達が集える「場所」になればと思ってます。ご興味のある人は、是非参加ください。
自分の内なる声に素直に向き合って、この「風の時代」を楽しんで行けると良いですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。