感情のダイエットとは? ユダヤ人に学ぶ幸福のメソッド
「なるほど、ユダヤ人の知恵からは学ぶことが多いなぁ」
最近、ユダヤ人に伝わる知恵や、生きるノウハウについて知る機会がありました。なるほど、我々の生活に活かせる知恵が多いと感じます。
改めて、ユダヤ人が持っている幸せに生きる考え方やメンタリティについてまとめてみます。
ユダヤ人の知恵『78:22の法則』
私が初めにユダヤ人の凄さを知ったのはこの「78:22の法則」です。これはユダヤの法則とも言われています。世の中はあらゆる事が78:22の割合で成り立っているという考え方です。
有名な法則で 80:20 のパレートの法則があります(たまにニッパチの法則と呼ぶ人もいます)。このパレートの法則の元になっているのが、78:22の法則です。
•人の体は水分が78%、それ以外が22%
•呼吸では、肺呼吸が78%、皮膚呼吸が22%
•健康な人の腸内細菌は善玉菌が78%、悪玉菌が22%
•地球の海と陸地の割合は、海が78%、陸地が22%
•空気中の成分の割合も窒素が78%、酸素が22%
などなど、人間も自然に生きる生物と考えると、自然界のあらゆる事柄のバランスがこの法則で成り立っています。
この数字は宇宙の法則からきていると考え、ユダヤ人は世の中にはお金を借りたい人が22、お金を貸したい人が78の割合でいると考えました。そこから預金者と借金者をこの数字の割合で管理したことで、銀行業で成功を収めたことからユダヤの法則と言われるようになったそうです。
日本マクドナルドの創業者の藤田田さんもユダヤの商法を取り入れていたというのは有名なお話ですね。当時、大ヒットした「サンキューセット」は名前の通り390円でハンバーガーのセットが買えるということで、一気に人気を得ました。このサンキューセットは1987年の 新語・流行語大賞」を受賞したほど日本を席巻しました。
このサンキューつまり390円は、500円を支払うとおつりが110円となります。390円と110円のバランスが実は78:22の割合です。これを意図的に藤田さんが狙って価格設定したそうです。
この法則は自然界やビジネスなどあらゆる事柄に当てはまることを考えると、「100%」というものは逆に不自然と考えるのが良いのかも知れません。
勉強にしろ、スポーツにしろ、仕事にしろ、「78%の達成」と「22%の成長余地」という考え方をしておく事が、バランスとしては良いと考えられます。
ユダヤ人の幸福のノウハウ
ユダヤ人の幸福を得るメソッドをまとめた石角 完爾さんの書籍「ユダヤ 賢者の知恵」には幸福感を得るためのノウハウが紹介されています。
1.人を褒めること
人に褒められることを単に待つのではなく、自ら人を褒めてみるということです。ユダヤでは、人に幸福感を与えることは自分に幸福感をもたらす一つの善行であると考えられているそうです。
2.何からも邪魔されぬ家族との時間を持つ
ユダヤでは、必ず週1回絶対に家族との時間、それも何ものにも邪魔されない時間を持つことを戒律としているそうです。電話も、テレビも、仕事をする事も許されません。家族の時間をきっちり持つことが幸福な生活に繋がる事がわかっていて、それを守るためにもしっかりとしたルールがあるという事ですね。
3.自分がなぜ生まれてきたかを考える
ユダヤ人は自分が死んだ後に残された人々が自分に対してどう言ってくれることを望むかを考えることを大切にしているそうです。
「なぜこの世に生まれてきたのか?」という哲学的な問いを持つことが、幸福感につながると考えています。この問いの答えを考え続ければ、今の環境がたとえ恵まれなかったとしても不幸に思わずに前を向けるのではないでしょうか。
4.この世に生まれてきた目的に一歩でも近づくための行動を毎日の習慣として行う
ユダヤ教は理念や理想をどう実現するかの具体論を戒律として持っています。日常生活の中でどう具体化するかを教え、実行することを重視しています。目的思考の考え方と行動力が養われているということですね。
5.ダイエットをすること
ダイエットといってもこれは体重のことではなく、感情、魂のダイエットのことです。体重が増えすぎると身体に負担になるように、感情面でも余計なモノがありすぎると、それは負担となり「不幸感」を生んでしまうという考え方です。
感情のダイエットの具体的な方法として、「自分を許す」ことが挙げられます。怒り、イライラ、恨み、緊張など、ストレスを感じる環境下でその感情を感じている自分を許す、ということです。「感じて当然」と認めることが幸福感を感じることにつながります。
6.一カ所に留まらない
病気になった時に場所を変えるという転地療法という手法があります。これは魂にも同じ事が言えます。気分転換や、新しい事をするということ。チャレンジし、知らない世界や知識に触れることは魂の転地療法になります。
7.しゃべるよりも聞く
幸福感は「しゃべる」よりも「聞く」ことによってよりもたらされるという発想がユダヤの教えです。人間に耳が二つあるのに口が一つしかないのは、よく聞くことが幸せをもたらすことだと言われているから、と信じられています。
8.魂をあらゆる騒音から遮断する一日を持つこと
ユダヤ人は幸福感とは、息と同じと考えます。「吸い込み」と「吐きだし」の両方がないと「流れない」と考えます。我々の今の生活は、日々情報量が増えてインプットの「吸い込み」過剰な状態です。だからこそ、「吐きだす」事が大切です。自分にとっての「騒音」から自分で距離を置く事が大切です?
9.不運を幸福感の持てる他のものに作り変えられるまで不運と戦う
ユダヤ人は不運な境遇に対して、受け止める、乗り越える、耐えることではなく、それを別の光の見えるものに創り変えるまで戦い続ける、という考え方を大切にしています。
ユダヤ人の歴史としてはもともとエジプトのファラオに奴隷として仕えていた過去があります。人類の歴史の中で初めて「自由・平等」という思想を立ち上げたのがユダヤ人と言われています。マイナスな境遇に押しつぶされずに、それを跳ね除けるタフなマインドセットと行動力が身に付いたのかも知れません。
まとめ
ユダヤ人の知恵は、自然界にあるものに逆らわずにそのバランスを意識すること。そして、今の環境を受け入れながらも、理想を追求する気持ちをタフに持ち続け、行動し続けるメンタリティが下支えしているのかも知れません。
その中で幸福感を感じるノウハウの一つに「感情•魂のダイエット」という言葉があります。これは私にとって特に学びとなりました。肥満は様々な病気を誘発し、足、腰、膝などの不調に繋がります。それと同じで感情、精神も、余計なものを背負っていると負担になります。負担感は幸福感を目減りさせます。
「心の負担」は人それぞれです。これはコンプレックスとも言えるかも知れません。多くの場合、憎しみ、恨み、怒り、復讐心、恥かしさ、緊張などの気持ちが負担になっていることが多いです。
こうした負担を、体重をダイエットするのと同様に減らすこと意識を持つことが大切です。そのポイントは「許す」こと。自分を許し、背負い過ぎないようにする事です。
こうしてはいけない、ああしてはいけない、と自分を縛って背負うのではなく、そんな自分も自分である、そういう感情を持つのも当然だと思うことで、自分の負担を減らせます。
ユダヤ人の知恵を上手に取り入れて、幸福感を感じながら日々過ごしていきたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。