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#エッセイ集

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趣味や興味のあることと、自分との間に発生する大切なもの。それを言葉にしたエッセイ集。
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#趣味

日本酒のラベルにしてやられた!と思ったら、大切なことを教えられた。

日本酒のラベルにしてやられた!と思ったら、大切なことを教えられた。

眩しい。。こんな眩しいラベル見たことない。

スマートでオシャレな日本酒ラベルが増えてきた近年、このデザインから放たれる独特のオーラには只者ならぬ存在感がある。

冒頭写真の日本酒『此れはしたり』。日本酒の頒布会8月分の一本だ。

頒布会とは、定額の支払いに対して酒屋さんが見繕ってくれた日本酒を定期的に送ってくれるサービスのこと。現代風に言えば、日本酒のサブスクみたいなもの。

どこの蔵元さんのど

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筋トレが世界を平和にする

筋トレが世界を平和にする

これは、どえらい世界に来てしまったと思った。2年前、スポーツジムに入会した初日のこと。

真っ黒に日焼けした筋肉ムキムキの男が鏡に向かって得意げにポーズを取っている。「GOLD GYM」ロゴの入ったタンクトップは、肩にかかる部分が細く胸元も大きく開いている。よく見ると鏡でポーズを取る顔がわずかにニヤけているではないか。。これはやばい。

隣の人に目をやると、まるでギリシャ彫刻の男性像が身にまとう「

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多様性への接続回路~日本酒 燗酒の世界

多様性への接続回路~日本酒 燗酒の世界

日本酒の味わいは繊細なもので、同じ日本酒でも酒器の素材や形状、酒器に注いだ後の空気に触れる時間、合わせる食事の内容などで変化する。特に燗付け(日本酒を温めること)による味わいの変化は顕著で、お酒の味が物理的に変化するというよりは、むしろ飲む人の感じ方が大きく変わる。

鍋にお湯を沸かし、ちろりに注いだ日本酒を湯煎で温める。日本酒から立ち上る香りの変化に神経を集中させる。温度を上げながら段階的に行う

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日本酒の燗酒を好んで飲む理由。

日本酒の燗酒を好んで飲む理由。

日本酒の味わいは繊細なもので、酒器や温度を変えたり、酒器に注いだ後の空気に触れる時間や、保管中の瓶の中での時間経過、合わせる食事の内容によって大きく変化します。

お酒の味が物理的に変化するというよりは(そういう側面もありますが)、むしろ飲む人の感じ方が大きく変わります。

最近は、燗付け(日本酒を温めること)にハマッていて、最初に冷やした状態でワイングラスで飲んだ後、次は燗付けにしてその味わいの

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繊細さを抱えた人にしか出来ないことがある。

繊細さを抱えた人にしか出来ないことがある。

赤ちゃんの頃から周りの音に敏感だった、と母親が教えてくれた。ぐっすり寝ているはずが、少しの物音でビクッと目を覚ましていたって。

赤ちゃんの時のこと、さすがに覚えてないけど、「自分が繊細で敏感だ」ということはなんだかとてもよく分かります。

香りや匂いにも敏感で、初めて行く国や場所では、降り立った空港や駅の様子をまずは匂いで感知している気がします。

今でも洗濯物の香りを確かめたり、慣れない食材は

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日本酒好きにとっての記念日。

日本酒好きにとっての記念日。

先日、日本酒好きのぼくにとって、記念すべき出来事がありました。

タイトル写真にある日本酒本を先月かな、購入したんですね。

千葉麻里絵さんという、日本酒業界の方はもちろん、日本酒愛好家ならおそらく皆んなが知っているであろう、日本酒界のカリスマのような方が書かれた本。(東京・恵比寿で「GEM by moto」という飲食店をされてます)。

結論から言ってしまうと、この本で千葉さんが紹介されていた燗

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