やす

流れゆく「今」の関心から見える景色を言葉に綴る。 ◇利き酒師 ◇仕事:海外営業 ◇趣味:野菜栽培、日本酒、筋トレ、読書、山登り

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  • #子育て

    子供は「完璧」だ。子供の純粋さ、表現力、生きる力の全てをお手本にしたい。そんな想いを元に、子育て関連の記事をまとめてます。

  • #エッセイ集

    趣味や興味のあることと、自分との間に発生する大切なもの。それを言葉にしたエッセイ集。

  • #日本酒

    日本酒はそのままの姿で日本文化を表している。日本酒のこと、日本酒と自分のこと、テイスティング関連記事をまとめてます。

  • #転職

    大企業から小さな会社へ転職しました。 転職して感じたことの記録。

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日本酒好きにとっての記念日。

先日、日本酒好きのぼくにとって、記念すべき出来事がありました。 タイトル写真にある日本酒本を先月かな、購入したんですね。 千葉麻里絵さんという、日本酒業界の方はもちろん、日本酒愛好家ならおそらく皆んなが知っているであろう、日本酒界のカリスマのような方が書かれた本。(東京・恵比寿で「GEM by moto」という飲食店をされてます)。 結論から言ってしまうと、この本で千葉さんが紹介されていた燗付け(日本酒を温めること)の方法で燗をした結果、千葉さんご本人から燗付けのセンス

    • 「自分と違う」から生きてられる

      「社会」は独立してそこにある。 自分の思いや気持ちとは別に。 自分がどう感じるか、どんな気持ちになったのか。自分を大切にするとは、そのような自分に「だけ」生じた感情を大切にすること。 一方で「社会」、そしてその規範(こうあるべき)は自分の気持ちや感情とは別のところにある。社会はどうすれば円滑に回るのか、「円滑」の一員として自分はいないかのように規範は出来上がり、ルールとして社会の「みんな」に共有され運用されていく。「こうあるべきだ」という規範は、自分が感じた感覚との距離とは

      • 目的のない豊かな世界

        最近、小学生の娘との間で定番になった遊びがある。近所の知らない道を自転車でただひたすら「散歩」する。これだけだ。しかし、これが結構面白い。ルールは簡単。Google mapを閉じて、何も目的を持たず、知らない道だけを行く。 辿り着いた先ですることも特にない。ひたすら「散歩」をして、気になった場所で自転車を止め、その風景を観察する。家から5キロ程度の範囲内、「知っているはず」の近所に自分たちの知らない風景がいかに溢れているか、名もなき風景の中にいかに堪能すべき魅力が詰まってい

        • これからの「国際交流」の話をしよう

          僕には韓国語だった。 3年ほど前、当時の仕事で頻繁に韓国へ出張していた。関空から韓国 仁川空港へ向かう大韓航空の機内、乗客のおおよそ半分は韓国人、残り半分は日本人という割合だったと思う。 機内食が配られる時間になり、韓国人のキャビン・アテンダントが僕の2つ手前に座る韓国人には韓国語で、一つ手前の日本人には日本語で「鶏肉か、魚か」のチョイスを尋ねている。とても流暢な日本語だ。 僕は「鶏肉」にしようと決めて自席のテーブルを準備していると、僕に向かって聞えてきたのは韓国語だった

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        日本酒好きにとっての記念日。

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        記事

          らせん状に流れる日々。

          生活サイクルを丁寧に回せば人は「成長」する、というのはどうやら本当の話らしい。しかも年齢は問わない。ただ、そのサイクルを回すにあたっては自分の感覚を信頼してやる必要がある。 2年ほど前から趣味で筋トレを継続している。ジムでの筋トレ愛好家との話題はもっぱら「負荷」についてだ。どのような種目を、何セットぐらい、どんな順番でメニューを組むのが筋肉の発達にとって最適かといった話題が大半だ。効果的な負荷のかけ方を教えあう時間は、筋トレの楽しみの一つでもある。 だが、筋肉にきっちりと

          らせん状に流れる日々。

          「自然」遊びが楽しいのは

          これは大変なことになった。真夜中のテントの中、「大雨」という言葉ではとても収めきれない強烈な風雨にさらされた。このまま一晩越せるかなと不安になりながら、昼間の「自然」遊びの疲れから、だんだんと意識が遠のいていく。隣にいる娘は既に深い眠りに落ちているようだ。 先月、和歌山の有田川町へキャンプに行った。目の前に広がる棚田の風景、周りの山々の深い緑にそのまま溶け込むように輝く巨大ダムの水面の色、収穫の時期を迎え豊かに実る大粒のぶどうたち。 大自然と人工物の交差点にある風景の数々

          「自然」遊びが楽しいのは

          「ここ」にあるよ

          「それ、ここにあるよ」って、足元のカタツムリが教えてくれた。 緑、茶色、黒、橙、茶色、朱色、黄色、黄緑といった豊かなグラデーションに彩られた一枚の落ち葉にカタツムリがぴたりと寄り添う。それは、まるで「ここ」にある足元の多様性と美しさのありかをぼくに指し示すように。 今朝、小学生の娘と2人で家の近所を自転車で「散歩」した。娘とのルールはただ一つ、「今まで通ったことのない、知らない道だけを走ること」。そのルールをぼくに告げるとすぐに玄関に向かって靴を履く娘の姿から、知らない道

          「ここ」にあるよ

          noteで伝えたいこと。

          「noteをはじめて6ヶ月記念日」のバッジを頂きました。これまでの拙い文章の数々を読んでくださった方々への感謝と同時に、noteを続けている理由をこのタイミングで改めて整理しておこうと思い、「そもそも自分がnoteのテキストで伝えたいことって何だっけ?」という根本的なところを考えてみました。 noteで書いている題材は主に日本酒や子育てや筋トレなど、普段の日常生活そのものやライフスタイルになるんですが、そういった自分の日常がいかに社会と密接に関わっているのか、それを言葉に直

          noteで伝えたいこと。

          丁寧な梱包を解いて、日本酒の繊細な時間と繋がり直す。

          新型コロナが世界を席巻して以降、ぼくの自粛は日本酒のオンライン購入から始まりました。 それまでは、日本酒愛に溢れる居酒屋さんや酒屋さんの話を聞きながら楽しむのがぼくにとっての日本酒だったんですね。 人生で初めて日本酒をオンライン購入した際には、ちゃんとした状態で届くかなーって不安もゼロでは無かったんですが、その不安を大きく裏切るような丁寧な梱包で大事にやって来て、 その姿を見たときに、お気に入りの日本酒が届いてそれを口にできる喜びを上回るぐらい、その丁寧な心が無性に嬉し

          丁寧な梱包を解いて、日本酒の繊細な時間と繋がり直す。

          日本酒のラベルにしてやられた!と思ったら、大切なことを教えられた。

          眩しい。。こんな眩しいラベル見たことない。 スマートでオシャレな日本酒ラベルが増えてきた近年、このデザインから放たれる独特のオーラには只者ならぬ存在感がある。 冒頭写真の日本酒『此れはしたり』。日本酒の頒布会8月分の一本だ。 頒布会とは、定額の支払いに対して酒屋さんが見繕ってくれた日本酒を定期的に送ってくれるサービスのこと。現代風に言えば、日本酒のサブスクみたいなもの。 どこの蔵元さんのどんな銘柄が届くのか事前に知ることは出来ず、家に届いた梱包を開封する作業は日本酒好

          日本酒のラベルにしてやられた!と思ったら、大切なことを教えられた。

          筋トレが世界を平和にする

          これは、どえらい世界に来てしまったと思った。2年前、スポーツジムに入会した初日のこと。 真っ黒に日焼けした筋肉ムキムキの男が鏡に向かって得意げにポーズを取っている。「GOLD GYM」ロゴの入ったタンクトップは、肩にかかる部分が細く胸元も大きく開いている。よく見ると鏡でポーズを取る顔がわずかにニヤけているではないか。。これはやばい。 隣の人に目をやると、まるでギリシャ彫刻の男性像が身にまとう「白い布きれ」のような露出度満点の服を身に付けて、ワーワー声を上げながら、冗談みた

          筋トレが世界を平和にする

          多様性への接続回路~日本酒 燗酒の世界

          日本酒の味わいは繊細なもので、同じ日本酒でも酒器の素材や形状、酒器に注いだ後の空気に触れる時間、合わせる食事の内容などで変化する。特に燗付け(日本酒を温めること)による味わいの変化は顕著で、お酒の味が物理的に変化するというよりは、むしろ飲む人の感じ方が大きく変わる。 鍋にお湯を沸かし、ちろりに注いだ日本酒を湯煎で温める。日本酒から立ち上る香りの変化に神経を集中させる。温度を上げながら段階的に行う利き酒での味わいの変化に感覚を研ぎ澄ます。 温めることで前面に出てくる酸味は強

          多様性への接続回路~日本酒 燗酒の世界

          あの塩辛いイワシのある場所

          20歳そこそこだったぼくはお腹を空かせていて、塩辛い焼きイワシをおかずにパサパサの白ご飯を口いっぱいに詰めて食べていた。みんな笑顔だった。笑顔の人たちと一緒に、塩漬け天日干しを焼いた、飛び上がるほど塩辛いイワシとたくさんの白ご飯でお腹を満たした。 宿舎の地下タンクに溜まった雨水を手動のポンプで一杯ずつバケツに汲み上げて、ボロボロながらその地域ではとても貴重な洗濯機に雨水を放り込んで洗濯をする。洗って絞って乾かしてみたら、白いTシャツが明らかに薄茶色になっていて、それが洗濯し

          あの塩辛いイワシのある場所

          おいしい温度。燗の利き酒Vol.10『仙禽/クラシック雄町<火入れ>』

          日本酒は、自分の魅力と特性を最高の形で表現してくれる温度を求めている。 「同じ日本酒で、燗の温度を変えると味わいがどれほど変化するか」を試す『おいしい温度。燗の利き酒』シリーズの第10段。 今回は、今や日本酒好きの方なら皆さんご存知であろう栃木県 の『仙禽』。今回のクラシック雄町に限らず、綺麗で豊かな酸の味わいがたまらない魅力です。 「ドメーヌ」といって、日本酒の仕込み水だけではなく、仕込み水と同じ水脈上にある田んぼで原料米も作られている、まさしくその土地でしか造れない

          おいしい温度。燗の利き酒Vol.10『仙禽/クラシック雄町<火入れ>』

          時間の経過を楽しむ。

          自分に起こった出来事が、自分の中に染み込んで、じんわりとゆっくり発酵することで形を変えていく。そのようなプロセス無しには受け止められないこと、意味の分からないことがある。 「気付く」「分かる」というのはきっとそのような時間の経過を必要としていて、それは「生きる」ことと丁度同じことだと思う。 人生で発生する様々な出来事の価値、自分にとっての意味というものは後から振り返ることでしか分からない。 生きることの価値は、生き続けることでしか分からない。 時間が経過した後、それは

          時間の経過を楽しむ。

          日本酒の食中酒としての新たな形。

          口に含んでみて「白ワインみたい!」と思わず言ってしまう、酸の綺麗な日本酒は数多くあります。 「夏酒」というカテゴリーも、その味わいはまさに綺麗な酸で爽やかさを表現したものが多く、徐々に気温が上がってくるこの季節、その爽快さが嬉しい。 そんな酸の綺麗な「白ワインみたいな」日本酒の多くは、お米の旨さや味わいの厚みが抑制されたものも多く、たとえ旨みや味わいの厚みを意識したものでも、「綺麗な酸とのバランスの達成がゴール」と思わせるお酒が多い。 そんな中、「綺麗な酸と旨みとのバラ

          日本酒の食中酒としての新たな形。