親魏倭王、本を語る その29
【三毛猫ホームズの先輩】
赤川次郎氏が『三毛猫ホームズの推理』を刊行するのに約10年先行して、アメリカでリリアン・J・ブラウン氏が猫を探偵役にした『猫は手がかりを読む』を刊行している。僕の記憶が正しければ1966年の刊行だったと思うが、売れ行きが良くなかったらしく、10年以上続編が出せなかったという。
『三毛猫ホームズの推理』に先行する作品だが、日本で訳出されたのは1988年で、赤川氏はこれを参考にすることはできず、全くのオリジナルとして猫探偵ホームズを生み出したことになる。