方言をしゃべっていたあの頃
先日岩手県盛岡市へ行ってきました。
盛岡市へ行って思ったことは、
方言がやさしくて印象的でした。
僕は、
宮城県仙台市に住んでいるのですが、
宮城県の郊外へ行くと、
いまも田舎のなまりが聞けて、
ほっこりします。
僕も小学校から高校までは、
田舎のほうの学校へ行って、
勉強していたので、
仙台弁を使って話していました。
方言を使うと、
相手との距離感が縮まり、
仲良くなり、
親近感が沸きました。
だからいま方言を聞くと、
ああ帰ってきたなあという、
思いになります。
あの頃の懐かしい、
うれしかったことも、
ほんのり苦い思い出も、
思いだすことができました。
方言で話していた小さい頃は、
何も知らなかった子ども。
悲しいこともつらいことも、
たくさんありましたが、
子どもの頃は、
民放のテレビ番組を見て笑い、
テレビ局で働きたいと、
思っていた子でした。
おじいちゃんおばあちゃんから、
方言で話しかけられ、
何を言っているのか、
わからないときがありましたが、
僕の名前を、
呼んで話しかけてくれたので、
大切にしてくれていることが、
伝わりました。
小学校で方言をよく使う子は、
やんちゃな子が多かった。
小さい頃の僕は、
心身の調子が悪い、
あまり元気のない子だったので、
元気のいい子はいいなあと、
思いながら話をしていました。
そのときは、
仲の良かった子たちと、
草野球をしたりゲームをしたり、
遊んでいましたが、
しゃべることが苦手だったので、
静かな子でした。
そして、
傷つきやすい子でした。
友だちとは遊んでいましたが、
体育会のような活発な子では、
なかったので、
人間関係に悩んでいました。
その頃は、心の病について、
いまのように、
知ることが少ない時代だったので、
世間の目を気にして、
過ごしていました。
いま思うと、
早めにクリニックで診てもらって、
お薬を飲んだほうが、
絶対よかったと思いました。
そのほうがいまよりも、
何倍も、
楽しい人生を送れたと思います。
お薬を飲んだら、
だいぶよくなりまして、
吐き気も減ってきて、
下痢もすっかりなくなりまして、
からだのほうは、
だいぶ楽になりました。
いまはまだ心のほうが病みやすく、
がんがんしゃべるほうでは、
ないので、
しゃべるよりかは、
相手のお話を聞いたり、
森の自然を眺めて癒されたり、
海岸線をぼーっと、
見つめているほうが好きなので、
穏やかに暮らしたい。
方言をしゃべっていたあの頃に、
戻りたいとは思わないです。
いま経験したものが大切で、
いちからまたやりなおさなくては、
いけないと知ったらつらいから。
それくらい、
僕が出会ってきた人は、
素敵な人が多くて、
楽しくて切なくて尊敬する人でした。