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ショートシュート

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#ボケ学会

白いワンピースの彼女 / #ボケ学会

白いワンピースの彼女 / #ボケ学会

#ショートショート  本文881文字)

この物語はリレー小説です。前半部分はこちら。

「こんばんは。どうしたんですか」と後ろから声がした。近所の中島くんだ。小学3年だがすごく頭が切れるらしいと噂の少年だ。

「な、な、中島くん。こんな時間にどうしたんだい?」
「塾の帰りです。そちらのきれいな女性は彼女さんですか」
 違う違うと手を振る僕の顔が引きつっているのを不思議そうに見て、中島くんは都市

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白いワンピースの女(2分で読める小説)➕追伸#ボケ学会リレー小説をお願いします

白いワンピースの女(2分で読める小説)➕追伸#ボケ学会リレー小説をお願いします

夜中に現れると言う、白いワンピースを着た女。
夜の蝶かと思っていたが、
誰の誘いにも乗ってはこない。
また、誰も誘わない。
不思議な女が、繁華街をうろついていると
噂が噂を呼び、いつしか都市伝説になる。

噂とは尾鰭がつく物で、
「白いワンピースの女は、男を誘わない代わりに
女の人を誘う、レズの女」
と噂され、また違う噂では
「彼女の顔を見た人に聞いたところ、
凄く美人ではあるが、男の生き血を吸う

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笑いの壺#ボケ学会(一分で読める小説)➕追伸

笑いの壺#ボケ学会(一分で読める小説)➕追伸

久しぶりにユニシロに行く。
この店は雑貨屋で、この前は「復習のTシャツ」なる物を買わされ
もっと前は「放課後のランプ」を買わされた。

最初に買わされしまったのは、「宇宙人の入った缶詰」だった。
その時は「烏賊の缶詰」と思って買ったのだが
烏賊では無く、宇宙人だった。
その事については、私の小説「謎の生き物」にも書いてある。
そんな事はさて置き、
また来てしまったユニシロ。

店内を見渡すと可笑し

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大きな砂時計(2分位で読める小説)

暑い日差しを浴びながら、
僕はユニシロに向かっている。
この前購入した「笑いの壺」のクレームを言いに
ユニシロに行くのだ。
ユニシロは、いつもの様に閑散としていた。
…あんないい加減な物を売っているから、
お客が来ないんだ…
と、僕は怒りと同時に腹で笑っていた。

店に入るなり僕は勇んで店長を呼びつけた。
店長はいつもの様に揉みてをしながら、
僕のところにやって来る。
「あの〜、この前購入した笑い

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消えた金魚 (1分で読める小説)(意味が解るとホラーかも)

消えた金魚 (1分で読める小説)(意味が解るとホラーかも)

金魚鉢の中に何も居ない。
昨日までは、赤い金魚が5匹泳いで居たのに、
気がついたら何故か消えていた。
それと、ミケも居ない。
「お父さん、金魚がいないよ」
と、言っても答えてくれない。
最近、お父さんは元気がない。
お仕事に行かずに、お家に居る。
…どうしたのかな〜…
「お母さん、お腹空いたよ。ご飯にして〜」
と、言っても、お母さんも返事をしてくれない。
「どうしたの、お母さん。」と、聞いても

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「いやん、ズレてる」と言う彼女は(一分で読める小説)

「いやん、ズレてる」と言う彼女は(一分で読める小説)

「ズレてる!」は、
私にとっては、馴染みの言葉。
別段気にすることも無い。
でも、ズレてるの前に「いや〜ん」が付くと凄く気になる。
特に女性の色っぽい声で言われると、尚更だ。

今日、見知らぬ女性が私の顔を見て
「いや〜ん、ズレてる」
と、甘い声で言う

…一体何がズレてると言いうのだ…
気になって、若い見知らぬ女性に聞いてみた。
女性は恥ずかしげに、目を逸らし、逃げる様に私の元を去って行く。

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一輪の紅い花(一分で読める小説)

一輪の紅い花(一分で読める小説)

目覚めると紅い花。
誰も訪れる事も無い私の病室に
そっと置かれた紅い花。
…誰が飾ってくれたのだろう?看護婦さんかな…

牛乳瓶の中で佇む一輪の紅い花。
…この花の名前は、何て言うのだろう?…

私は今まで、花には興味は無かった。
見ていても、心を動かされる事も無かった。
花の美しさに心を留めずに生きてきた。

…綺麗な花。一輪でも凛々しい…

この花は何処で咲いていたのだろう?

今、振り返る、

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復習Tシャツ(1分で読める小説)(410字)

復習Tシャツ(1分で読める小説)(410字)

久しぶりにユニシロに顔を出した。
あまり知られてはいないが、ヘンテコな物を扱う雑貨屋である。
この店で以前「放課後ランプ」を購入した。

店の中をぶらついていると、店主が揉みてをしながら近づいてくる。

「お客様、このTシャツはお買い得ですよ。
なんとリバーシルになっていて
裏返しすれば、表とは違う別の絵が出てくるのです。
当店では、このTシャツを『復習Tシャツ』と名付けました。
一枚で二度美味し

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君を忘れ無い(1分で読める小説)➕ツッコミ

君を忘れ無い(1分で読める小説)➕ツッコミ

君を忘れる事ができないよ。
あの日の喫茶店
君との出会い。

君とは初めてだったね。

君のあの感触、僕には強烈な想い出になったよ。

前から君の事は知っていたけど、
あんな風に姿を変えるなんて、
すごい驚きだったよ。

君と出会ったのは、あの喫茶店。
思い出の喫茶店。
想いでの君。

今ではコーヒーゼリーは何処にでもあるけれど、
僕が初めて食べたコーヒーゼリー。

僕は君を忘れ無いよ、
あの喫茶

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彦星誘拐(410字の小説)

彦星誘拐(410字の小説)

ある命令が私に伝えられる

[彦星を誘拐し、織姫の元へ連れて行け]

彦星とは◯国の皇太子
織姫とは✖︎国の姫君
二国は対立する国である

疑問に思った私だが、命令を成功さすだけ。

だが皇太子の誘拐など簡単にはできないが、
彦星を私の車に乗せる事に成功した

彦星に
「絶世の美女に会わせる」と
云うと私の元に着いて来た

私の向かうところは✖︎国。
国境の警備員は打ち合わせ通り
私の車を通過させ

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織姫妖怪(一分で読める小説)

織姫妖怪(一分で読める小説)

◯国では騒然となっていた。
彦星皇太子が誘拐されたのだ。
だが、身代金の要求がされてこない。
不思議に思っている時に、ニュースが
ラジオから流れてくる。
「◯国の皇太子と✖︎国の織姫が結婚した」
と。
そして
「◯国と✖︎国はこれから対立を辞めて
親交国になっていく」

驚いたのは国王だったが、
◯国の国民は大喜びであった。
「これからは、いざこざも無く安心して暮らせる」

彦星は国民から大絶賛さ

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おばけ屋敷 #ボケ学会(一分で読める小説)➕追伸➕追伸2

おばけ屋敷 #ボケ学会(一分で読める小説)➕追伸➕追伸2

若い女性社員に、誘われておばけ屋敷に
行くことになってしまった。
「私には妻がいます」とも言えず、了解してしまった。
このおばけ屋敷は、巷の評判で本物も幽霊が出るとの噂である。
多くの人の肝試しの場所でもある。

「本物の幽霊が出るなら会ってみたいものだ。」
と、強気の発言が社内で評判になったのかは知らないが、
おばけ屋敷に誘われた。そんな事は兎も角、
若い女性とデートできるのは嬉しい事だ。
もち

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肝試し #ボケ学会(ニ分ぐらいで読める小説)➕追伸

肝試し #ボケ学会(ニ分ぐらいで読める小説)➕追伸

僕は憧れの彼女にプロポーズをした。
それほどの付き合いはないのだが、ダメ元でプロポーズしたのだ。
彼女は日本人離れした美人。
誰もが認める美女。
その様な美女なのだが、僕はなり振り構わず、プロポーズした。

彼女は笑みを浮かべながら、
「私、強い男が好きなの。いわゆる肝の座った人に憧れるの。
もし、貴方が私と結婚したいのなら、この場所で一晩過ごして!
それが出来たら、私は貴方のプロポーズを受けても

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