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コラム(小論文)

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2022年3月の記事一覧

音楽の「抽象的な芸術性の心地よさ」を感じる アルバム【アダプト】

音楽の「抽象的な芸術性の心地よさ」を感じる アルバム【アダプト】



 サカナクション約3年ぶりとなるニューアルバム「アダプト」が昨日リリースされた。

 コンセプトアルバムとしてリリースされた今作は、従来のミュージシャンがリスナーに曲を送り出す手順を逆に踏んでいる。

 今の日本の音楽業界ではあまり見かけないスタイルであるこのアダプトプロジェクトの内容を始めて聞いた時は、正直そこまでの斬新さや意味を感じられなかった。しかし、アダプトプロジェクトを全て追った結果

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食べ放題で「原価」を基準に元を取ろうとする人間は愚か

食べ放題で「原価」を基準に元を取ろうとする人間は愚か



 少し前に「こればかり食べられるとお店が困る、食べ放題のメニューを紹介!」みたいな企画がテレビでたくさんやっていたような気がする。「実はサラダは原価率高い!」みたいな。でも、そんなのを気にしながら食べる人って本当に愚かだなって思っちゃう。

 単品メニューもあるお店で、食べ放題にしたことで単品で頼むよりもお得になる、とかならわかる。でも、食べ放題専門店で原価を基準に元を取りたい感情は謎である。

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ビンタした後に「F●ck!」でなく「It’s joke!」って言えば許されてた説

ビンタした後に「F●ck!」でなく「It’s joke!」って言えば許されてた説



 アカデミー賞の授賞式でコメディアンのクリス・ロックをビンタしたウィル・スミス。日本ではスミスに対しての擁護も多いが、本国では批判が中心なんだと。そして、スミスはインスタで謝罪文を投稿した。

 今後どのような展開になるのかわからないが、私はビンタした後に「イッツ、ジョーク!」って言っていたら、もしかしたら許されていたような気もする。

 「ロックの発言が許されるんだったら、ビンタだってジョー

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「グラスを傾ける」よりも、結局「ぷはー」が好き

「グラスを傾ける」よりも、結局「ぷはー」が好き



 意識しないと毎日飲んでしまうかも知れない、そんな酒クズへの扉をなんとか開かないように抑えている状態の僕です。

 溺れるほど酔いたいとは思わないし、酒に溺れなきゃやってられないような毎日でもないのですが、お酒が飲める才能を親からもらったからには、かっこいい飲み方をしたいと思うのが男の性。

 底の重いグラスに丸氷を入れ、薄く入ったウイスキーを舐めるように飲み、いい頃合いでクイっと飲み干し、氷

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YouTubeチャンネル「闇金ウシジマくん【公式】」を見て思う、漫画のアニメ化の意味

YouTubeチャンネル「闇金ウシジマくん【公式】」を見て思う、漫画のアニメ化の意味



 漫画のコマごとに声優がセリフを当て、アニメとは違った、いわゆる「漫画の読み聞かせ」的な動画を最近よく見かける。それを見て、漫画をアニメ化する意味が少し薄まっているように感じた。

 漫画は映像で言うワンカットを一コマとして断片的に見せ、そのコマを並べることで、お話の線を描くものだ。漫画とアニメは親和性が高く、今まではアニメ化することが漫画の一つのゴールだったような気もする。

 しかし、漫画

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ギャンブル依存の原因はお金増減ではなく、数字の増減

ギャンブル依存の原因はお金増減ではなく、数字の増減



 日本は世界に比べてギャンブル依存症が多い国らしい。

 ギャンブル依存の悪影響の要因は「散財」であることは間違いない。いつまでも抜け出せずに、生活費や養育費にも手を出してしまうのは確かに問題だ。

 しかし、ギャンブル依存の正体は金銭が原因ではなく「数字の増加」なのではないか。

 例えば、スーパーマリオの右上にあるスコアには基本的になんの意味もないはずだ。しかし我々は、意味のないはずのスコ

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ゲームをしていると発症する奇病「アンダーテール病」

ゲームをしていると発症する奇病「アンダーテール病」



 ダウンタウンの漫才スタイルを真似る芸人が後を立たなかったことから、業界ではその現象を「ダウンタウン病」と言ったりする。

 ダウンタウンなど、偉大な何かしらに触れると、その時に得たフィルターを通さないと見れなくなることがある。それが自分にも起こっていることに最近気づいた。

 「アンダーテール病」。自分はアンダーテールをプレイした以降、純粋な気持ちでゲームをプレイできなくなっている。

 イ

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寿司は欲求、寿司は麻薬

寿司は欲求、寿司は麻薬



 日本を代表する料理「寿司」。我々が寿司を食べる時、それは「寿司が食べたい時」だ。さぞ、当たり前に思うかもしれないが、あまり例のない特殊な感情のように思う。

 お腹が減った時、人は何を食べようかと頭にメニューを浮かべる。ラーメン、ハンバーガー、ステーキなど。そこに寿司という選択肢はあまり入ってこない。

 でも「寿司が食べたい」という欲求は確かに存在する。つまり寿司は、食事なのに食欲とは関連

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木下優樹菜氏から見る「一般人」とは何か

木下優樹菜氏から見る「一般人」とは何か



 元タレントの木下優樹菜氏が「一般人」としてヌード写真集を発売した。確かに、ヌード写真集を発売すること自体は一般人でもできることではある。が、木下氏が「一般人」を念押しすればするほど「あなたは違うのでは?」と違和感を覚えてしまう。

 様々な騒動により芸能界から引退した木下氏は「not芸能人=一般人」という考えなのだろう。しかし、木下氏の最近の活動はインスタやユーチューブ、挙句の果てにはファン

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みくのしんカレー作ったよ

みくのしんカレー作ったよ



 WEBメディア「オモコロ」のライターであるみくのしん氏が紹介していたカレー、通称みくのしんカレーを作ってみました。

 カレーをスパイスから作ったことは何度かあったけど、ココナツミルクを使ったカレーは初めて。てか、ココナツミルクを買ったのすらはじめて。

 玉ねぎ、ニンニク、生姜をみじん切りにしてオリーブオイルで炒める。そこにホールトマトとココナツミルクと水を投入、煮立ったらスパイス(ターメ

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他人の努力を見ようとしない僕

他人の努力を見ようとしない僕



 絵が上手・勉強ができる・スポーツが得意・楽器が弾ける。僕はこういう人たちに憧れた。もちろん生まれ持った才能によるものもある。ただ、大体の人はその才能の中に努力をこっそりと隠して、僕達の前で能力を見せつけてくる。

 僕には他人が隠した努力を見る才能が無いらしい。だから「あの人は才能があるから」と、才能の部分のみを鵜呑みにして「僕の苦しみなんかわからない」と言って努力から逃げてきた。今思えばそ

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【横浜っ子直伝!】実は、、、家系ラーメンは「塩」がうまい!

【横浜っ子直伝!】実は、、、家系ラーメンは「塩」がうまい!


 ここ最近のラーメン業界は二郎系や家系と呼ばれるガッツリ系と呼ばれる豚骨ラーメンが幅を利かせている。

 最近二郎系にどっぷりハマっている横浜出身の私も育ちのせいかそれまでは家系ラーメンに傾倒していた。なので、横浜周りをはじめ、吉村家や杉田家など家系有名店はある程度食べてきた。

 それなりに食べてきて意外に思うのが、家系の「塩ラーメン」が美味いという話があまり聞こえてこない点だ。

 家系ラー

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愛国者という言葉にモヤッとした何かを感じる

愛国者という言葉にモヤッとした何かを感じる



 私は日本が好きだ。だって日本しか知らないし。まあ、今んとこは世界的に見ても豊かでまあ良い国に生まれて来られたから、ありがたいことだ。しかし、「愛国者か?」と聞かれたら苦笑しながら「いや…そこまで…」と答えるだろう。

 愛国者という、どうしても重めに聞こえる表現に若干引いてしまうのもある。それとは別になんか「愛国者」という言葉が表しているモノが見えて来ないと言うか、本質的ではない気がすると言

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取手が取れるフライパンの購入を考えている人に聞いてほしいこと

取手が取れるフライパンの購入を考えている人に聞いてほしいこと



 一人暮らしを始める時、収納のことを考えて、ニトリで取手の取れるフライパンと鍋を大小2つずつ購入、今もそれを使っている。確かに取手が取れるという特徴は、収納の面では結構便利だ。さらに、取手の取れる鍋の場合、そのまま食卓に出せたり、取手が邪魔な時に外して調理でき、収納以外の利点もあるなと感じている。しかし、取手がないフライパンの恩恵は収納のみだ。

 フライパンで食材を炒める時、取手を挟んだ内側

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