はる

はると申します。 育児休業中です。 主役が子どもになりがちの日々、自身の半生を記録に残したいと思い、noteを始めました。 私の人生が、どなたかにとっての、笑いや暇つぶしとなれば幸いです。

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はると申します。 育児休業中です。 主役が子どもになりがちの日々、自身の半生を記録に残したいと思い、noteを始めました。 私の人生が、どなたかにとっての、笑いや暇つぶしとなれば幸いです。

最近の記事

ぼんちゃん ❺

幸か不幸か、いちかばちか 色もとりどり、それは鮮やかな入学式を終え、住み慣れた地元で一晩養生した私は、翌日のオリエンテーションに参加するべく再び片道1時間半の電車に乗り込みました。 オリエンテーションは、授業の種類、履修の仕方などについて説明を受けてから、100名ほどで構成された社会福祉学科生を更に細分化し、それぞれ20名程の小集団にてグループワークを行いました。 同じグループ内に、昨日の全体説明で後方の席に座っていた、派手な見た目の都会ギャルもいました。 高校時代の「

    • 【よもやま話】柔らかく生きる方法

      こんばんは、はるです。 突然ですが、私は小さな人間です。 小さいといっても、身長は170㎝ありますから、重量的なものではなく質の話で、心も小さければ器も小さい、みみっちい人間です。 そんな自分をはっきりと覚知したのは社会人になってからで、それまでの人生で然程気になっていなかった自分の中の小さなちいさな部分が、自覚してからは心底嫌になりました。 考えを改めよう、感覚を変えようなんて思っていた時期もありましたが、30年近くそれで生きてきた人間の根本はそう簡単に変わるものでも

      • 大学1年生、色とりどり

        いろはにほへと、散るまでに 無事に高校を卒業し、それなりに充実した春休みを過ごし、ついに私は大学の入学式という門出に立ちます。 知り合いゼロ、土地勘ゼロという状況は、物心がついてから初めての経験だったように思います。 非常に緊張し、非常に怯えながら当日を迎えました。 当時、mixiというSNSが流行っており、そこで同じ年に入学するメンバー同士の交流が行われていたようですが、私はぼんちゃんとの「浮気の一因になるようなことがあったら嫌だからmixiは辞めよう」という若々しい

        • 高校3年生

          あわよくば、これさいわい ぼんちゃんとの出会いから約1年、高校3年生になった私は、おおよそ誰もがいつかはぶつかる「進路」という名の分岐点に立ちました。 高校入学と同時に右肩下がりとなっていった成績は、ほぼ地面に着地したと豪語しても良いくらい酷いものとなっており、それでも先生や周りの友人達の手を借りて、何とか進級だけはしてきました。 3年生になり、乗り込んでいた「高校」という電車の終着地がいざ近づくと、私は選択の自由に対する危機感と恐怖を覚え、ようやく勉強しようという気にな

          ぼんちゃん ❹

          時の旅 鮮やかな夏男ぼんちゃんとのお付き合いは、順調を代表して挙手したいほどに順調でした。 冒頭で少し書かせて頂いた、のちの親友となる派手なグループの一員「きいちゃん」と面識ができたのも、高校2年生です。たまたま同じクラスになり登校時間が早めだった私たちは、毎朝おはようと挨拶を交わし授業開始までの30分ほど、雑談をするようになっていました。 ぼんちゃんに惚れぬき地蔵状態だった私は、きいちゃんと過ごす毎朝、前日のぼんちゃんがいかに魅力的でキュートだったか、俗にいう惚気です

          ぼんちゃん ❹

          ぼんちゃん ❸

          多幸の至高 初めての電話から2週間後、「すでに付き合い始めたけど初対面」というミッションを遂行した私たちは、これからもよろしくねと関係を再確認し、本来のスタートラインに立ちました。 柔らかなピストルの音とともに始まったぼんちゃんとの日々は、心底幸せでした。 毎日2〜3時間ほど続く電話に他愛のないメール、少ない時間でも会いに来てくれること、同じ柔道部の友人を紹介してくれること、知らない場所に連れて行ってくれること、好きな曲だけまとめたCDを時折プレゼントしてくれること。

          ぼんちゃん ❸

          ぼんちゃん ❷

          溶け出すコンプレックスと、優しいスポンジ 初めての電話から約2週間、ついに私とぼんちゃんは、初対面となる約束の当日を迎えます。 舞台は私の最寄駅、ぼんちゃんが電車を乗り継ぎ、会いにきてくれることとなりました。 約束の14時よりも15分ほど早く到着した私は、2階建の駅構内を出て少し歩いたところにある、歩道へと繋がる橋の中程でぼんちゃんを待つことにしました。 下面にある道路を見下ろすことができ、少しは緊張がほぐれるかと期待しましたがそんなはずもなく、汗をかかないよう必死にな

          ぼんちゃん ❷

          【よもやま話】ネイルを変えました

          こんばんは、はるです。 ここ数日、子の機嫌が絶好調だったり私の要領がいつになく悪かったりと、なかなか本筋(と、勝手に思っています)の自伝エッセイを書き進めることが出来ず、モヤモヤっとしながら過ごしております。 なりたい自分になる、というのは、人生何年目だろうが難しいものですね。私にとっては難題です。それでもなりたいものはなりたいですから、精進いたします。 突然ですが、先日、ネイルを変えました。 手のひらがシワシワで、まるで生命線を探せ!状態ですね。お目汚し、申し訳ありま

          【よもやま話】ネイルを変えました

          ぼんちゃん ❶

          緊張を寝かしつけた恐怖心 高校2年生6月、人生2度目の経験、私は「誰かの彼女」になりました。 お相手は2つ歳上の大学生ぼんちゃん、前略プロフィールに載っていた横顔と、そして数時間の電話から始まった、マッチングアプリも驚きのスピードゴールインでした。 そして私たちは、初めての電話から対面を果たすまでに、2週間ほどを要します。 私はどこにでもいる、ヤングコーンよろしいウブで暇な高校生でしたが、ぼんちゃんは柔道のスポーツ推薦で大学へ進んだ男。 毎日過酷な練習と、ほぼ毎週末に行

          ぼんちゃん ❶

          新たな出会いと、今生の未練と

          残らず残した、気持ちと後悔 高校2年生、6月、出会いと別れの季節を越え、新たに「ぼんちゃん」という彼氏が出来ました。 時系列が少し前後してしまうのですが、どうしても書き残しておきたい「ひとくん」との出来事が、7月頃に起こるため、そちらについて先に失礼いたします。 ぼんちゃんと付き合い始めて1ヶ月ほど経った頃、私が通っていた高校で、文化祭が開かれました。 特に文化祭自体に特筆するような出来事は起こりませんでしたが、その日の夜、久しぶりにひとくんから連絡がありました。 「

          新たな出会いと、今生の未練と

          【よもやま話】フォロー、スキ、ありがとうございます。

          こんばんは、はるです。 早いもので、noteを始めてから、1週間以上が経ちました。 実は、普段更新させて頂いているお話ですが、子どもを寝かしつけながら、かなりゆっくりと文章を紡いでおります。(寝かしつけ、ひどい時は2時間かかります) 拙い、そして読みにくい部分もあるかとは思いますが、私の人生が、どなたかにとっての暇つぶしやほんの少しの楽しみとなれば、幸いです。 そして、何より、フォローをしてくださった方に、スキを押してくださった方に、心より感謝申し上げます。 素敵なご縁

          【よもやま話】フォロー、スキ、ありがとうございます。

          高校2年生

          季節と、別れ道と、分かれ道 3月下旬、ひとくんとの別れを境に、私は「春は出会いと別れの季節」と、よく耳にするそのフレーズを体感すべく出会いを探し求めるようになりました。 当時は、前略プロフィールというSNSのようなものが流行っており、私も例に漏れず利用していたのですが、そこに付属する「メルボ」と呼ばれる機能がありました。 プロフィールを見た他のユーザーが、メッセージを送信することが出来るといった類のもので、これまでは彼氏がいる旨を記載していたため滅多に稼働することはなか

          高校2年生

          初めての彼氏 ❺

          臆病が生んだ、臆病な結末 鋭利な眉毛のひとくんと、恋人同士になってから、4ヶ月ほど経った頃。 ひとくんが、通っていた高校を中退することになりました。 事の発端は、ひとくんの制服から出てきた1本のライターでした。 ひとくんは、眉毛の鋭利なライオンよろしい田舎のヤンキーですが、煙草は吸っておらず、そのライターは友人から渡され預かっていたものでした。しかし、素行が良くないこと等を理由に、他何名かの友人とともに退学処分になったとのことでした。 ひとくんは、怒りや落胆というよりは

          初めての彼氏 ❺

          高揚と、紅潮と(若干の艶笑話を含みます)

          淡く不器用な階段昇降 花の揺れるネックレスを貰った日からの私たちは、相も変わらずクリーンでフレッシュなお付き合いを続けておりました。 恒例となった立川公園での逢瀬以外にも、共通の友人を含め私の実家で遊んだり、2人で遊びに出かけたり。 それでもやっぱり、クリーンでフレッシュなお付き合いも、日の経過とともに大人びた雰囲気を滲ませるようになってきました。 私自身も、特に性的な事象に対して嫌悪を感じているようなことはなく、友人と「どこまで進んだ?」等、恥じらいながら盛り上がっ

          ¥300

          高揚と、紅潮と(若干の艶笑話を含みます)

          ¥300

          初めての彼氏 ❹

          花より華やかなネックレス 門限の20時を30分ほど過ぎて帰宅した私は、母の叱責から逃れるよう、足早に自室へ入りました。 その時の気持ちは、なんとも形容し難いもので、勿論ひとくんとの関係が変わったことへの純粋な喜びもあったのですが、「誰かの彼女」になったことで、初めて、自分が何者かになれたような気がしたんです。 どんな日々が待っているのかは、まだ想像することも出来なかった、初めての経験。ただ、嬉しく、幸せに思いながら過ごした夜でした。 それからの私たちは、挨拶程度だったメ

          初めての彼氏 ❹

          初めての彼氏 ❸

          木製のシーソーが傾いたとき 渾身の顔面工事を遂行した私は、 当時の自分にとっては完全無欠、一張羅のブカブカカーディガンを羽織って、ひとくんとの待ち合わせ場所である公園へ向かいました。 余談ですが、当時私の母は色々な面において厳しい人(私にとっては)で、私が単独で外出するとなると、どこで誰と会い何をするのか、何時に帰ってくるのか報告するよう言われておりました。 これについては、いずれ別の機会でnoteに綴りたいと考えているのですが、当時の私は少しずつ溜まった不満が爆発しか

          初めての彼氏 ❸