ある日私は障碍者になった~(2)障害年金申請編
前回投稿からの経緯
前回の投稿で障害者手帳申請取得のために主治医と押し問答10ヶ月していたということを書きました。このタイムロスのおかげで…私は職場の病気休職中の一定割合の給与補償期間を使い果たして無給期間に突入しました。もちろん、それまでに復職するつもりでしたし、復職できると思っていました。自分から減薬を申し出たり、散歩ノルマを課すためにカメラを持って道端の花の写真を撮ったりして。だけど、それが計算通りにいけば苦労はないんです。
さて、困った…お金がない。
傷病手当金
独身アラフォー・実家に頼れない(機能不全家族についてはまたいつか)さらに、突然「傷病手当は使えない」という連絡が職場から入りました。完全に、詰んだかに思われました。
どういうことかと言いますと、私は休職と復職を繰り返した過去、大昔に1度傷病手当にお世話になった時期が2ヶ月半あったのです。原則・傷病手当というものは同じ病気で2度目の申請をすることは不可とされています。そこで諦めなかったのは、倒れる間際の20代の頃に社会保険労務士資格を取得しようとして独学で勉強をしていたときの微かな記憶を振り絞って…何か例外規定があるはずだと根拠のない自信があったからです。
私はネットから「但し、1度治癒したものに限っては例外的に同一傷病でも2度目の傷病手当申請を認める」という規定を見つけました。
私は初診の病院に通院していた頃に1度寛解した時期があります。これを初診の医師に証明してもらい、職場担当がレセプト確認照合。通院・服薬がなかった期間、事実相違ないことが確認され、最悪の事態は免れました。ここは、職場の責任者の方々がここまで面倒見てくださったからこそできたことです。本当に有り難かったです。
精神疾患では「治癒」という言葉より「寛解」という言葉が登場します。心の病もいろいろで、症状固定、完治というには難しいけれど、一定年数は状態が落ち着いたよねというような意味です。状態が落ち着きはしたけれど、また通院が必要になるかもねというような状態を「治療中断」。そんなイメージで言葉の使いわけがされているのだろうと思います。これも厳密な定義については御勤め先と主治医、余力のある方は社会保険労務士の無料相談等にご相談されてみてください。
あくまでケースバイケースです。このnoteを読んで申し出たけど、話が違うじゃないか!ということも十分想定されるのでこれは、たまたま悪運が強かった例としてお読みください。また、ネットの情報も信頼できるものと、そうではないものがあるのでお気を付けください。なのであえて私は、ことお金に関わることに関しては責任を取りかねますので参考となるHPや解説YouTubeのリンクを貼っていないことをお許しください。
ここで注意したいのが、傷病手当金は1度スタートさせると1年6ヶ月の受給期間のカウントをストップさせることはできません(※2022年より申請者に使いやすく改正されます)。私が大昔利用したようにたった2ヶ月半の利用でも1年6ヶ月内に職場復帰するなど働ける状態であればもう、あとは消えてなくなります。さらに手続き的なことを申しますと、月末日で区切って月毎に医師の証明を受けて提出が必要なので、その都度証明代の負担もあります。傷病手当金の受給権は手当を受給できる状況になった日から2年以内に申請しないと消滅してしまいます。
3月まで手付かずの状態ではありましたが、2度目の傷病手当が認められない場合のことも想定しつつ、もう1度、社会保険労務士資格にチャレンジしたときの記憶を振り絞りました。
そうだ、障害年金がある。
ちなみに、20代の頃1度だけ受験した社会保険労務士試験では、「年金」の分野の獲得点数で足キリ不合格となっていますので、威張れたものではございません。制度があるということに気付くか、気付かないか、そのスタートラインに自分をもってこれたことには、若かった頃の私に「ありがとう」を言いたい気持ちです。
障害年金申請
ここは結論から申し上げます。障害年金申請に精通した社会保険労務士に多少成功報酬を支払うことには目を瞑って任せるのが宜しいかと。良心的な支援機関に繋がることができれば、そこで社会保険労務士につないでくれる場合もあります。
障害年金のキメては「初診日」「障害認定日(初診日から1年6ヶ月~1年9ヶ月の状態」「傷病名」「請求時期」これがポイントになります。
あと気を付けておきたいのが、これを申請するデメリットもあります。私は単身者なので寡婦年金とか関係ないし、悩むことはありませんでした。
障害者手帳を交付前でも「申請中」など、いまの状況を書けば良いみたいです。交付を受けているなら書けばよろし、くらいの感じと理解しました。障害年金の等級と障害者手帳の等級は別物だそうです。
状況によって集める書類の数も大きくことなります。なので、自分から「障害年金申請します」と職場に申し出て、一式送ってはもらったものの、私の場合はそれだけでは足りないということが判明。あっちを調べ、こっちを調べしているうちに、徐々に顔が青ざめていったわけです。
転院もなく、初診日から1年6ヶ月経過後に申請するのがスタンダード。
ですが…
私がいま申請しようとしているのは「15年以上前の初診日の証明をとり」⇒「現在の主治医に請求時点の障害年金用申請用の診断書をとり」⇒「障害認定日時点の障害年金用申請用の診断書をとる」ケースになります。
年金給付の時効は5年です。遡って5年分の年金を請求できるのかどうか、かなり難しい審査になります。しかも私はざっと3回くらいは転院しています。私の場合、障害年金申請に必要な診断書3枚で総額1万8000円。あいたたたた…。それぞれの診断書も医師の書いた日付から3ヶ月以内が有効期限ですのであまりボヤボヤしてるわけにもいきません。
一般的にカルテの保存年限は5年らしく、病院によっては破棄されていることもあるかもしれませんし、病院そのものが閉院している可能性もあります。また医師が診断書を書くことに応じてくれるかどうかもわかりません。
役所で抄本、住民票、所得証明、振込希望口座、年金手帳etcの用意くらいなら事務的な作業です。これくらいなら、なんとかリハビリをかねての外出として頑張れるんですが問題は次です。
病歴・就労状況等申立書
私にとって1番しんどかった書類です。さほど障害年金審査で重要視はされないといろんな人に言われましたが、書くべきところは書かねばと真面目に書いてしまう私はこれで難儀をすることになりました。いわゆるフラッシュバック。
15年以上前の発病当初からの手帳や日記をひっくり返して通院状況や就労状況を書いていくわけですが、昔のつらいこと全部思い出すのがツラい、ツラい。1つ思い出すと、芋づる式に思い出してしまいます。この作業を代理人や社会保険労務士に依頼するにしても医師のカルテには載ってない情報を本人の証言等で埋めていくわけですから、自分で書かぬにしてもしんどいことには変わりないと思います。書いてるうちに別の病気になりそうでした。
文字を読むのもしんどい状況にある私ですが、、生活がかかっている以上は、猛烈な吐き気に襲われながらも文字を読み読み、あちこち問い合わせ電話…結果、「全部書類は揃えたのでチェックだけお願いします!」と知人に紹介された社会保険労務士事務所に駆け込みました。
まだ障害年金は提出して正式な審査を受けてみないことにはわかりません。とにかく時間と労力がかかることだけは覚悟してください。3月から取り掛かっている私ですが、まだ提出できる段階にありません。
これだけ苦労しても、傷病手当金と障害年金の支給対象期間に重複があれば事後に併給調整されることも申し添えておきます。
教訓
安心して療養するためにはお金が必要です。
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