【USE読書会】 第2回 『他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ』 開催報告
どうも、人財開発課の野﨑です。
今回の記事は、9/13(金)に開催した【第2回 USE読書会】の報告記事です。
第1回のレビュー記事はこちらから。
前回に引き続き、読書会の様子を書いていきます。
少しでも気になっている方は、最後まで読んでみてください!
✅第2回 実施報告
まず、日時などの詳細はこちら。
今回は、8名もの応募がありました。
(そのうち、リピーターが6名、新規さんが2名でした!リピーターが多いのは運営として嬉しい限り)
今回の課題本は、
『他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ』(ブレイディみかこ)です。
一体どんな本かというと・・・、
前回の課題本よりもやや難しめな概念が登場する本です。
今回の選書は、野崎の推薦により決まりました。
選書の理由は以下の3点です。
この本を、参加者それぞれが自分なりに読み進め、いざ当日!
(ちなみに当日は、都合により1名が参加できなかったため、7名の参加になりました)
✅当日のディスカッション
前回の報告記事では、当日のディスカッション部分は記載しませんでした。
しかし、今回もかなり白熱したディスカッションになったので、いかにアツかったかをぜひ共有したいと思います!
とはいえ、ディスカッション部分の面白さを文章でうまく共有できるか自信がありません。僕なりの挑戦になりますが、まずは読者の皆さんと前提を共有したいので、今回の課題本の概要を説明します。
(0)課題本の概要
今回の課題本は、「エンパシー」という概念について扱った本です。
「エンパシー」については、著者の前作『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』で具体的に書かれています。
引用部分は、イギリス在住の著者とその息子、そして著者の配偶者とのやりとりになります。以下の場面で、著者の息子は「エンパシー」についてこのように表現しています。
「エンパシー」とは「自分で誰かの靴を履いてみること」。
この一説が、『他者の靴を履く』というタイトルに繋がっています。
というわけで、前提知識はこのくらいにして、読書会でのディスカッションの内容をご紹介していきます!
当日のディスカッションの流れはこんな感じ!
どうでしょう?
”THE・シンプル”と言った感じです!
それぞれが感想を言って、その感想について深掘りをしていきます。
(1)本の感想を発表
まず、本書を読んできた感想を参加者それぞれが発表しました。
(発表といってもかなりフランクに共有した感じです)
Aさん:”他者の靴を履く”という表現が、エンパシーという単語を説明するのに面白い例えだと感じた。抽象的な概念を具体に落としてキャッチ-に表現しているのが面白いと感じた。
Bさん:”他者の靴を履く”と言うのは、自分のこれまで築き上げてきた固定概念を捨ててみることなのかなと思った。
Cさん:本筋とはズレるが、エンパシーという言葉にバッチリ当てはまる日本語がないというのが面白いと思った。
ことばの定義自体、かなり曖昧かつ、地域によって差異があることが興味深かった。
Dさん:真に”他者の靴を履く”ことはできないのではないかなと思った。自分は自分の正義をかざすけど、相手にとっては悪な場合もある。何よりも、相手のことはわからないという前提が必要なのではないかなと思った。
こんな感じで、それぞれが感想を持ち寄り、さらに個々の感想を皆で深掘りしていきました。
今回の記事ではDさんの感想を例にとり、深掘りの様子を紹介してみます!
(2)Dさんの感想から
話題①:「相手のことはわからないという前提」から始めること
Eさん:「相手のことはわからない」という前提に立つことは確かに重要だと思う。『わかりあえないことから』という本にも、似たようなことが書いてあった。
Cさん:最近、『「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?』という本も売れてる。人によって認知が異なるというのも重要だと思う。
話題②:エンパシーには時間がかかる
Eさん:確かに「相手のことはわからない」という前提は大事だと思う。ただ、それスタートだと、コミュニケーションに時間がかかる。第8章が「速いシンパシー、遅いエンパシー」という題材だったが、そこと繋がる気がする。例えばここ、
話題③:真に”他者の靴を履く”ことはできないけれど…
Eさん:わかりあうには時間がかかるし、面倒な気もする。
ただ、わかりあうことへの姿勢について、本書の最後に書かれていた。
こんなかんじで、完全にわかりあうのは難しいけど、わかりあうための努力は必要なんだろうなと思った。
Eさん:それに加えて、最近、『ネガティブ・ケイパビリティ』という本を読んだ。これは「どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」のことなんですけど、「エンパシーを身につける」「わかりあうための努力をする」には、このネガティブ・ケイパビリティが必要だと思った。
Dさんの感想から派生した流れ
一人の感想から、こんな感じで深掘りしていきました。
今回記載したのは、当日のディスカッションの一例です。
今回の記事を読んで興味を持った方は、是非読書会に参加してみてください!
✅次回予告
さて、最後に次回予告です。
次回の読書会は、以下の日程で行います!
そして、気になる次回の課題本はこちら!
『センスの哲学』(千葉雅也)
「センス」という言葉…
「エンパシー」と違って普段よく使う言葉ではありますが、その正体ってなんだかよく分からないものだったりしませんか?
「一緒にセンスについて考えてみたい!」
「本は苦手だけど、本を読めるようになれたらいいな~」
「目的なくゆるっと話してみたいな~」
こんな方はぜひ、一度、読書会に参加してみてください!
若手からベテランまで、皆さんのご参加お待ちしております!
それでは、また〜
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参考文献(本記事に登場した書籍)
①『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』
②『わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か』
③『「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?』
④『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』