うるぽろ

滋賀県在住のフリーランスイラストレーターです。着物・歴史・歴史観光が好きで、挿絵や漫画などを描かせていただいています。ここでは考えたこと・感じたことを素直に表現しています。

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滋賀県在住のフリーランスイラストレーターです。着物・歴史・歴史観光が好きで、挿絵や漫画などを描かせていただいています。ここでは考えたこと・感じたことを素直に表現しています。

最近の記事

【漫画】岐阜の「武将隊クロッキー会」に参加してみた!レポート(写真もあり)

【岐阜を盛り上げたい!】をモットーに、地域密着型の展示活動を行う「岐阜地区イラスト展」にお邪魔してきました! ▼主催:ゆめのなかさんのX こちらの展示の企画である「武将隊クロッキー会」に参加させていただいたのですが… 服飾史に興味シンシンのわたくし、もう幸せすぎてですね…!!!この感動を…この喜びを…伝えたい!と思い、漫画を描かせていただきました。 なお、武将隊「響縁」さんは… 戦国武将をイメージした本格的な衣装を身にまとい、戦国時代の歴史を伝えたり、弓矢体験などで活動

    • うるぽろのショートショート9日目:放課後のクイズ

      目が覚めると、アユミは真っ暗な部屋の中にいた。 両手は椅子の背後に縛られ、足はしっかり固定されている。 感覚が戻るにつれて、ここが自分の卒業した高校の教室だと気付く。 だが、どうしてここにいるのか、まったく思い出せない。 彼女があたりを見渡していると、突然、教室内に賑やかな音楽が鳴り響いた。 音の出どころは教卓の上にあるスピーカー。キーンというマイクのノイズのあと、男性の声が教室中に響き渡る。 「クイズ!あなたが正解!」 そのタイトルコールを聞いて、彼女はさらに混乱

      • うるぽろのショートショート8日目:考えすぎた生産者

        大手商社でのサラリーマン生活も、今年で20年目を迎えた。 40歳になったばかりの秋山裕二は、かつての情熱をすっかり失っていた。 日々の業務は退屈で、デスクの前で過ごす時間がただ漫然と流れていく。 そんなある日、田舎に住む祖父のことを思い出した。祖父は農家で、一度も弱音を吐かずに畑を守り続けていた。 裕二はふと、農業に人生の第二章を見出せるのではないかと思った。 「俺も、何かを生み出す仕事がしたい」 そう決意した裕二は、会社を退職し、田舎に移り住むことを決めた。 彼

        • うるぽのショートショート7日目:季節はずれの朝顔

          季節外れの朝顔 私はの趣味は、ベランダでガーデニングをすることだ。 ストレス社会の世の中で、植物というものは癒しをもたらしてくれる。 会社では山田部長がいつも威張り散らしていて 「あの仕事はもう終わったのか」 などと嫌味ったらしく私を責め立てる。 はぁ。毎日うんざりだ。 だけど、1週間は山田の声を聞かずに済む。 珍しく有給を取ることができたのだから。 リビングから続くベランダの窓を開けると、気持ちいい風がレースカーテンを踊らせた。 いい天気だ。 私は、並べた鉢植えを

          「ショートショート広場3★星新一編」を読んで驚いたこと

          「ショートショート広場3・星新一編」を図書館で借りることができたので、読んでみました。 けっこう古い本なので、いろんなギャップがあり、驚く部分があったのでご紹介したいと思います。 【驚き1】生まれる前!!この本は1981年に講談社から出版されたとのこと。 今から43年前…私が生まれる前から「ショートショート」という概念があることに驚きでした! 【驚き2】星新一★編ってそういうことか! 本を開いてまず驚いたことは… あれ? 星新一さんの作品がひとつもないじゃないですか

          「ショートショート広場3★星新一編」を読んで驚いたこと

          うるぽろのショートショート6日目:最後の一言

          最後の一言 ヒロシは今、机の前にあるエンディングノートと睨めっこをしている。 市役所に行った昨日、この「エンディングノート」なるものがあることを知り、貰ってきたのだ。 どうやらエンディングノートとは、自分が亡くなった際に備えて自身の情報をまとめておく冊子のようだ。 自分も85歳という年齢を迎え、そろそろ終活と言うものを考える歳だろう。 指にツバを付け、エンディングノートをめくる。 そこには自分の名前、生年月日、血液型、住所などを書き込む欄があった。 一枚ずつページを

          うるぽろのショートショート6日目:最後の一言

          うるぽろのショートショート5日目:写真

          写真 雪子は、遺品整理のため久しぶりに祖母の家を訪れた。 昨日の婚活パーティーでの二日酔いがまだ抜けず、気だるい体を引きずる。 「あぁ、昨日のメンバーも最悪だった…」 古びた家を見渡すと、家全体が過去に閉じ込められたかのようで、まるで時が止まっているように感じられた。 不要なものを片付けるため、押し入れを開けると、埃に覆われた古いアルバムが見つかる。 表紙を撫でると、指先に長い年月の重みが伝わってきた。 アルバムをめくると、まず現れたのは若い頃の祖母の姿。 少女の

          うるぽろのショートショート5日目:写真

          うるぽろのショートショート4日目:本

          本2034年9月。 日野大和は、出版社のオフィスで呆然としていた。 政府が「本出版禁止令」を制定したのだ。 この法案により、今後紙の本は一切出版されず、過去に出版された本もすべてデジタル化することが義務付けられた。 理由は、資源の浪費を防ぎ、地球環境を保護するためだった。 緑豊かな未来のためだと説明されたが、大和にとってそれは耐え難い現実だった。 彼の家系は代々、本に携わる仕事をしてきた。 実家は古くから続く本屋「日野書店」として看板を掲げ、父亡き今は弟が店を引き

          うるぽろのショートショート4日目:本

          うるぽろのショートショート3日目:鍵

          鍵 将史は、自宅マンションの玄関前で立ち尽くしていた。 ポケットやカバンを何度も確認したが、鍵が見つからないのだ。 焦りが募る中、隣人の美香がエレベーターから降りてきた。 「どうしたの?」と声をかけてきた彼女に、鍵をなくしてしまったことを説明すると、「私も一緒に探すわ」と申し出てくれた。 マンションの廊下や階段をくまなく探したが、結局見つからない。美香は優しく笑いながら、「うちに泊まればいいわよ。夜が明ければまた探せるから」と提案してくれた。 将史は少し迷ったが、こ

          うるぽろのショートショート3日目:鍵

          吉本ユータヌキ先生著「何をするにもやる気がでないので30秒でモチベーションを上げる方法を教えてください…」レビュー!

          2024年9月9日発売! 吉本ユータヌキ先生の新刊 「何をするにもやる気がでないので30秒でモチベーションを上げる方法を教えてください…」 を、なんとビックリ!先生からご献本いただきましたので僭越ながらレビューをさせていただきます! ユータヌキ先生、サンクチュアリ出版社様、ありがとうございます! 拝読しまして、この感動を伝えたいっ!ということで、レビューさせていただきます〜! さて。 モチベーションといえば… フリーランスになりたての頃、めちゃくちゃモチベが高かっ

          吉本ユータヌキ先生著「何をするにもやる気がでないので30秒でモチベーションを上げる方法を教えてください…」レビュー!

          うるぽろのショートショート2日目:鏡

          鏡 9月のある日、加奈子は同棲中の翔太から 『3』 『ヨ』 とだけ書かれたメモを受け取った。 「何これ?こんな忙しい時にふざけないでよね。」 イライラしながら翔太を軽くあしらい、再度デスクに向かってキーボードをカタカタと打ち始めた。 加奈子が毎日更新しているグルメブログは、5年前に2人が同棲を始めた頃に趣味程度で始めたものだ。 当時は家賃さえも翔太におんぶに抱っこだったのが、ここ1年でブログが人気となり、加奈子の年収は一般サラリーマンの倍ほどになっていた。 その

          うるぽろのショートショート2日目:鏡

          うるぽろのショートショート1日目:時計

          「時計」 チクタク、チクタク。 時計の針が、数字の6と12を指している。 秒針はせわしなく弧を描き続ける。 時計が6時30分を指した時、目覚まし時計のアラームが鳴った。 「はぁ…」 僕はいわゆる社畜だ。 世の中では働き方改革だなんだと騒がれているが、家族経営で成り立つ僕の会社では、未だに昭和のスタイルを貫いている。 激務続きで1日の半分を会社で過ごしているため、こうして家でゆっくりできるのも、今のうちってわけだ。 僕はため息をもうひとつついて、少しずつ体を起こす。

          うるぽろのショートショート1日目:時計

          「方舟」ネタバレあり感想&イメージイラスト描いてみた

          イラストレーターのうるぽろです。 最近は読書にハマっていまして、特にミステリー小説がアツい!!!! 自分の中で、過去に何度か小説ブームが来ていたのですが… この「方舟」を読んで完全にブームが再熱してしまいました。 そして、読んだ小説の感想をどこかに記録しておきたいなぁと思っていたのですが、「せっかくなら小説の世界観をイラストで表現してみよう」となりまして。 元々素晴らしい装丁があるにもかかわらず、厚かましくファンアートとして勝手にイラストを描かせていただきました。

          「方舟」ネタバレあり感想&イメージイラスト描いてみた

          私たちは愛をまとって生きている

          服は、なりたい自分にさせてくれるもの。 母からの愛。 それに気付いた時、自分の使命が見えてきた。 幼い日の記憶、ジェニーちゃんの洋服 物心ついた頃から、洋服が好きでした。 ふわふわのワンピース。 可愛いリボン。 シンデレラみたいなガラスの靴。 いつからだったのか思い出せないくらい、幼い頃から洋服に夢中で。 リカちゃん、ジェニーちゃん、バービーといった、着せ替え人形で遊ぶのが大好きな女の子でした。 誕生日やクリスマスにおねだりするのは、いつも決まってお人形さんの服。

          私たちは愛をまとって生きている

          【募集】間もなくYouTube登録者1万人!!

          こんにちは。 着物が好きすぎるイラストレーター、うるぽろです。 「リサイクル着物うるぽろチャンネル」をご視聴くださっている皆様、いつもありがとうございます。 ▼ご存知でない方はこちらをご覧ください。 2020年8月からスタートしたこのチャンネルですが、あっという間に4年という月日が経とうとしています。 ご存知でない方や、最近チャンネル登録してくださった方もいらっしゃると思いますので簡単にご説明しますと… 私は着物関係の家柄でもなく、着物にまつわるお仕事に従事している

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          また、自分の目指す山に登ろう

          こんにちは。 フリーランスのイラストレーター、うるぽろです。 前回の暗〜い、長〜い記事を書いて1ヶ月半ほどが過ぎました。 時間の経過と共に心境の変化があったので、ここに記したいと思います。 実は前回の記事を書いた直後から、明らかに得られたものがありました。 それは感覚のお話なので言葉にするのは難しいのですが、簡単に言うと「スッキリ感」。 ずっとモヤモヤしていたものの正体が明確になりましたし、なにより吐き出すことでデトックス効果があったっぽいです。 停滞して淀んだ空

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          また、自分の目指す山に登ろう

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