未知数サンド

珈琲を淹れる小説が書きたいしがない大学生。

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最近の記事

帰省

高速バスの車窓から遠い向こうに 青い空気に蒼い森も黒くなる頃 行き先持たず突っ立って感じていたい 幼い頃の心細さと 仙ならではの傲慢を

    • 駄作二つ

       なんかしっくり来るのが作れなかったので供養します。 「鳥へ」 道理を外れ 旅のコロッケ取り攫う 先祖を忘れ 歯科の患者を嘲笑う そんな鳥の勝手さを 私は自由と思わないし 要らない 「洗天」 道の握り飯啄む 鳥の飽きては向かう空 道の星隠し灰ばむ 煤煙に侵される空 焼べられた欲に燃える炎 漂う異物の粒粒 夕立が叩き落とした 犯情をその身に包む 煙の揺蕩い行くのを パチパチと叩き落した

      • ツイッターアカウントを開設致しました。よろしければ https://twitter.com/Unbekannte_S?t=TgouAgzluHh_tLN048O5vw&s=09

        • はじめての作詞

          昨夜、友人達と通話していたら深夜テンションで作曲することになったので、作詞というものに初めて挑戦してみむとてするなり。 ーーーーーーーーーーーーーーーー タイトル未定 週末のお休みは 週明けのおはよう 部屋の隅々は 暇潰しの逍遥 リュックをおぶる 気力などなく ファジーネーブル 残り香甘く ドアの阻みは 自室への抱擁 柔らかな布地に 気怠さごと身を包み 陰鬱な朝日に 改めてお休み 夢の床夢の床破って 爪の裏爪の裏舐って ぶり返す昨夜の塩気 あたりめというよりハズレ

          ポケモンでドイツ語を学びたい(シャンデラ編2)

           お久しぶりです。お久しぶり過ぎてどういう風に進めようとしていたのか完全に忘れていますがご了承ください。失踪はしていません。  前回何を確認したのかというと名前、タイプ、高さ、重さ、分類、特性、弱点でしたが、ポケモン公式のページしか見てなかったので隠れ特性の「すりぬけ」を忘れていたのでまずはそれを確認しましょう。それから特性や図鑑の説明文を見ていこうと思います。  という訳で「すりぬけ」。"Schwebedurch"というようです。何故だ。  "schweben"は浮かんで

          ポケモンでドイツ語を学びたい(シャンデラ編2)

          ベット ~Das Bett

           蓑虫のように体を毛布に巻き付けたまま転げ落ちた先が栗色のフランネルのラグで、その心地良さに落ちたことなど意に介さずに眠り続ける少年、朝日に照らされてやっと僅かな茶を呈する短く整った黒髪から覗く額からでも伺い知れるような健やかな血色の少年は、約束の場所へ間に合うように現在の五分前には自宅を出ているはずだった。彼の横、寝相から言えば「後ろ」と言った方が正確であろうところには、この部屋の中でも数少ない日除けとなり得る部分がのっぺりと木目の床の上に広がっている。尤も、それは人間の為

          ベット ~Das Bett

          完走の感想!

           はい、本日最終回もとい最終週を投稿しました「陳腐な一夏に」、完結でございます。  元は「とにかく書き切る」を目標に書き始めたのに、開始二週目にして食中毒で入院という失態で休むなど、先行きがかなり不安でした。あと毎週土曜投稿とか言っておきながら、多分土曜日に投稿したの一週目と最終週だけじゃないの()。おまけに先週は何の断りもなく休みました。いやあ最終回には苦心したのですよ。それだけのクオリティがあるなんて言いませんがね。なんせコンセプトに「クオリティ無視」が暗にあったので(

          完走の感想!

          陳腐な一夏に(最終週)

           もう読めなかった。涙で視界が完全にぼやけてしまっていた。それに出ようと思っていた時間が来てしまっていた。僕は栞を元の場所に寝かせて図鑑を閉じ、自室に走って本棚に戻した。それから外へ出る準備をさっと済ませた。玄関から出る前に、半分ほど残したままの茶を思い出しリビングに戻る。湯飲みを半ば乱暴に持ち上げ再びぐいっとして飲み切った。結局一滴もまともに味わうことがなかったが、そんなことはどうでもよかった。  外に出ると先ほどまで少ししか顔を覗かせていなかった空が清々しい青色をして一

          陳腐な一夏に(最終週)

          ポケモンでドイツ語を学びたい(シャンデラ編1)

           はい。いきなりですがポケモンでドイツ語を学びたくなったので。といってもソフトをプレイするわけではございません。私、剣の方を持っていたのですが、実家にあるので出来ないのです。という訳で冒険するのではなくてポケモンずかんから始めようということです。あと学ぶと言えど殆ど私の備忘録ですので大雑把な部分や蛇足がびっしり生えたところがあるかもしれません。それについては謝絶許。情報はポケモンのドイツ語版公式サイトと有志が編集しているドイツ語版ポケモンwikiから用いています(公式サイトで

          ポケモンでドイツ語を学びたい(シャンデラ編1)

          陳腐な一夏に(八週目)

            古くなっていたが心地好い手触りに、確かにこれで遊んでいたなと納得したが、すぐには実際にどう遊んでいたかという記憶が出て来ず、この納得は記憶というよりむしろこのくたびれたあやとりの紐に触れていた指の記録によるものだったのかもしれなかった。実際に指にかけてみて初めて二、三の友人とした二人あやとりの手順が、完全にでは無いとしても一つまた一つと帰って来た。その友人にはカズトも含まれている。身にしみついたものは簡単には消えないみたいで、自分と相手の手順を思い出しきちんと繰り返せる形

          陳腐な一夏に(八週目)

          つぶやきも出来るんですねnoteは。延ばしに延ばしております「陳腐な一夏に」の八週目ですが、本日投稿するつもりです。思えば毎週土曜投稿という目標は行方不明ですがちゃんと週に一度投稿しておりますので、それについてはごめんなさい。某実況者の言葉を借りれば、謝りますので絶対許して下さい

          つぶやきも出来るんですねnoteは。延ばしに延ばしております「陳腐な一夏に」の八週目ですが、本日投稿するつもりです。思えば毎週土曜投稿という目標は行方不明ですがちゃんと週に一度投稿しておりますので、それについてはごめんなさい。某実況者の言葉を借りれば、謝りますので絶対許して下さい

          陳腐な一夏に(七週目)

           曲がって少し歩けばあの紫の花のある畑の背中側に来る。背中…勝手に花のある方を前にして言ってしまったが、こっち側には畑に入るためにちょっとした石の階段があるので本当はこっちが正面、お腹なのかもしれない。いやお腹と言うと畑の上を指すような気がする。となると顔か。背中に顔か。いや背中はお腹だろう。顔には何が良いのだろう。そう考えていた間にこれまでに何代もの子供の走り回る時の笑顔やそんな子の転んでしまった時の泣き顔を見守って来ただろう畑の顔の前を通り過ぎていた。  それからもう少

          陳腐な一夏に(七週目)

          「親ガチャ」という言葉に何度も言われているだろうことの反芻

           「親ガチャ」。コミカルな響きとは裏腹に非常に鋭利な言葉である。字面から想像出来ること、また世間で大抵そう認知されているだろうこととしてこの言葉は「自分が生まれてくる親は自分で選ぶことは出来ない」ということを今や世に溢れるソーシャルゲーム(ソシャゲ)でよく採用されるシステム「ガチャ」に準えて表現したものだ、と言える。ところがガチャというものには大抵当たり外れがつきものであり、当然親ガチャという言葉にも「当たりだ」、「外れだ」という表現が伴われることになるが、これには仮にも自分

          「親ガチャ」という言葉に何度も言われているだろうことの反芻

          陳腐な一夏に(六週目)

           昨日進んだ道を途中まで行き、大通りへの道に折れる。雲の隙間から顔を覗かせた蒼い空が見下ろす傷だらけのアスファルト。上を行く僕の歩みを促すようにも妨げるようにも見えるその道は、多くの車が通っていながらここのより綺麗な表面を見せている大通りへと続いている。焦りを取り戻しつつあった僕は、痛ましい表情の地面から足早に立ち去ろうと普段散歩する時の二、三倍程の速さで歩いた。  大通りへ出たら左に曲がり通りの店の並びに侵食するように広がった畑。全体で一つの畑では無いようで半分で区切られ

          陳腐な一夏に(六週目)

          米粉でシュー生地を作る-和風シュークリーム作り(Teil 1)

            はい、シュークリーム回です。ちゃんと恒例化していますよ。と言っても夏休みが終わるとあまり作れないと思いますが。で、今回はタイトルにある通り和風のシュークリームを作っていきます。和風とは何でしょうか。そんなことを厳密に定義しようとするとやっいてられないので脳内会議の結果、「生地の小麦粉を米粉に置き換えて中身をあんこなどの日本由来(っぽい)ものをつめたやつ」を和風シュークリームとすることにしました。  と、いう訳でまずは生地から。普段シュークリームを作る時の材料の小麦粉をそ

          米粉でシュー生地を作る-和風シュークリーム作り(Teil 1)

          陳腐な一夏に(五週目)

           目覚めるとまだ眩し過ぎないくらいの光に包まれていた。窓を閉め切ってエアコンをかけているから外の気温はわからないが、きっと涼しいのだろう。そう思わせるほのかな青みを帯びた光が、今日は昨日よりはっきりと差し込んでいる。伸びをうんとするような目覚めは出来なかったが、特に眠い訳でも無いのでベッドを降りることにした。  食卓では両親が片手でトーストを持ち食べながらテレビで流れている朝のニュースをお題に他愛のない話をしていた。母は食べている手の方の肘を机につけるのだが父はつけない。肘

          陳腐な一夏に(五週目)