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シン熊谷🐻熊吉の中国古典系

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シン熊谷🐻熊吉になってからの、中国古典系。
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記事一覧

東洋思想の授業

東洋思想の授業

 先日、広島の丸善にて注文した本のタイトルが、『孔子、老子、韓非子から孫子、尉繚子まで 知っていると役立つ「東洋思想」の授業』である。

 孔孟、老荘、孫呉に韓非子、ちょっとマイナーどころの尉繚子(うつりょうし)まで。儒教、道教、兵法に政治について、色んな分野の東洋思想てんこ盛りである😄。

 孔子や弟子についての記述には「ん?」と思ってまう部分もあるが、概ねは参考になる。

 尉繚子は、戦国時

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一昨日のコラム

一昨日のコラム

 一昨日の中国新聞の天風録(コラム欄)は、こんな内容だった。

 情報を伝えるすべの乏しい江戸時代、重宝したのは高札(こうさつ)だった。街道筋や四つ辻に立てた掲示板である。幕府の決まりやキリシタン禁令と並び、放火や人殺し、盗みなどの悪行を戒めるお触れもあった▲SNS全盛の令和時代ならではの高札だろう。相次ぐ「闇バイト」事件にしびれを切らし、警察庁がX(旧ツイッター)に「警告文」を掲げた。〈警察は必

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玉帛云乎哉

玉帛云乎哉

 今日は、『論語』陽貨篇11章目から。

 先生は言われた。「礼だ礼だというけれども、(儀式の道具の)玉と帛(絹)が問題ではない。音楽だ音楽だというけれども、鐘と太鼓が問題なのではない。」

 礼についても、音楽についても、大事なのは精神であり、玉帛や鐘鼓などの道具ではない、という事。

 気持ちがこもってないとね。

昨日のコラム

昨日のコラム

 昨日の中国新聞の一面の左下に掲載されていたコラム「天風録」は、こんな内容だった。

 政治とは何か。弟子に問われ、孔子が問いた。「食を満たし、軍備を十分にし、民に信頼の心を持たせる」。三つのうち最も大事なのは民から信じ託されることだと諭す。「信なくば立たず」と▲前政権以上に、この論語の言葉が染みる日々だろう。きのう石破茂首相が再選出された。決選で野党の無効票に助けられ、立憲民主党の野田佳彦代表を

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蝋燭有心還惜別

蝋燭有心還惜別

 今日は11/11。1が4つ並ぶ事から、「ポッキー、プリッツの日」とか、「箸の日」とか「きりたんぽの日」etc…色々な記念日が目白押しな日である。

そんな中で、蝋燭🕯️も、1に見えない事もないので、「蝋燭🕯️の日」はないけど、蝋燭🕯️に関する詩を、『愛のうた 中華よう(訁に俑の右側)選』(竹内実・著)より、杜牧の詩を😄。

   贈別
        杜牧
 多情はかえって似るよ 総(つ

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南容三復白圭

南容三復白圭

 今日は11/6なので、「論語」先進 第十一の6章目から。

 南容という孔子の弟子、南宮とう(糸偏に滔の右側)、あざな子容は、しばしば「白圭」(『詩経』大雅の「抑」の詩句)の詩を口ずさんだ。(これを聞いた)孔子は自分の兄の娘を彼のもとに嫁がせた。

 白圭は、もともと白玉(しらたま…ではなく、はくぎょく)を指す。

 『詩経』にある白圭の詩とは、イラスト部分にもあるが、
 玉のきずは磨いて直せる

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楓蔦黃

楓蔦黃

 今年は、猛暑のせいで紅葉🍁が遅いが、本来なら今時期が七十二候の「楓蔦黃(もみじつたきなり)」で、葉が黄や赤🍁に色づく頃である。

 なので、『中国名詩鑑賞辞典』に載っている杜牧の「山行(さんこう)」を。

 遠くからやって来て、晩秋の寂しい山に登ると、小石の多い道がふもとから斜めに頂上に向かって続いている。
 白雲のわき起こるような高い所にも(住めば住めるものと見え)人家がある(とは驚いたも

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古典の日

古典の日

 『紫式部日記』の1008(寛弘5)年の11/1の記述に、『源氏物語』に関する部分があることから、これが日本を代表する古典文学の『源氏物語』に関する最古の記録であることから、今日は「古典の日」だそうな。
 なので、古典に関する「論語」子罕篇15章目から。

 先生は言われた。「私が衞から魯に帰国した後、音楽は正しく整理され、雅や頌はそれぞれ『詩経』の正しい位置に分類、整理された」。

 孔子は、約

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風吹似竹香

風吹似竹香

 昨日は「香りの日」だったようだ。
 そこで(季節は異なるが😅)、『中国名詩集』から明代の高啓という人の「焼筍」を。

 幽人……人里離れひっそりと隠れ住む人
 嗜(たしな)む……好んで食べる

 ひっそりと隠れ住む人は、焼いた筍を好んで食べ、
 土からでると、大きくなるのを許さない。
 林の中から、煙がひとすじ立ちのぼり、
 かせが吹くと、竹が香るようだ。

 春の詩だが、「香り」の字がある詩

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宜読不宜倣

宜読不宜倣

 今回は、『中国名詩集』(井波律子 岩波現代文庫)より、清代の袁枚(えんばい)の「読書」という詩を。

 私が思うに、古人の文章は、主体的に読むべきであり、鵜呑みにしてまねるべきではない。
 読むのであれば、向こうを自分のほうに来させることになるが、
 まねをすれば、自分が向こうに行くことになる。
 顔が異なってこそ、個別の人間となり、
 心が異なってこそ、個別の文章になる。
 大空に一本の赤い旗

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焚書坑

焚書坑

 今週は読書週間なので、『中国名詩鑑賞辞典』から、書に関係してなくもない詩を。

   焚書坑
     章碣(しょうけつ)

(秦の始皇帝が己の政権に有害と認める)書物を焼き捨てた煙の消えるか消えないうちに、はや天下統一の大事業はむなしくくずれ
 哀れ秦の宮殿も廃墟と化し、後にはただいたずらに山河の固めだけが残った
 さて、焚書を実行した灰のまだ冷えきらないうちに、早くも山東の地は乱れ始めたが、

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読書週間スタート!

読書週間スタート!

 今日から読書週間。なので今日は「読書の日」なんだそう。
 
 そこで?『論語』学而篇からこの一章を。

 孔子が「弟子(ていし)」の心得を述べています。弟や子ですから、「若い者たち」のことですが、もう一つ「孔子の塾の生徒」の意味にもなります。たいていの注釈書には、ここにいう弟子は一般に若者を指す、とわざわざことわっているのです。
 なぜ孔子塾の生徒ではいけないのでしょうか?「余力があれば文を学べ

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用件は短く😄

用件は短く😄

 今日は、日本初となる公衆電信線の工事がはじまった1869(明治9)年9月19日を新暦に換算して制定された、「電信電話☎記念日」。

 なので?「論語」衞霊公篇41章目から。

 先生は言われた。「言葉は意味が通じれば、それでよい」。

 孔子はどうも、ベラベラ喋るタイプの人間はあまり好きではなかったようだ。

 孔門十哲の中の子貢は、「言語には宰我・子貢」と言われた、弁舌が得意な人物だったが、孔

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たすけあいの日

たすけあいの日

 何でか、今日は「たすけあいの日」だそうな。
 そこで、(趣旨は違うかも知れないが)「論語」顔淵篇から、助けるという内容がある章を。

 二コマ目のような場合、君子はよほど腕が立たないと、悪人どもにやられてしまいそうだ😅。「見たな〜!」とか言われて😁。
 
 三コマ目のワル同心。昔の時代劇では、『鬼平犯科帳』以外は、火付盗賊改はたいてい悪役だったのは、何故だろう?ホントにお頭(長官)以下、ほぼ

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