アルファスティムによるCES療法
Xでリクエストがあったので、「どんな治療なのか?」を解説します。
体験談は次章になります。
アルファスティムの治療対象
小型機器を使用した電気治療(ニューロモデレーション)です。
ニューロモデレーションとは、電磁気を使用した神経治療を指します。
詳しくは ↓
CES療法は頭蓋電気刺激療法といって、アルファスティムはそれに用いる機器の一種です。
アルファスティムとは
通院や自宅で比較的手軽に利用できる脳神経の治療機器です。
クリップの部分を耳たぶにつけて微弱な電流(50~500μA)を流します。
とてもシンプルな治療なので、症状や病態から専門医がプロトコル(やり方・プログラム)を選ぶこともあまりないと思います。
変わるのは電流の強さと時間、頻度くらいです。
アメリカでは2万か所の医療機関で使用実績があり、40年の歴史があるので、副作用・安全性についても十分に確認されていると思います。
権威的なことをいうと、米国食品医療品局(FDA)や日本の整形外科の分野で医療機器の規格に適合しています。
通院でやってくれるクリニックやレンタル・販売を行っているところがたまにあります。
治療時間は1回20~60分です。
頻度・回数は医師と相談ですが、TMSのような2~3か月で劇的改善が見込める短期集中型ではありません。
(TMSについては ↓)
なので、根本原因となる病態に対処しつつ頃合いを見て併用開始するのがいいと思います。
神経治療は条件が整わないと対処療法になる可能性がある反面、健常者になっても脳機能向上効果が見込めます。
あと、ちょっと耳がチリチリしますがすぐに慣れます。
神経伝達物質への作用
耳から脳幹に電流が流れそのあたりの神経細胞を活性化し、セロトニンとアセチルコリンの生成を促します。
ざっくり言ってセロトニンは感情の落ち着き、アセチルコリンは学習能力に関係するホルモンです。
不安や不眠、うつ状態の根っこにあるのは神経の過緊張なので、微弱電流でそれをほぐしてあげるわけです。
発達障害系の諸症状もざっくりまとめると、緊張・興奮状態とリラックス状態の極端さが原因の大半なので、セロトニンのバランスをとることによってこれが緩和されます。
感覚的には緊張がほぐれる人と頭がすっきりする人の2タイプがいるそうです。
僕は後者でした。
また、脳幹は首のあたりの部位なので神経伝達物質が身体にも投射されます。
疼痛管理に効果があるのはこのためです。
ちなみに脳波的にはアルファ波が優位になりベータ波(緊張・興奮時の脳波)が鎮静されるようです。
利用方法
・通院
継続使用が前提なので、扱っているクリニックを探してまずは相談してみましょう。
症状や病態によって効果の出方は様々です。
成否を分けるのは脳内の有害物質(重金属・微生物など)および炎症をなるべく少なくしておくことです。
治療計画テンプレートの章を参考にしてください。
・所有する
いちおう定価17万円もするのですが、実際の小売価格はずっと安いみたいですね。(家電と同じです)
僕は心療内科での使用歴のある新古品ですが5万で入手しました。
症状や治療経過に合わせて相談ができるので、買う時は医療機関がおすすめです。
いちおう取り扱い説明書はありますが、きちんとした使い方を覚えて行った方が効果を実感できます。
首都圏ならこちら ↓
・レンタル
貸し出しを行っているクリニックも存在します。
しばらく試したいが週に何度も通院できない人におすすめです。
…次章では、自分が約2か月ほど使用した経過を解説します。
以上です。