シェア
つの@標高2600mの仲居
2022年2月17日 13:03
今シーズンの営業もあと残すところあと1日となりました。7月からの長いようで短かった山での生活も残りわずかです。気が付いてみたらおよそ100日間北アルプスの山の中にいたわけですが、慣れというのは恐ろしいもので「終わったー!」という達成感のようなものは無くて、このまま山での生活が延々と続いていくような感覚になってしまっています。(1年目だとまた違うのかもしれませんね)営業が終了すると、
2022年2月12日 20:15
下界での休暇を終え再び小屋に戻ってきました。実際は山麓の小屋でヘリコプター作業の手伝いをしたり、途中の小屋で小屋閉め作業を手伝ってから上がってきたので、ほぼ1週間ぶりの帰還です。この時期になるとお客様もほとんど登ってこないため、通常の業務はほとんどせず、小屋閉め作業に明け暮れることになります。私のいない間に作業は順調に進み、あらゆる備品が片づけられていたり、冬場に雪の重みで小屋がつ
2022年2月9日 22:35
山小屋勤務中ながら、ワクチン接種のため下山した日の翌日。副反応のことを考慮していただき本日は下界でお休みです。心配していた副反応も腕が少し痛くなる程度で、仕事や日常生活には支障は無さそうで一安心。8月に一度登山口までは降りていますが、町まで下りてきたのは入山以来3カ月ぶり。気がつけば東京オリンピックも、30℃を超える夏の暑さも経験せずに、梅雨から秋までワープしてきた、そんな
2022年2月5日 14:35
10月、標高2600m付近は紅葉のピークが過ぎていよいよ冬も間近か、という季節になってきました。本来であればお客様も少なく、小屋締めに向けて一部の部屋の布団をしまったり、外に出している備品なども少しずつ片づけていく時期です。しかし今年は天気が良くて気温も高いこと、そして9月いっぱいで緊急事態宣言があけたためか、10月も過去にないくらいの客室稼働率。8月並みです。しかし8月9月とすでに一
2022年2月2日 20:15
私は小屋内で仕事をしていることが多く、あまり外作業には出ないのですが、久しぶりに登山道整備に行ってきました。作業現場は山小屋から2時間ほど、山を2つほど越えていくので往復だけでも半日終わってしまうような場所です。今回は登山道に段差を作る作業で、岩や木の板でステップを作っていきます。↓は今回私が関わらせていただいた箇所手前の木の板を含めて3段が私の作品です。まだまだ私の腕で
2022年1月29日 19:14
北アルプスの山小屋のシーズンにおいて、9月のシルバーウィークが秋の最大の山場となります。紅葉がちょうど見ごろを迎えるだけでなく、8月のお盆が天候不順だったりすると、この連休にリベンジで登山をされる登山客が多い為です。最近はコロナの影響と連休の天気があまり良くない年が多いので、そこまでお客様の数が多いことはないのですが、一昔前は夏のシーズン以上に混雑することもあったとのこと。
2022年1月23日 21:48
「今日からこの食材は使わないでね」食材の発注を担当しているスタッフからよく言われる言葉。ここ数日で使えない食材が増えてきました。以前投稿した記事で山小屋の食事情について触れていますが、山小屋の食材管理って非常に難しいです。①お客さんの集客が当日まで読めない②食材が納品されるのが2,3週間に一度③残飯は極力出さない予約に対して同じくらいの量では足りなくなる可能性があり、
2022年1月20日 08:25
お客様の夕食時間を目前に控え、準備に追われていたさなか突然小屋を強い揺れが襲いました。山小屋で使用しているガスの警報機?が揺れを感知し、自動で停止、それを知らせる警告音が厨房に響きます。支配人を始めスタッフが周囲の様子や小屋内のチェックに出ます。どうやら小屋周りでの被害は無さそうということで、定時より少し遅れてお客様の夕食の時間となりました。「山で地震が起こる」ということ、普段
2021年12月30日 17:59
年の瀬ですがトイレの汲み取りの話です。お食事中の方、すいません…今日は山小屋仕事の中でも特に山小屋らしい仕事トイレの汲み取りの話。山小屋のトイレと言えば昔は自然に垂れ流しになっていたそうですが、今は環境保全などの観点から自然に戻すことなく微生物に分解してもらうとか、汲み取って下界に下ろすといった作業をして排泄物を処理しています。私の小屋では微生物はいないので、溜めて
2021年12月15日 21:14
本日はヘリコプターで物資が輸送される通称「ヘリ日」でした。今回は食糧や燃料などと一緒に自動販売機が上がってきました。ヘリコプターに吊るされたモッコと呼ばれる網に覆われて空を飛んできます。そして無事に小屋の近くに直立不動で着地。歩いたら7時間近くかかる距離、標高差1300mをわずか10分たらずで到着です。日本には200万台以上の自販機があるそうですが、空を飛んだ自販機などきっと彼(彼
2021年12月13日 21:40
晴れの日に休めない、ということは以前記事に書いた通りですが、今年は晴れの日の外作業が特に多かったので休みが無く、入山7日目以来、久しぶりの晴れ休みとなりました。1年目のスタッフであれば初めての山小屋ということを考慮して、もう少し晴れの休みがもらえますが、数年来ている私は「もう散々歩いたろ🤨」という感じで雨の日や台風でお客様の少ない日に休みを回されます。そんな状況は自分でも納得はしている
2021年12月8日 19:17
本日は今シーズン最初のスタッフとのお別れの日。短期スタッフの出発日です。山小屋の勤務期間は基本的には短期・中期・長期と分かれています。「短期」は小屋により多少の差はありますが、7〜8月のシーズン中一番忙しい時期に働くスタッフです。期間はおよそ1か月、スタッフの中で一番最後に入山して、一番最初に下山していきます。シーズン全体を通してみるとその期間はシーズンの半分にも満たないのですが、た
2021年12月6日 21:40
例年、8月のお盆あたりから秋雨前線が日本列島にかかり始めると、北アルプスは連日強い雨に見舞われます。そんな登山者にとっては残念なお天気ではありますが山小屋スタッフにとってみると、シーズン1番の混雑、そして激務を乗り切ると訪れるしばしの休息期間でもあるのです。(今年はお盆中に前線が来てしまいましたが…)そんな長雨がひと段落すると、ふと山の夏が終わったことに気がつきます。半袖では過ごせな
2021年12月1日 16:48
山麓での作業を全て終え本日はようやく本拠地に戻ります。計11日間の滞在となりました。本当は前日に帰るつもりでしたが、雨の影響で1日延期。このご時世で風邪をひいてしまうとコロナと見分けがつかないということで、例年よりも雨の日の行動は慎重です。勤務開始時以来の登りです。ザックの重さは入山と比べれば10kg程度軽いのですが、前回の登りは初めて山小屋に上がるメンバーだったのに対して、今回は2