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【HOW TO】安心・安全な野菜のためにふわふわ土壌をつくる
こんにちは、ついじファーム代表の山田です。
家族や大切な人たちと食べる野菜は、農薬や化学肥料を使わず、安心・安全なものを育てたい。そのためには、野菜が病害虫に負けず、強く健康に成長していける環境を整えてあげましょう。有機物たっぷりのふわふわ土壌づくりが、そのための第一歩です。
人間でも、手足も伸ばせないような狭い部屋に暮らし、サプリメントだけを摂取していたら、健康に成長していけるでしょうか?野菜も同じです。根をゆったりと張ることができる環境で、質の良い栄養を与えてあげると、とても元気に育ってくれます。
籾殻で土壌を改良する
お金をかけない土壌改良のためには、籾殻はとても優秀な材料です。
土壌を改良する方法は、土や改良材の購入だけではありません。籾殻を作替えのタイミングで土に混ぜ込むのが、金銭負担の少ないお手軽なやり方のひとつです。水や空気が土の中に入り込みやすくなり、野菜が広く根を張れるようになります。
籾殻はJAや農業関連商品店でも、安価で購入することができます。さらに、無料で入手する方法もあります。JA関連施設などの横にあるお米の精米機に、農家さんには不要となった籾殻が貯められています。お米の収穫シーズンであればほぼ確実にあると思いますので、覗いてみましょう。
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カキ殻でpH調整をする
pH調整には、苦土石灰ではなくカキ殻(有機石灰)を使用しています。
酸性の土壌を好む野菜以外、つまりほとんどの野菜を育てる場合は必要になるこの作業ですが、苦土石灰を使うと良いですよ、と書いてあるマニュアルが多いように思います。
苦土石灰も悪くはありませんが、土壌をアルカリ性に傾け、土自体を固くしてしまう可能性もあります。カキ殻は多めに投入しても、効き目は緩やかで、むしろ土を柔らかくしてくれる効果があります。野菜にも土にも優しい、菜園を豊かにしてくれる海の恵みを頂戴しています。
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生ゴミ処理機器でつくった堆肥をつかう
野菜の切れ端や卵の殻は、とても良い肥料になります。台所で出てきた生ゴミを、機械で乾燥させ、貯めておくだけです。
元肥として混ぜ込むほか、定植の際に穴の底へ、大きくひとつかみ入れてあげます。土を柔らかくするだけではなく、化学物質も使用せずに済むので、その香りを好む病害虫が寄り付きにくくなります。
生ごみ処理機器は金額の高めなものもありますが、最大半額の助成を受けることができる補助金制度もあります。こちらの仕組みについては、別の記事でご紹介しています。
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追肥にも有機肥料をつかう
追肥には、即効性の化学肥料を○週間に1回、というマニュアルが多いように思います。ここでも、有機肥料を選択するようにしています。加えて、前述の自家製堆肥を活用していると、想像以上に追肥の量と回数が少なくて済むことに気が付くと思います。
栽培中に使用する化学物質を減らすことは、農業分野の課題である水質汚染物質(とくにリン・チッソ化合物)排出量の減少につながります。小さな環境保全活動です。
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野菜や土と向き合っていると常に状況が異なり、なかなか、いつもこうすれば大丈夫だよ!という回答はありません。失敗からの勉強を繰り返し、今日も菜園で作業をしています。
そのような中でも、この土壌のつくり方は何年も実践し、成果を伴っているやり方です。安心・安全な野菜にご関心のある方は、是非お試しください。