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シロが教えてくれたこと

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私が小さかった頃、確か4歳くらいだっただろうか。 シロがやってきた。 とても真っ白で、可愛い子猫。 シロの仕草やいたずらまで全て可愛くて、私の唯一の友達だった。 なぜかと…
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シロが教えてくれたこと

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13.運動会

「お天気に恵まれてよかった!」
お母さんは早起きして運動会のお弁当作りをしている。

みさも今日はいつもより早起き。
ベットから起き上がると真っ先に、カーテンを開けて天気を確認。
それから窓を一気に全開。
新しい空気がお部屋にどんどんと流れこんでくる。
まだ眠っているシロを強引に抱き抱えて、外の空気を体中に取り入れた。

みさは4月から小学生の

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12.運動会にむけて

「ただいま〜。」
はじけるようなみさの声が聞こえてくるよ。

シロは相変わらず寝ている。よく動き、ほどほどに食べ、よく寝る生活。
ねこを見ていると、ねこはいいなぁと少しうらやましくなる。

幼稚園では運動会の練習が毎日続いている。
年長ということもあって、担任の先生の気合いも相当なもの。
みさたちにも、かなりのプ

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11.何気ない日常

今日も何やらみさとシロの話し声が聞こえてくるよ。
あれれ、でもいつもとは少し違う感じ。
かわいい子どもたちの声が聞こえてくるよ。

「ももちゃん、はなちゃん、この子がシロだよ。よろしくね。もうこんなに大きくなったんだよ。うちにきた時は小さかったのに。もう大人なんだよ。」
とシロを抱っこしながら、シロの右手を使っ

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10.シロの異変

「シロ、ただいま〜」
幼稚園から帰ると真っ先にシロに挨拶をして頭を優しく撫でるのが日課になっていた。

ただ、シロも随分学習したようで、みさが帰ってくると長い話を聞かされるとわかっているのか、寝たふりをしたり、どこかに隠れたりすることも度々あった。

やっぱり、ねこは気まぐれなのかな。
シロも同じなのかな。

今日もいつ

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9.はじめての参観日

すっかり紫陽花の似合う季節になっていた。
4月1日が誕生日のみさは、5歳の普通の年長さんとして元気に幼稚園に通っていた。

少し前まで、体も弱くて話せなかったなんて誰が想像しただろうか?
毎日が、みさにとっては新鮮で、はじめて体験することばかりだった。

そしてなんと、今日ははじめての参観日

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8.みさとシロの日常「あ〜なんで雨なの?」
みさの残念そうな声が聞こえてくる。

最近は、なんだかお母さんの話し方や声まで似てきて親子なんだなぁと感じる。

なぜ、みさが肩を落としたかと言うと、今日は楽しみにしていた遠足の日だったから。

お弁当を持って、少し離れた自然豊かな公園に行くだけかもしれないけど、みさにとってはずっと楽しみにして

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7.みさが話せるようになった奇跡

きっと、私がなぜ、こんなにおませな年長さんなんだろうとみんなが感じているかもしれないので、私が家にいた時のお話をするね。

お母さんは、
「周りの子がみんな話し出すのに、うちの子はなぜ話さないんだろう?」
て最初は自分の子育てについてかなり悩んだみたい。

私も

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6.みさの出発

季節は春。
動物たちが冬眠からさめるように、私たち人間も新たな出会いを求めて活動し始める。

「シロ、行ってくるよ。」
「もう、シロってば〜。まだ寝ているの。」
「ご飯たべてよ〜。」

私がシロに少し怒って話しかけていると、お母さんから逆に私が叱られちゃう。

「みさちゃん、もう時間だから

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5.もうすぐ春

私は久しぶりに散歩に出た。

ますますやんちゃになったシロと一緒に、外の空気を吸ってみた。

「シロ!!気持ちいいね。」
私はシロに話しかける。

シロも
「にゃ〜」
と鳴いて私の顔をじっとみつめてくる。
きっと、私の腕から抜け出して自由に走り回りたいんだろうな。

シロの眼は、お母さんが

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4.シロのトイレ

シロは今日も元気よく動いている。
私にも慣れてきたような感じ。

にゃ〜にゃ〜と鳴くシロに私はいつも駆け寄っていった。
シロからも私にすり寄ってくるまでになっていた。
お互いが心地よく感じ始めていた。

子ねこは早めにトイレの場所を教えればトイレで、きちんとできるようになるみたい。

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3.シロのご飯

次の日から、シロにご飯をあげるのは私の担当になった。

私は本の中のねこしか知らなかったから、お母さんにお願いして一緒に調べてもらうことにした。

お母さんが、パソコンのキーボードを"生後2ヶ月のねこエサ"と慣れた感じで検索してくれた。
きっと、お母さんはもうすでに調べていてエサのこともトイレのしつけの

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2.シロとの生活がはじまった

シロがきたのはまだまだ寒い冬。2月の節分が終わっ
たあとだった。

お父さんとお母さんと一緒に豆まきしたあとに、シロと出会ったから特に覚えている。

もしかしたら、
「福はうち!!」の福はシロだったのだろうか?

お父さんとお母さんが大切にシロを抱きながら私にこう話してくれた。

「みさちゃん、この子

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#小説連載開始 #楽しく書く #ネコ #奇跡

1.シロとの出会い

私が小さかったころ、確か4歳くらいだっただろうか。シロがやってきた。

真っ白で、まるでわたがしみたいな子ねこ。

シロのしぐさやいたずらまでも全てが可愛くて、愛おしくて、私の唯一の友達だった。

なぜかと言うと、私はうまく話せないから友達ができなかったのと、体が弱くて、同じくらいの歳の子どもたちが集まるところへは行けなかったか

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