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日本語を学ぶ、教える

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「日本語を教える・学ぶ」ことについて日々考えています。
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2017年1月の記事一覧

自分の中の"日本"に気付くにはどうしたら良いのだろう。当たり前のように"日本人"として生きてると、何が"日本"なのか良く分からなくない。(´・ω・`)

日本語を教えることは、ただ、文法の構造を教えることだけではない、その背景にある文化ごと、"まるごと日本"を教えることだと、なんとなく実感はしつつも、じゃあ、それってどーゆことなのだろうか、どーすればいいのだろうか、というと中々答えはみつからない。 たとえば、スープは日本語では「飲む」という表現を使う。それは、単純に言葉のチョイスの問題ではなく、スープの捉え方、食事の中での位置づけ、そもそもの食事の仕方(一品ずつコースで出すのか、食卓にすべて並べるのか)の違い等、に起因してい

遊ぶって、"to play"でいいのかなぁ。でも、他に分かりやすい訳ないもんなぁ。。。直訳出来ない言葉って、沢山ありますよね。。。

"遊ぶ"を教えようとしたときのこと、はたと、英訳に困る。 ん???"to play"??? 「今度、遊ぼうよーーーーー!!!」というフレーズの中には、確かに"play"の意味も含まれてはいると思うのだけれど、直接的に何か動作を表す動詞というよりかは、どこかしら、感情の動きを表している部分もあることに気が付きまして。 いや、けど、英語のplayも表すのは動作だけじゃないのかな、その辺、確認しないと良く分からんなぁ。。。 言語って、最初は直訳で覚えていくしかない面もあるの

日本語教師として目指す世界。どんな教師が理想でしょうか。どこにゴールを置こうかしら。

日本語教育の世界をのぞきだしてから、ようやく1年が経とうとしています。大学院の資料を取り寄せたり、説明会に出掛けてみたり、日本語教師の方に直接お話を伺ったり、、、し始めてから、から1年。 具体的に勉強をはじめてからは、ようやく半年を過ぎたところです。教壇に立ってからは、3カ月。やっとこさ妙な緊張はなくなり、授業準備も楽しくできるようになってきました。 私が、いま、対象としているのは、”ゼロ初級者”と言われる初めて学ぶ人たちのグループと、ゼロから始めて2年目のグループ、3年

マンガってのは、日本のコミックのことであって、"日本のマンガ"という表現は不適切らしい。なるほど。(・∀・)

「みなさん、マンガは好きですか?」 「どんなマンガが好きですか?」 「日本のマンガですか?」 という会話を違和感なく行っていたのだけれど、どうやら、"マンガ"ってのは、日本製のコミックのことを指すんですね。ってか、たしかに、”マンガ”って言葉自体が日本語だもんな。。。。。

”みゅ”の付く分かりやすい日本語がなくて困ってたけれど、「きゃりーぱみゅぱみゅ」に助けられた!ありがとう☆☆☆

"あ"から順にひらがなを導入して3カ月目。”ん”まで終わり、”がぎぐげご”から”ぱぴぷぺぽ”もクリア。”きゃきゅきょ””しゃしゅしょ”あたりまでは順調だったけれど、”にゃにゅにょ”から段々難関に。 ”にゃ”は、”にゃあにゃあ”と悩んだけれど、日本文化も一緒に教えようと”こんにゃく”を導入。ポーランドのスーパでも買えるしね。アジアンコーナーに売ってるのです。( *´艸`) にゅ ---  にゅういん にょ ---  にょろにょろ ←苦心。 ひゃ ---  ひゃくえん

”Why not?”の訳は”もちろん!”で良いと思うんだけど、じゃぁ、それは”Of course!”なのかというと、それは疑問。( ̄▽ ̄)

「Why not?」って、日本語で言うとなんなの???と日本語を学習するポーランド人に質問されまして。 しばし考えた後に、直訳はないけど、意味合いとしては、「もちろん!」がピッタリ合いますね、と回答。 そしたらば、、、、、「Of course!」ですか?と更に質問。 むむむ、、、、、「Of course!」のベーシックな訳というか中学校で習った訳は「もちろん!」なわけですが、、、、、「Why not?」と「Of course!」が一緒なのかと聞かれると、わたし、英語ネイ

ひらがなを、自然に覚えるコツ。

母国語として日本語を習得した私にとって、ひらがなをどうやって覚えたかなんて、すっかり忘れていること。あと、母国語と第二外国語の習得の仕方には違いがあると言われているので、まぁ、比べてもあまり意味はない。 じゃぁ、どうやって英語やポーランド語の読み方を覚えるのが自分にとって効率的かと考えると、、、、、一文字ずつ覚えるよりも、単語とセットが分かりやすいよね、との結論に。 ということで、ひらがなについては、"あ"から順番に絵と単語をセットにして順に読める文字が増えるようにレクチ

言葉を発することで、思考が自由になるのか、言葉に縛られることになるのか。

ルターの足跡をたどって知った聖書のことば「はじめに言葉ありき」。 そして、ソシュールの言語論に出てくる「言葉の恣意性、ことばにすることで、その対象がはじめて認知される」という考え方。 どちらも、「ことばがなければ、その対象物は、存在しない」ということ。 日頃、ことばに出来ないフワフワとした感情や、うまく纏まらない想いについて、言葉に頼らずに、それをそのまま丸っと表現できたら良いのになぁ、と思うことがあるのだけれど、聖書やソシュールによると、言葉にならないものは存在してい

映像が行動に与える影響力。

お正月にちなんで、日本語クラスで、覚えたばかりのひらがなを使ってかるたゲームを実施。 ゲームをやる前に、百人一首の競技かるたの模様を映像で紹介。ものっすごく緊迫感があって、迫力ある映像なわけですが、クラス運営の都合で、この映像を紹介できたクラスと出来なかったクラスがありまして。 ででで、映像をみたクラスでのかるたゲームは、学習者が競い合ってカードを取っていくのですが、映像をみていないクラスでは、ほんわかノホホンとゲームが進行するという結果に。 事細かに条件設定して実験し

黒い食べ物はウケないかと思ったら、そうでもなかった。( ̄▽ ̄)

海外で食べる巻きずしは、表にノリを巻かずに内側に入っている場合が多い。ウラ巻きというやつですね。 ウラ巻きにする理由は、真っ黒な見た目が海外の人にウケが悪いから、と聞いたことがあったのだけれど、一見奇妙な風貌の食べ物でも、警戒心さえ解いてしまえば、ちゃんと食べて貰えるもんなのね、ということを体験。 お正月にちなんで、日本語クラスで黒豆を用意。黒く光るその様態は、みるからに、あやしい。笑 乾燥した状態の豆をまず見せ、水と砂糖とちょっとの醤油でコトコト煮たら完成でーーーす、

日本のお正月を説明することの大変さ。

人口の90%以上をカトリック教徒が占めるポーランドでは、キリスト教の文化を中心にあれこれ動いている。冬の一大イベントといえばクリスマスであり、新年を迎えることは、あまり意味はないようだ。 Happy New Year!!!という言葉すら聞かない。(´・ω・`) まぁ、とはいえ、New Year Eveには何してたの?と聞くと、「Drinking, Drinking, Drinking and Dancing!」だったらしいけど。笑 私のミッションは、「日本語」を教えるこ

下手な英語を使って日本語を教えることに意味はあるのか。(´・ω・`)

日本語を教えるクラスでのジレンマ。 極力、日本語だけを使って授業を進めようとしつつも、英語で質問が出るとつい英語で答えてしまうし、簡単に置き換えが出来る単語であれば、ついつい英単語を添えてしまう。まぁ、ここまでは、仕方ないのかな、、、と思いつつ。 基本的には、"日本語"を教えるクラスなので、日本文化を積極的にとりあげる必要はないと思っている。ただ、ちょうどお正月シーズンで、出席者も少ないかなぁー、少人数の出席者で文法的な項目を先に進めても、どうせやり直しになるかなぁと思っ