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【読書12】三木清 如何に読書すべきか

 先ず大切なことは読書の習慣を作るということである。
他の場合と同じように、ここでも習慣が必要である。ひとは、単に義務からのみ、或いは単に興味からのみ、読書し得るものではない、習慣が実に多くのことを為なすのである。

義務や興味ではどうにもならない。読書は他の行為と同じく習慣が大事だ。

読書の習慣も早くから養わねばならぬ。学生の時代に読書の習慣を作らなかった者は恐らく生涯読書の面白さを理解しないで終るであろう。

読書の習慣は早く養う必要がある。学生時代に読書習慣が形成できないなら
たぶん人生を通して読書の面白さはわからないだろう。

読書の習慣を養うには閑暇を見出すことに努めなければならぬ。
そして人生において閑暇は見出そうとさえすれば何処どこにでもあるものだ。朝出掛ける前の半時間、夜眠る前の一時間、読書のための時間を作ろうと思えば何時いつでもできる。

読書をするためには暇を見つけなければならないのだが探せばどこにでもあります。
出かける前の30分、寝る前の1時間などです。

読書の時間がないと云うのは読書しないための口実に過ぎない。まして学生は世の中へ出た者に比して遙はるかに多くの閑暇をもっている筈だ。そのうえ読書は他の娯楽のように相手を要しないのである。

「忙しすぎて読書できません」というのは口実です。学生は暇です。
読書は人を呼ぶ必要もないのでやりやすいです。

読書は心に落着きを与える。そのことだけから考えても、落着きを失っている現代の生活にとって読書の有する意義は大きいであろう。

読書は心を癒してくれます。ストレスフルな現代人にとって読書の意義は大きい。

読書を欲する者は閑暇を見出すことに賢明でなければならぬと共に、規則的に読書するということを忘れてはならない。
毎日、例外なしに、一定の時間に、たとい三十分にしても、読書する習慣を養うことが大切である。かようにして二十年間も継続することができれば、そのうちにひとは立派な学者になっているであろう。

暇も必要ですが規則性も大事です。毎日30分でも読書する習慣が大事だ。
それを20年間できたら教養人になっているでしょう。

他の場合においてと同様、読書にも勇気が必要である。
ひとは先ず始めなければならぬ。我々はつねに読書に好都合な状態にあるのではない。読書に好都合な状態ができてから読書しようと考えるならば、遂に読書しないで終るであろう。

まず始めるための勇気が必要です。人生はいつも良環境とは限らない。
良環境になってから始めようと思ってもできないものだ。

ひとたび読書の習慣を得れば、習慣があらゆる情念を鎮めてくれる。落着いた大学生といわれる者はたいてい読書の習慣を有するものである。

読書の習慣を獲得すれば落ち着きます。多くの落ち着いた大学生は
読書を規則的に行っています。

■感想
早いうちに読書の習慣づけを行っておく事はきわめて大事だと
三木清はアドバイスをしている。何より冊数よりも年間を通して
規則的に読書をして学問を続ける事である。

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