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小旅行の記録

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綿と串

綿と串

北京では春になると、街中にたくさんの胞子が舞う。一見すると雪が降っているかのようにも見えるが、少し観察すれば雪ではないことがわかる。最近、これを「中国特有の汚染物質だ!」と騒ぐ人や、果てには「中国の大気汚染は深刻である!」とか、「中国に行く奴はアホだ!」とか叫ぶ人もいるようだ。無知は恐ろしいことだと思うけれども、ネットやメディアが過剰に発達した情報過多な現代では、もはや真実を見分けること自体が難し

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北京でプロ乞食に遭遇した話

北京でプロ乞食に遭遇した話

2017年秋、北京へ行った時の話。

北京へ行く主な目的は、針灸・中医関係の本の購入と、針灸用具店への顔出しだ。針灸用具は今年から微信を使って輸入しているから、わざわざ北京まで行く必要はないのだけれど、本を買うついでに針灸用具店へ手土産持参で挨拶しておくことで、ウェブ上での取引をスムーズにできている。

今回、こびとがHSK(汉语水平考试)の参考書を欲しいと言っていたので、とりあえず东单の図書ビル

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2018年初冬、長野へ行った話(5)終

2018年初冬、長野へ行った話(5)終

最終日は小布施と戸隠へ行くことにした。帰りの新幹線が15時発だったから、14時くらいまでには長野駅へ戻れるよう、予定を組むことにした。

天気予報では翌日から大寒波が襲来するという話で、まだそんなに寒くはなかったが、戸隠あたりはすでに雪が積もっているらしかった。

ホテルは9時前にチェックアウトし、長野駅東口のコインパーキングに停めておいたレンタカーに乗り、9時過ぎに出発した。渋滞はほとんどなく、

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2018年初冬、長野へ行った話(4)

2018年初冬、長野へ行った話(4)

本堂をお参りしたあとは、本堂裏手にある善光寺史料館へ行くことにした。240万余りの英霊が祀られた霊廟ゆえか、九段下にある某神社のような雰囲気が感じられて、あまり長居できなかった。何より、床下から足に伝わる冷気が強すぎた。

史料館の外には、なぜか牛2頭のレプリカが飾ってあった。足元を見ると、森永乳業寄贈、と記されていた。どこぞの暇人が、牛の耳の上に椿らしき花を置いていた。

こびとが、参道にある

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2018年初冬、長野へ行った話(3)

2018年初冬、長野へ行った話(3)

そばを食べたあとは、参道を上り、善光寺へお参りすることにした。参道は緩やかな坂になっていた。

参道には様々な店が並んでいたが、どこも閑散としていて唯一、人だかりが出来ていたのは、八幡屋磯五郎(やわたやいそごろう)という善光寺門前にある七味唐辛子の専門店だけだった。

店頭には八幡屋磯五郎のランドマークらしき七味唐辛子の罐を大きくした椅子が置かれており、観光客の大半はこの椅子に腰掛けて写真を撮っ

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2018年初冬、長野へ行った話(2)

2018年初冬、長野へ行った話(2)

東京駅発の北陸新幹線で長野駅まで行き、長野駅東口にあるレンタカー屋でレンタカーを借りて、長野市内を徘徊することにした。

仕事の都合上、休暇がとれるのは最大でも3日程度なので、今回は長野市内で1泊することにした。そうなると、やはり長野駅近辺で泊まるのが便利だと考え、ホテルサンルート長野に予約を入れた。

東海道新幹線と同様、北陸新幹線にも「ぷらっとこだま」のような「新幹線+ホテル」のプランがある。

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2018年初冬、長野へ行った話(1)

2018年初冬、長野へ行った話(1)

戸隠神社には、20年くらい前に1回だけ行った記憶がある。しかし、何故かその時のことはほとんど覚えていない。スノーモンキーのいる地獄谷野猿公苑には、2015年の11月に初めて行った。

2016年の年賀状に使う猿の写真を撮るため、東京からミニカーに等しいVWルポで日帰りするという気違い染みた計画で、帰りはノーマルタイヤで予想外の降雪に遭い、地獄谷野猿公苑のあとに本当の地獄をみることになった。でもまぁ

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