さけのすしを押してみた。
ご当地グルメをアレンジしつつ再現していると、いわゆるレストランや食堂のメニュー以外にも気になるものが出てきます。
🍱気になる駅弁
それが駅弁。
いまでこそ、駅直結のデパートや地下街なんかでもお弁当が買えるようになりましたが、昔は駅のホームくらいしか買う場所がなく、さらにいうなら電車も目的地までいまより時間がかかっていたので、長旅の楽しみとして、駅弁はもっと活躍していたんだろうなと思います。
駅弁には定番人気の幕の内や、ハンバーグ、とんかつがメインのものもありますが、各地の特産物を使ったメニューや郷土料理のお弁当は、その土地土地の個性が魅力として詰まっています。それは間違いなく旅の楽しみを倍増させてくれる、大切なアイテムです。
その中でも昔から気になってるのがこちら。
富山県のますのすしです。
なんといっても、鮮やかなオレンジピンクの真ん丸なルックスには目を奪われます。デパートなんかで開催される、駅弁フェアみたいなイベントでも大人気ですよね。
今回はそんなますのすしを、アレンジ再現してみたお話です。
🐟鱒と鮭
ますのすしといっても、近所のスーパーを巡って簡単に見つからないのが鱒。そこで、今回はお刺身用のサーモンの柵をつかって、つくることに。
ここでふと、鱒と鮭の違いが気になって調べてみました。
すると、調べれば調べるほどよくわからなくなる事態に。なんか難しいですね。いったもんがちな感じがします。ということは、買ってきたのはサーモンですが、これは鱒となんだよといいはれば、今回つくるのも、ますのすしかもしれません。
🍣“さけのすし”作ります
そんなことを思いつつ、ではつくっていきます。
🍣材料(1つ分)
・刺し身用サーモン…1本
・塩…大さじ3
・砂糖…大さじ1
・ごはん…お茶碗1杯分
・酢…大さじ1
・砂糖…大さじ1
🍣サーモンは〆てから
今回のお寿司に使うサーモンは、柵1/3くらいですが、下ごしらえしやすいので1本丸ごと〆て、残った分はおつまみにしていただくことにします。
まずはサーモンの〆作業から。バットにラップフィルムを広げて、塩と砂糖を混ぜたものを敷きます。
サーモン全面に塩と砂糖をまぶします。
あとはぴっちり包んで、冷蔵庫で30分置きます。ここで〆ることで、余分な水分を抜いて身を引き締めると同時に、くさみを取ります。
ごはんはもちろん酢めしにします。
ごはんにお酢と砂糖をまぶして、粒をつぶさないよう、切るように混ぜます。鮭に塩をして〆るので、ごはんには塩はしていません。
🍣押します、押し寿司だから
さて、そろそろ鮭もいい具合。
塩と砂糖を水で洗い流して、キッチンペーパーでよく水分を拭き取ります。
なるべく1枚の面積が広くなるように、斜めに削ぎ切りする感じでスライスします。
さて、ここで大事なのが丸型の密閉容器。あのますのすしの形を再現するには、丸型必須です。というか、そもそも今回つくってみようと思ったのは、我が家にある丸い容器を洗ってるときに、ふとますのすしを思い出したからだったりします。
容器にラップフィルムを敷いて、サーモンを並べます。
その上から酢めしを詰めていきます。
よし、丸い。丸いぞ。その丸い形にごはんを詰め終わったら、スプーンで表面をならして、全体の高さを揃えます。
ラップフィルムで完全に包んだら、ここからが本格的な押しの工程。握りではなく、押し寿司なので、しっかり圧をかけます。その方法はこれ。
ポリ袋にポリ袋をいっぱい詰め込んだものを、お寿司の上に載せます。
そのまま押し付けるようにして、蓋をして密閉。冷蔵庫で1時間ほど置いて、形をなじませます。
🍣いいサイズにできました
さて、そろそろいい頃合いかな。
取り出すとこのとおり。おお、丸い。
ラップフィルムで包んであるので、フイルムごと引っぱり上げると、きれいに容器から出てきてくれました。
どうでしょう。小型のますのすしって感じに仕上がりました。
あとは食べやすく切り分けて盛り付けるだけ。
つやつや、いい感じです。想像をはるかに超える大成功かも。
ますのすしならぬ、さけのすし。彩りもサーモンピンクとごはんの白で鮮やかです。
食べるときは、お好みでお醤油をたらり、わさびをちょんちょんというのもおすすめです。
サーモンを〆た塩味と、ごはんの甘酢味で、そのままでもおいしくいただけましたが、やっぱりちょっと醤油をつけたほうが味が引き締まるなと思いました。
ちなみに今回は容器のサイズの関係で、大きさ的にはソフトボールくらいに仕上がりました。それだと、サーモンの柵の1/3くらいで1個つくれた感じです。ふだん食べるお寿司1人前とくらぺると、少なめかもしれませんが、おうちごはんなので、小鉢のおかずを添えて食べると思えば、いいサイズになりました。
これ、ほんとうまくできたので、よかったらぜひお試しを。