見出し画像

自分ができる範囲で考える。環境の変化に順応する働き方「本の時間を届けます」

動画の配信、情報発信、個人でもやりたいことが何でもできるようになった時代。

好きなことをしたいシンプルな思いは誰もが持つものの、現実問題として難しいところ。

収入、家族、経験などなど、冒険するにはいくつもの障壁が。

考えすぎると、やはり自分には無理なのか……、という考えにいきつき、行動に移る前に頭のなかで夢は終わってしまう。

本の時間を届けます」(篠賀典子、芹澤健介、北條一浩 著)では、大きな夢を抱き書店を開業した女性たちの、開店に至るまでの道のりや個性あふれる書店をまとめた一冊。

さまざまなことを熟考するよりも、自分の気持ちに正直になり、ゆるくも動き出したことで夢を叶えてきた方々。

将来の展望や現実について考えながら、やりたいことに真剣に向き合い行動を起こしてきた理想の暮らし方とはどんなものか。

書店、本を通して、これからの生き方のヒントを学べる本書。

自分の気持ちを大切に。


〇自分にできることを積み重ねていく

自分のやりたいことや趣味の延長線で始めたとしても、仕事としてやっていく以上、綿密な計画を立てるべき!

素人の僕からすると、ここをしっかりすべきと思い、いろいろ考えていくうちに夢がしぼんでしまうのではと考えてしまいます……。

(中略)当初はひたすら自分の好きな本を集めて、買ってくださったお客さんの反応をみて、お探しの本やジャンルを見つけてさらに売る。その繰り返し。こんなのでいいの? と思いながら続けていました。

本の時間を届けますより

やりたいことを実現する人は、才能も多少はあるかと思いますが、やはり行動力だと感じました。

まず自分の思うように動き、少しづつ改善していく。

そんな少しづつの積み重ねが、理想の生き方につながっていく。

行き当たりばったり。

なんと言われようとも、それでも前へ進んでいく人が夢をつかむ。

〇自分なりのやり方を模索

個人で店を出す場合と大きい企業では、戦い方や売り方の方法が変わってきます。

人手と資金力では、個人経営は圧倒的な力の差が出てしまいます。

「(中略)資金力も体力もあって、バンバン本を仕入れては大きな車にどんどん積み込んでいく。それを横目に見て、”とてもじゃないけどこんな人たちと同じ場所で戦えない”と痛感させられました。それで、あえて彼らと違う道を、という思いもあり、”わたしは店を構えよう”と思ったんです」

本の時間を届けますより

仕事においても、個人や中小企業は、経済力では大企業にはなかなか勝てず、独自ルートや違った手法で戦うのが戦略のひとつ。

王道をマネたところで、勝算が薄いのなら自分の認識を変えて、予算のないなりに考案する。

古本屋であれば、自分が気に入ったジャンル、テーマを決めて販売する。

自分の勝負できる土俵をつくることが個人でもやっていくためのポイント。


個人で起業していくためには、大企業にはできない、ニッチな部分に訴えかけていくことが必要。

それが結果的にコアなファンをうならせ、そのほかの人たちにも広がっていく。

環境の変化を受け入れ、あたらしく得たものからまた次へとつながっていく価値を生み出していくこと。いまの環境が向いていなければ、すっぱりと方向転換すること。もしかしたら、それが得意なのは女性であるのかもしれない。

本の時間を届けますより

フットワーク軽く自分の進む道を模索しながら進んでいく女性店主たちの心持を学べました。

これでなければいけないと、固定観念にとらわれない柔軟さ。

今の時代に必要な要素にふれることができる一冊でした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

#読書 #読書感想文 #本の時間を届けます #読了 #推薦図書 #本 #仕事 #記者 #働き方 #本屋 #書店 #図書館

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集