悩み・ストレスは自分の頭が生み出す妄想。自分と向き合い感情をコントロール。
仏教で心を蝕むと言われる3つの毒。
欲、怒り、無知。
欲が満たされないから怒りが生まれ、無知ゆえに対処法がわからず、現実や自分の本心を理解できないため、新たな欲が生まれるという負のサイクル。
自分自身と向き合うことで、心の変化を感じとり、心を蝕まれないようにする本書、”自分という壁”(大愚元勝 著)。
中でも、生きていると必ず感じてしまう怒りの感情について、”「怒り」の壁の乗り越え方”から対処法を深掘り。
〇怒りとは何なのか
裏切られたとき、相手に腹が立つのではなく、自分のなかにあった相手のイメージが崩れたから怒ってしまう。
最初からイメージをつくらずフラットな状態で接していれば、なんとも思わない。
でも、イメージとかけ離れた行動を取られると、がっかりというか落胆というかなんともいえない気持ちになってしまいますよね。
怒りを感じる心の動きを知っているだけでも、怒りを抑えるきっかけになりそうです。
人生が思い通りにいかないのは世の常。
他人も自分の思い通りにならないのは当然のこと、と心にとどめておきたいところ。
〇怒りが憎しみや恨みへと変貌
怒りの正体を知っていても、生きていれば怒りという感情を持ってしまうのは当たり前のこと。ときには反骨精神として、怒りが前進するためのエネルギーとして働く怒り。
しかし、嫌な人・嫌なことを考えすぎて、一方的に自分のなかで大きくさせてしまうのは考えもの。
一時的な感情の揺れ動きは誰にでもあるものの、それを引きづってしまうと、憎しみや恨みのネガティブな感情を背負ってしまうことに。
相手が態度を改めてくれるなんてことを期待するわけにもいきません。
憎しみ、恨みを自分のなかに抱えたままでは幸せにはなれません。
〇自分の心に向き合う
怒りはどう対処すればいいのか。
・怒りへ燃料を投入しない
親しい友人、夫婦でよくあるささいなことでの口論。
使ったものを出しっぱなしにしてしまったり、エアコンや電気を消し忘れていたりといったことが発端になったとします。
口論が白熱してくると、「あのときのことも気にくわなかった」、「前から思ってたんだけど」、など本来関係のないことまでが話題になり、ささいなものが大きな火事につながってしまいます。
怒りで我を忘れてしまいそうになるのをグッとこらえて、自分が火に油を注いでいることに気づくことが大事です。
口論の最中は両者ともに気持ちが高ぶっているので、一旦席を外して冷静さを取り戻せば、怒りの炎は静まります。
・本当に欲しいものか見極める
SNSなどを通して、インフルエンサー、キラキラした生活を送る友人を見て、「いいなぁ」と思ってしまうことについて。
怒りから憎しみや嫉妬に変わってしまっているケースですね。
「あの人ばっかり」、「自分も頑張っているのに……」という想いが起こるのも当然といえば当然です。
楽しそうな雰囲気に引かれているからそう感じているだけで、本当に自分は欲しいものなのかを自問自答してみる。
自分の心に目を向けることで、世間の価値観に惑わされない本当の自分の価値観をみつけることができます。
生きていると楽しいこともあるものの、苦しいことや悩みの方が多くあります。
SNS、友人、会社の同僚や先輩、充実した生活を送っているようにみえる人でも悩みや苦しみを抱えて生きています。
心のささいな揺れ動きを感知して、それに向き合うことが必要です。
自分自身の「心の壁」を乗り越えて、負の感情を少しづつ手放していき、幸せな人生に近づけていきたいものです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
おしまい。
#読書 #読書感想文 #自分という壁 #読了 #図書館 #推薦図書 #本 #自己啓発 #怒り
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?