丸善ジュンク堂書店と未来屋書店の合同企画「夏に読みたい文庫フェア」に触発されて
今日、最寄りのジュンク堂に行ったら。
こんなフェアをやっていました。
丸善ジュンク堂書店と未来屋書店のスタッフが選ぶ「夏の文庫50冊フェア2024」
こういう書店独自のフェア、大好きです。
しかも面白いのが、
という縛りがあること。
そりゃそうですよね、面白い文庫作品はまだまだもっとたくさんある。そこに偏愛の光を当てる企画、見ているだけでアガります。
で、取り上げている50冊と推薦コメント、下記サイトで全文確認できるんですよ。
50冊のうち、個人的な既読作品は6冊でした。
・ アクロイド殺し
・ アルジャーノンに花束を
・ ことばの食卓
・ 占星術殺人事件
・ 旅する練習
・ 台所太平記
上記6冊から一冊だけ推すなら。
『アクロイド殺し』や『占星術殺人事件』も捨てがたいけど。
やっぱり『旅する練習』を選びたい。
乗代雄介という作家の存在が特別なので冷静に選べません。
ジュンク堂書店滋賀草津店の書店員さんの推薦コメントも、拍手からの握手を求めたくなります。
あと面白いのが、小説やエッセイ以外の作品も取り上げられていること。
『銃・病原菌・鉄』や『私の財産告白』など、夏関係あるんか…? とも思うものの。
夏休み的なまとまった休暇のイメージで、どっしり重い本や学びになる本を読むのもいかがでしょうか、という推薦なら理解できます。
『銃・病原菌・鉄』は個人的にもいつか絶対読みたい本だし。
で、こういう選書を眺めていると。
やっぱり自分でも考えたくなってくるものです。
「夏に読みたい文庫」
というお題で、私なら何を選ぶだろうか。
上記の50冊以外、かつ「新潮文庫・集英社文庫・角川文庫」以外から出ている文庫で考えてみました。
『すべてがFになる』森博嗣
初めて読んだのは、もう十数年前です。
でもそれでもいまだに、この最初の一行目を覚えている。そこから受けた鮮烈な印象も。
「夏にはミステリ作品が似合う」とは私の勝手な印象ですが「夏に読みたい文庫フェア」の選書を見てもあながち間違いじゃない気もしています。
『パパイヤ・ママイヤ』乗代雄介
『旅する練習』は春休みの物語なので、夏というテーマで乗代雄介さんの作品を選ぶならこちらを推したい。
父親が嫌いなパパイヤと、母親に振り回されてきたママイヤ。SNSで出会った二人が、千葉県木更津市の小櫃川河口干潟でともに過ごす十七歳の夏の物語。
「清々しい」「眩しい」「爽やか」あたりの言葉を辞書でひいた時の例文に載せてほしいです。真夏の具象化と読んでも過言ではない。
『観光』ラッタウット・ラープチャルーンサップ
好きな海外文学に関する記事はこれまでにも書いてきているので、そこですでに推してる気がしなくもないけどやっぱり挙げます。
タイのむせ返るような熱気と、そこで息づく人々の営みを鮮明に丁寧に描いている傑作短編集。
同時代の作家の作品を読む意義へと思いを馳せる時にパッと思い浮かぶ小説がいくつかあって、私にとっては本作もまたそういう一冊です。
以上!
パッと見「夏???」と思ってしまうような偏愛作品も挙げたかったけど、どうしても思いつかず。
「文庫」という縛りの影響で選べなかった作品もあるとはいえ、つくづく頭の固い人間です自覚しております。
危険な暑さを乗り越えるために、おうちで涼んで本を読む夏にします。
(でもジュンク堂には行きたいな)
お読みいただきありがとうございました📚
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