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きもの本棚㉕すなおさんの『楽しくなる着付け 100のコツ』*お太鼓は手直してナンボ
コロナ禍にチャンネル数がグッと増えたが十年前に着物YouTuberといえば、木綿着物のトントンさんとはんなり系着付け講師•すなおさんだった。どちらも、進化を続けている。今回はすなおさんの本を片手に八寸帯の正方形のお太鼓にチャレンジしてみた。
さて。猛暑が続く今日のコーデは縞の縮みに合わせる帯揚げを駅ビルで買ったワインレッドに変えた定番の秋の色。
襟、よーし! 脇、よーし!
続いて、おはしょり
きもの本棚㉔『六十代は、きものに誘われて』*木綿と紬、着るか着ないか問題
『六十代は、着物に誘われて』は津田塾大の教壇に着物で立ち続けた三砂ちづる先生の新刊だ。時代が時代だけに、林真理子さんのような大人買いはない。「毎日、着物」「雪の日も着物」「飛行機での出張も着物」という執着に三砂さんの着物熱の症状は出たという。前著『きものは、からだにとてもいい』は新書っぽい傾向があったが、『六十代は、…』は着物初心者への気遣い、優れた言葉の選び方が見られ、読後感がよろしい。「着物は
もっとみるきもの本棚⑱『お茶の先生に教わる きちんときもの手ほどき帖』を参考に、単衣と夏物の準備をする
令和五年の猛暑を受けて「単衣着物の先取り」がトレンドである。気に入った着尺を選んで「袷にしますか、単衣にしますか?」と選択するケースとはまた、違った感覚の「単衣向きの薄い布」だ。
お馴染みの「楊柳」や「本塩沢」の他にも、シボを目立たせない、透け過ぎない織りの工夫が様々、生まれている。私が「円居」で誂えたのは「江紋屋」のお品物で、シボの入った縮緬。夏用だけど、四ヶ月着られるタイプ。地の色は紫がかっ
きもの本棚⑮『大原千鶴さんの京都きもの暮らし』*季節の迎え方を知る
桐箪笥の中身が見てみたい…。続いては『きょうの料理』でお馴染み、大原千鶴さん。
私が最初に大原さんを知ったのは、BSの番組『京都人の密かなたのしみ』だ。ドラマにミニコーナーがあって、大原さんは男性アナウンサーを相手に、京都の食文化を紹介していた。料理をしながら、淀みなく繰り出す京言葉。『花背』のドキュメンタリーや、カウンターキッチンのアトリエで、ゲストに料理を振る舞う『あてなよる』を楽しみに見て
きもの本棚⑬『銀太郎さんお頼み申す』と私の振袖写真
近頃、月刊誌で『銀太郎さんお頼み申す』を毎月、買うようになった。新宿のカフェで働くさとりちゃん(25歳)が元芸妓で、器のギャラリーを営む銀太郎さんに魅せられ、着物に目覚める話だ。四月号では、さとりちゃんがホテルの結婚式に振袖を着て出るために奔走し、友達だけでなく、いろんな世代の人が振袖の価値を見直す。読んでいて、腑に落ちた。去年の夏、私が長唄の演奏会に集まった着物姿の観客について書いたのも、こうい
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