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テニス上達メモ489.楽しい「ボール積み」


▶ボール積み乗せるのが「目的」ではない


こちらでご紹介しているボール積みですが、決して積むことが、目的・目標ではありません。

ややもすれば、乗れば「良い」、乗らないから「悪い」などと、ジャッジメントしてしまいがちです。
 
乗っても乗らなくてもいいのです。
 
ただボールの毛羽に目のピントを合わせて、セルフトークがなくなる「無になる時間」が長くなるのが、目的・目標です。
 
ですから乗せるのは「手段」でしかありません。
 

▶乗せようとすると始まる「セルフトーク」

 
またややもすれば、乗せる結果を意識してしまいがちですけれども、そうすると「バランスが悪い」「ボールのこの面は乗りにくい」、果ては「床が傾いているのではないか」(笑)などと、余計なセルフトークがまた始まってしまいます。
 
ですから結果については、「本当の本当の本当に考えない」。
 
そうしてセルフトークがなくなる「無になる時間」が長くなると、結果はついてくる(乗る)のです(関連記事「『成功しかない』必ず結果が出る方法!」)
 
2個はすぐ乗るし、のみならず3個積む結果もついてきます(とはいえ日によっては、2個すら乗らないから、集中力も諸行無常!)。
 

▶ポーカーフェイスになる

 
この時、ボールに対する指の当て方はどうするとか、手首を固めるとかの方法論(フォーム)を意識すると、またセルフトークが始まりますよね。
 
方法論など、ない。
 
ただ積むだけですから。
 
ボールの毛羽に目のピントを合わせ続けていると、方法論など意識しなくても、指先が自動的に動いて勝手にバランスを取ってくれます
 
また下記の関連記事でご指摘しているとおり、集中するとポーカーフェイスにしようとせずとも、勝手にポーカーフェイスになります(関連記事「できるだけポーカーフェイスで、集中だけを意識して頑張りたい」)。
 
これも自動です。
 

▶各感覚が潜在意識で「協働」する

 
また視覚のみならず「触覚」も大事。
 
指先でボールのバランスを感じる触覚と、毛羽に目のピントを合わせる視覚とが、潜在意識で協働(関連記事「すごい触覚」)。
 
どちらかというとボール積みでは、私は視覚以上に触覚が、乗るかどうかに影響を及ぼしていると感じます(とはいえ上記関連記事でも述べましたとおり、目をつぶってやるときっと、乗らないと思いますが……)。
 

▶「見た目」に惑わされない

 
「乗せよう」などと意識するのではありません。
 
乗せようと意識すると、「努力逆転の法則」に従い、乗らないのです。

「乗せよう」などと意識したり努力したりするのではなくて、ボールの毛羽に目のピントを合わせます。
 
ただし、たとえばボールに記されたメーカー名やボール名などの印字が傾いていて、上に乗せる2球目、3球目のそれらはちぐはぐな方向をむくから、その「見た目」にも惑わされがちです。
 
ボール自体は垂直に積み上がっているにも関わらず、印字が傾いていると、積み上がっているボールも傾いているように錯覚しがちです。
 
これも見た目(現象)に惑わされない練習(関連記事「『現象』の反対が『本質』」)。

なぜなら「ボール目線」と「自分目線」とは、絶対に違うのですから、そういうことも起こり得るのです(関連記事「見ているのはたいてい『上から目線』」)。

▶ただ打つだけ


ボール積みに方法論はないと述べました。
 
ただ「積むだけ」です。
 
それとまったく同じようにテニスのショットも、グリップの持ち方や、足の踏み込み方や、体を横に向けるなどのいわゆる常識的なテニス指導が伝える方法論など、ありません
 
そしてボール積みで毛羽に目のピントを合わせるのと同じように、ボールの回転に目のピントを合わせる時間が長くなると、ショットが入るとか入らないなどの結果について考えなくても(考えないから)、結果もついてくる。
 
ボール積みが「ただ積むだけ」なのと同じで、テニスのプレーも「ただ打つだけ」です
 

▶「感受性」が研ぎ澄まされる


ボール積みの「インプレー中」に限っては、私の言った内容も思い出そうとしないでください。
 
「テニスゼロがこう言っていたから」などと、それがたとえ「正しい内容」であったとしても、思い出すとまたセルフトークが始まります。
 
ボールとご自身だけしか存在しない「世界」に入ってください。
 
いえ、ご自身の存在感さえも消えるのです。
 
また乗せている最中、ボールから何かを「感じる」ことが大事。
 
言葉にならない「傾きそう」「転がりそう」「手放せそう」といった感じる「感受性」が研ぎ澄まされます。
 

▶「無でいる時間」を楽しんで「ストレス解消」

 
ボール積みを毎日の習慣にしていると、「思考によるストレスへの影響が甚大」だと痛感します。
 
ボール積みをしていて思考(セルフトーク)がないとき、心身ともにスッキリとして、ストレスがなくなります
 
つまり、ボール積みは、「集中力の養成」のみならず、「ストレス解消」にも打ってつけ。
 
そのためには繰り返しになりますが、「乗せる」ことを目標・目的にするのではありません。
 
そうすると、乗らないとストレスになりかねません。
 
そうではなくて、ボールの毛羽に目のピントを合わせ、触覚でボールのバランスを感じて「無でいる時間」を楽しみます

▶スポーツは本来「楽しい」もの

 
それと同じように、ストレス解消のために始めたテニスが「ストレス」になっているとしたら、何かやり方・あり方が違っているのだと思います。
 
「横を向け」「足を踏み込め」「体を開くな」など、フォームの「矯正を強制」されたら、それはストレスでしょう。
 
テニスは本来、走って打って、楽しいもの。
 
箱根駅伝では、走ることを「楽しむ」チームが多かった印象です。
 
スポーツとは本来、そうではないでしょうか(関連記事「罰走文化が『走る楽しみ』を奪う」)。
 

▶さらに「細分化」して「今」に迫る!


何をするにしても仮に集中しづらい場合は、もっともっと細分化できないかと工夫してみてください。
 
こちらの『テニス上達メモ』でも述べたとおり、細分化するほど今に集中できる構造です。
 
毛羽を見るのではなく、毛羽の「1本」を見る。
 
毛羽の1本を見るのではなく、1本の「先端」を見るといった具合に、絞り込めば絞り込むほど「今」に迫ることができます!

即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
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スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero