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テニス上達メモ114.テニスをやるのは「何のため?」
▶「人格向上=苦しまない」ため
悪には「下手」という意味があるのと同じように、善には「上手」が語源には含意されています。
つまり、善を為す「生き方上手」は苦しまずに済むから、私は人生を楽しむためのツールとしてテニスを使いつつ、人格向上のためにプレーします。
きれいごとではなくてそうするのは、「苦しみたくない」のです。
▶テニスが上達しないのは「人間性が低い」からじゃない
とはいえ人間性に優れている人が、テニスが必ずしも上手いわけではありません。
逆に人間として「どうなの?」と主観的に思えるような人でも、テニスの上手いプレーヤーはたくさんいます。
またこちらでも述べているとおり、テニスが上手いからといって、必ずしも仕事ができるとも限りません。
ウサイン・ボルトが「走るだけなんて能がない」などと言ってニューヨークのウォール街へ就職していたら、陸上界と同様に活躍できたかは定かではありません。
▶人から「下手くそ」と言われても
こういうと「身も蓋もない」ように聞こえるかもしれませんけれども、言い換えれば現時点で「なかなかテニスが上達しない」「伸び悩んでいる」「人から下手くそと言われる」からといって、人間性が低いわけではないのです。
なのに練習を人一倍して、書店に並ぶテニス教則本やユーチューブのレッスン動画から学ぶにも関わらずテニスが上手くなれないのは、「人間性に問題があるのかな?」などと誤解すると、自己肯定感を損ねてますます苦しむテニス人生になってしまいます。
そして、そうやって悩んでいるテニス愛好家は本当に多いのです。
そしてテニスの上手い人は「人格者」などと錯覚する。
むしろ、気の置けない仲間同士の冗談ならまだしも「下手くそだ」などと決めつけるジャッジメントをするならば、そちらのほうの人間性に首を傾げたくなります。
▶本当にテニスが上手くなりたければ「人間性を高める」よりも……
人間性とテニスの巧拙。
その相関関係は、ほとんどありません。
「ほとんど」と但し書きする理由については後述します。
本当かどうかは私のあずかり知らないところだから、いいか悪いかは別として、すれ違いざまにニック・キリオスがスタン・ワウリンカへ言い放ったという一言は、確かに衝撃的でした。
それでもキリオスは、テニス界のレジェンドであるロッド・レーバーから「全ての能力がある」と称賛される選手です。
テニスが本当に上手くなりたければ、人間性を高めようとするよりも、「正確なイメージ」と「高い集中力」を備える必要があるのです。
▶「正確なイメージ」と「高い集中力」さえあれば
人間性が低くても、現実に対するイメージのズレがなくて、ボールに対する集中力が高ければ、テニスはみるみる上手くなります。
人間性が高くても、現実に対するイメージのズレがあって、ボールに対する集中力が低ければ、テニスはどうしても上達しません。
イメージと集中力は、「ほとんど」人間性とは関係ないのです。
▶コートに「お辞儀」しても上手くならない
やりたい人がやるのは確かに礼儀正しいと思いますけれども、コートへ出入りするときにお辞儀をするからといって、テニスが上手くなるわけではありません。
ボールアップをほかの人よりも頑張るから、強くなるわけでもありません。
そうして強くなったプレーヤーもなかにはいるかも知れないけれど、そういう人じゃないとメディアが取り上げないから、そういう人(だけ)が成功者のように注目を集めます。
「竹刀は武士の魂」だから、剣士は竹刀に対する敬意を払います。
竹刀をまたがないから、剣道が強くなるわけではありません。
それよりも対戦相手の動きに惑わされず「剣先」に視覚的集中を向ける力が対戦相手よりも強ければ、打たれず、打ち込めます。
▶心がけてもサーブのスピードは上がらないけれど
とはいえ私は人間性向上に役立つと思って、テニスをこれからもプレーし続けます。
なるべく率先してコート整備する。
なるべく道具も大切に扱う(テニスに限ってラケット破壊が多発する「本当の理由」)。
なるべくシューズやウェアを脱ぎっ放しにしない。
ガットが切れたら、なるべく自分で切り取ってからショップに出す。
心がけたとしても、サーブのスピードは上がらないでしょうし、際どいコースに運良くボールが飛んでくれることもないでしょう。
コート整備のブラシがけを走ってやれば、多少筋力がついてショットのスピードアップに役立つかもしれませんけれども、それくらいです。
道具を粗末にすると強くなれないとすれば、ラケット破壊をたびたび繰り返すノバク・ジョコビッチの強い理由が見当たりません。
▶イモジャッジが集中力を破壊する
ややもすれば、高い人間性と優れたパフォーマンスを、イコールで結びつけたくなります。
しかし、残念ながらそうではありません。
先ほど「ほとんど関係ない」と言いましたが、関係するとすればたとえば、イモジャッジ(嘘つき)をして「誰かに見られていなかったか?」などと心が乱れると、確かに集中力が落ちます。
「イモジャッジャー(イモジャッジするプレーヤー)に認定されたらどうしよう……」なんて「意識」し始めてしまう。
言葉は「身口意」のひとつですけれども、一度発するとパターン化が始まるから怖いのです(もちろん望ましいパターン化もあります)。
ですから「イモジャッジなんてしないほうがいい」というふうになるから、テニスは人間性を高める強制力を補強します。
▶何であっても「集中」すれば人間性向上に役立つ
スポーツは、人生を楽しむためのツールであるとともに、人間性の向上にも役立ちます。
いえスポーツに限らず趣味なら、楽器演奏でも模型作りでも絵画でも料理でも写真撮影でも、何であっても集中して取り組む姿勢が人間性の向上に寄与すると思います。
しかし、「集中する対象を誤る」ことが、仕事もテニスもできるようにならない原因という話は先のリンク先でご紹介したとおり。
また何であってもと言ってももちろん、「悪行為」に集中して取り組めば下手な(苦しむ)生き方になるのは、冒頭に示したとおりです。
何を持って人間性かは、人それぞれでしょうけれども、たとえばテニスで言えば可能性の追求、集中力の鍛錬、対戦相手をリスペクトする心、心身の健康維持、イモジャッジメントしない(嘘をつかない)、自己肯定感の回復……etc.
▶「素直」は上達に必須の人間性
最後にひとつだけ、テニスに限らず何事も上達するには、「素直」な人間性は必須です。
ただしここで言う素直とは、「大人の言うことをよく聞く素直な子」などという解釈ではありません。
むしろまったくの逆で、大人に言われても、自分がやりたいように、言いたいように試行錯誤する「素のまま真っすぐ」が本物の素直。
ジュニア時代の錦織圭は、コーチに言われても「スルー」して、自分のやりたいプレーをしたのです。
この点に限っては、「上達と人間性の向上」は、まさしく正比例の相関です。
即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
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